【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan

文字の大きさ
上 下
20 / 32

憂い

しおりを挟む

陛下は最近、『成人までは』『成人したら』など、僕が成人するときの話を話題に上げる。
もしや、陛下は成人前の男が好みなのでは?それなら僕にはどうしようもない。
子も産めない僕は暇を出されるということもあるんだろうか?

愛されなくなったとしても、仕事で信頼を得れば側にいられるかもしれない。
僕は近衛騎士たちと続けていた体力作りに加えて、政治や経済についても、もっと深く勉強するようになった。
それは図書館を利用したり、宰相に教えを乞うこともあるし、恐れながら陛下に教えてもらうこともあった。

「シオン、最近は前にも増して勉強を頑張っているようだね。」
「はい。陛下のお役に立ちたいのです。叶うことなら、ずっと側に置いていただきたいのです。」
「あぁ、ずっと余の側に置こう。」
「はい。嬉しいです。」


こうして僕は執務に励み、夜は陛下に抱かれる日々を過ごしていた。
あんな種付けのような行為でも子はできるようで、その間に子は3人産まれて、妊娠している妃も2人いる。
間も無く僕の16歳の成人が近付くという頃に、陛下は後宮に男を2人迎え入れると言った。

とうとう陛下は僕の体に飽きてしまったのか・・・。
そう悲しく思いながら、後宮への引っ越しのために僕は荷物をまとめた。

仕事面ではしっかり地盤を固めたため、陛下は僕をちゃんと必要としてくれているし、放逐されることはないと思う。
必要とされるけれど、愛されなくなる。その事実は僕の心に暗い影を落とした。


「陛下、僕は成人を迎えたら後宮に移ります。」
「そうか。シオンがそれを望むなら止めはしない。」
「はい。」

もしかしたら行かないでくれと、ここにいろと、言ってくれるかもしれないと淡い期待を抱いていたが、そんなことはなかった。
それはとてもあっさりとしたもので、理由さえ聞かれなかった。
それほどまでに陛下の中で僕の存在が薄れていたとは知らなかった。
それでも毎晩抱いてくれるのは、せめてもの情けなのだろう。
毎日、陛下が抱いてくれるのは今夜が最後かもしれないと思いながら、僕は抱かれた。終わってしまうなら、せめて陛下に愛されたことを体に刻みつけたい。


「へ、いか、、もっと、もっと激しく、へい、か、、すき、、すきぃ、、だいすきぃ、、抜かないで、、もっと、あ、あぁ、、ぁぁぁあああ、」

「あぁ、シオン最高だよ。激しく突き上げてあげるよ。もっと啼かせたい。」

僕は陛下を求めた。妃に種付けする時でさえ、善がりながら僕は陛下を求めた。
すると、それを横目で見ていた妃たちは、抱かれている僕にキスをしたり胸や陰茎を愛撫したりするようになった。
だから僕も、妃たちの乳房を揉んだり乳首に吸い付いたり陛下を受け入れる場所を舐めたりしながら陛下に抱かれた。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

美しき父親の誘惑に、今宵も息子は抗えない

すいかちゃん
BL
大学生の数馬には、人には言えない秘密があった。それは、実の父親から身体の関係を強いられている事だ。次第に心まで父親に取り込まれそうになった数馬は、彼女を作り父親との関係にピリオドを打とうとする。だが、父の誘惑は止まる事はなかった。 実の親子による禁断の関係です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

禁断の祈祷室

土岐ゆうば(金湯叶)
BL
リュアオス神を祀る神殿の神官長であるアメデアには専用の祈祷室があった。 アメデア以外は誰も入ることが許されない部屋には、神の像と燭台そして聖典があるだけ。窓もなにもなく、出入口は木の扉一つ。扉の前には護衛が待機しており、アメデア以外は誰もいない。 それなのに祈祷が終わると、アメデアの体には情交の痕がある。アメデアの聖痕は濃く輝き、その強力な神聖力によって人々を助ける。 救済のために神は神官を抱くのか。 それとも愛したがゆえに彼を抱くのか。 神×神官の許された神秘的な夜の話。 ※小説家になろう(ムーンライトノベルズ)でも掲載しています。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

令息だった男娼は、かつての使用人にその身を買われる

すいかちゃん
BL
裕福な家庭で育った近衛育也は、父親が失踪した為に男娼として働く事になる。人形のように男に抱かれる日々を送る育也。そんな時、かつて使用人だった二階堂秋臣が現れ、破格の金額で育也を買うと言いだす。 かつての使用人であり、初恋の人でもあった秋臣を拒絶する育也。立場を利用して、その身体を好きにする秋臣。 2人はすれ違った心のまま、ただ身体を重ねる。

若旦那からの甘い誘惑

すいかちゃん
BL
使用人として、大きな屋敷で長年奉公してきた忠志。ある日、若旦那が1人で淫らな事をしているのを見てしまう。おまけに、その口からは自身の名が・・・。やがて、若旦那の縁談がまとまる。婚礼前夜。雨宿りをした納屋で、忠志は若旦那から1度だけでいいと甘く誘惑される。いけないとわかっていながら、忠志はその柔肌に指を・・・。 身分差で、誘い受けの話です。 第二話「雨宿りの秘密」 新婚の誠一郎は、妻に隠れて使用人の忠志と関係を続ける。 雨の夜だけの関係。だが、忠志は次第に独占欲に駆られ・・・。 冒頭は、誠一郎の妻の視点から始まります。

生まれ変わったら知ってるモブだった

マロン
BL
僕はとある田舎に小さな領地を持つ貧乏男爵の3男として生まれた。 貧乏だけど一応貴族で本来なら王都の学園へ進学するんだけど、とある理由で進学していない。 毎日領民のお仕事のお手伝いをして平民の困り事を聞いて回るのが僕のしごとだ。 この日も牧場のお手伝いに向かっていたんだ。 その時そばに立っていた大きな樹に雷が落ちた。ビックリして転んで頭を打った。 その瞬間に思い出したんだ。 僕の前世のことを・・・この世界は僕の奥さんが描いてたBL漫画の世界でモーブル・テスカはその中に出てきたモブだったということを。

処理中です...