【短編】戦場のゴミ処理係やってたら最強兵士に懐かれてしまった話

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「ロッソ、好きだよ。全部好き」
「ありがとう。ニコラ、俺もニコラが好きだ」

 傷はあるけど、胸は分厚いし、腕も太いし、すごく格好いい。それに比べて僕はヒョロヒョロだ。薄い胸には肋骨が浮き出ているし、腕は細くて枝みたい。

「ニコラは強く握ったら折れてしまいそうだ」
「あっ……」

 僕の胸にロッソの硬くて大きな指が触れて、変な声が出てしまった。

「痛かったか?」
「痛くない」
「じゃあ何だ?」

 なんだってそんなこと聞かないでよ。僕に恥ずかしいこと言わせたいの? ロッソは指の動きを止めて僕をじっと見つめてる。

「……気持ちいい」
「そうか。じゃあもっとたくさん触っていいか?」

 何でそんなこと聞くの? 聞かなくていいよ。気持ちいいって言ったじゃん。ロッソは僕が言うまで何もしない気なんだ。優しいけど、ある意味意地悪だよ。

「触ってほしい」
「分かった。こんな感じでどうだ?」

 そんなのいちいち聞かないでよ……僕は恥ずかしくて顔から火が出そうになりながら、「それ気持ちいい」とか「それ好き」とか言わされた。

「ここも舐めたい」
「うん、いいよ」

 僕にいちいち伺いを立ててから次に進むロッソ。僕がいいって言わなかったら、何もしないつもりなんだ……
 快感と羞恥で、頭がおかしくなりそうだった。

「可愛い。ニコラ、可愛い。ほら、俺が舐めていると、こんなに溢れて、少し震えている。本当に可愛いな」

 そんなこと言わなくていいのに。先走りがトロトロと溢れているそこを、ロッソは嬉しそうに舐めていて、僕は本当に恥ずかしいんだよ。

「ニコラ、気持ちいいか? 好きな時にイっていいからな。我慢しなくていいからな」
「ん……あっ、気持ちいいよ、あっ……イっ…………」

 ロッソは僕の種を一滴も漏らさないよう、全部吸い上げてゴクッと飲んだ。

「ニコラが俺の中に取り込まれた。愛しい」

 ……ロッソって変態なの? 恍惚とした表情でそんなこと言うから、僕は少し不安になった。僕は人付き合いも苦手だし、恋人だっていたことはない。ロッソが初めてなのに、大丈夫か不安になった。


「ひゃっ」

 いいって許可したけど、足を開かれてマジマジと見られながら舐められるなんて、本当に恥ずかしくて気が狂いそうだよ。

「ニコラの入口はギュッと閉じている。こんなところに挿れて大丈夫か? しっかり広げて痛くないようにするからな」
「うん」

 僕の中にロッソの太い指が入ってきて、グネグネと動き回っている。
 もう片方の手は僕の立ち上がった部分をヌチャヌチャと扱いていて、気持ちいい。

「あっ、やっ……」

 気持ちいいなって思いながらロッソに身を任せていたら、急に鋭い快感がきた。鋭すぎて、びっくりして痛いのかと思ったくらい。
 全身が震えているのが分かる。
 ロッソはまた止まって、「痛いか? やめるか?」と、聞いてくる。
 大丈夫だって言ってるのに、「本当か?」と何度も聞いてくるから、僕はおねだりするみたいに言うしかなかった。

「気持ちいいの、気持ちよすぎたの、優しく触ってほしい。お願い」

 恥ずかしすぎて人が死ぬってことがあるのなら、僕の命はきっともうすぐ尽きる。
 そっと僕の反応を確かめるみたいに触れて、ああ……って声が漏れちゃう僕のことをじっと眺めてる。ねえ、僕は本当に恥ずかしいんだからね。

「ロッソ、あっ……イっちゃう……」
「イっていいぞ、ニコラ、気持ちいいか? 可愛い」

 初めてだからそれが正しいのかは分からない。
 僕の中に入っていた指の数が増えて、気持ちいいところをずっと触ってるから、僕の体はビクビク跳ねてた。イっちゃうって言ったらロッソがまた僕のものを咥えてジュルって吸ったりするから、我慢できなくてまた出た。

「ニコラ、美味しい。もっとイっていいからな」

 そんなにイけないよ。まだするの? グチュッグチュッて音を立てながら、指でグイーって広げるみたいにしてる。もしかして、ロッソのそれはすごく大きかったりするの? 怖いんだけど……

「ロッソ……いつ挿れてくれる?」

 そう言ったら、ロッソがゴクっと生唾を飲み込んだ。え? 何? ロッソの目が愛しい者を見る目から、獲物を見つけた雄の目に変わっていくのを見た。ギラッと光って、僕に狙いを定めた。僕は少し怖いその目に捕えられて、目を逸らすことができない。

 指が抜かれて、僕のお尻に指じゃないものがぬらぬらとあてがわれて、狭い入り口を押し広げながらゆっくりと入ってきた。それがロッソのものだとすぐに分かった。指より熱くて硬くて、重い。

「んん……」

 一気に緊張が走って、怖くなっていきんでた。
 出ていってほしいって思ったわけじゃないのに、ジッと見つめられて、僕が手を伸ばしたら、手を握ってくれた。

「痛くないか?」
「大丈夫」
「苦しいなら、今日はもうやめておくか?」

 何でそんなこと言うの? 獲物を狙う雄の目が、僕の手を握ったらどんどん優しくなって、僕の胸が切なく締め付けられた。
 僕がいいよって言わないと、本当にこのまま進まずに抜いちゃうつもりなんだ。

「やめないで……僕だってロッソのことが欲しいんだよ」
「ニコラ、煽るな。そんなこと言うと止まれなくなる」

 僕よりずっと体力があるロッソの全部を受け止めるなんて、無理かもしれない。でも、僕だってロッソを求める気持ちはある。ずっと欲しかった。ロッソに会いたくて触れたくてたまらなかった。

「ロッソ、好きって言って」
「ニコラ、好きだ。大好きだ。何度でも言ってやる。誰よりニコラが好きで愛しい」
「嬉しい。僕もロッソが好き」

 僕が好きって言ったら、ロッソが我慢できなくなったみたいで、グンって奥まできた。
 声にならない息だけが、肺から押し出させるみたいにカハッって吐き出されて、僕は盛大に背中を逸らせていた。

「ニコラ……好きだ。好きなんだ。他の何を失ってもニコラが欲しい。ニコラ、好きだ」

 僕は何が起きたのか分からなくて、遠くでロッソの声が響いていて、苦しいくらいに抱きしめられているのを感じた。
 ゆっくり動いてくれているのに、油断したら意識が飛びそうになる。僕はロッソがずっと好き好きって言ってくれているのに、甘い吐息ばかり漏れて、何も答えられなかった。
 ロッソ、好きだよ。僕も好き。ロッソが好きだよ。

 ドクドクとロッソのものが波打っていて、お腹の中に熱いのが広がっていくと、ロッソは僕の中から出ていった。
 イったのかな? よかった。ロッソもちゃんと気持ちよくなってくれたんだ……
 そう思ったらホッとして僕は目を閉じた。

 
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