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影6
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もう夜遅いしそろそろ寝ましょうかね……?あ、そうだわ!せっかくだからラリン王子にも影の護衛のことお話ししておこうかしら。
「あ、あの……すみません!私の名前はミリアードと申します……!」そう叫びながら走っていくと彼は振り返ってくれた。しかし、彼の目には困惑の色が浮かんでいた。そして無言のまま去っていったのだ。
しかしその表情からはどことなく悲しさのようなものを感じた気がするのであった。***まあ仕方ないかしらね……と私は諦めてノア様とお茶会を続けることにした。
***
もう夜遅いしそろそろ寝ましょうかね……?あ、そうだわ!せっかくだからラリン王子にも影の護衛のことお話ししておこうかしら。
「あ、あの……すみません!私に護衛をつけてくださってますよね?ありがとうございます!」とお礼を言うと、彼は微笑みながら言った。
「気にしないでくれ。当然のことだ」
正直、監視されている感じなのかわからないのでちょっと怖い…。
***
ノア様のメイドさんにも聞いてみた。すると彼女は答えてくれたのだ。「そうですね……それはラリン王子の親衛隊のものでしょうね」と言っていた。それを聞いて私は驚いた。まさか王に仕える騎士団の中でも特に優秀な人が護衛についてくれているとは思いもしなかったからだ。ノア様のメイドさんは続けて話してくれた。「ラリン王子は、自分のものは自分で守りたいとおっしゃいましたから……」それを聞いて納得した。やはりルーカス様を手に入れるには覚悟が必要ということなのだろう。
この街にもすっかり慣れてきてやりたいことはやり尽くした感じがしますわ。読書も飽きてしまいましたし。誰かに会いに行くにも皆さん忙しそうですからね。お昼寝でもしようかしら。あ、でもその前に刺繍の続きをしてからにしましょうかね……よし頑張るぞ! ***
しばらくして暇になったので護衛に話しかけてみた。
ラリン王子の護衛はとても無口な人だった。まあ、そりゃそうだよね……と思いながらも気にせずに話をしてみた。「あの~ルーカス様は何をされているんでしょうか……?」と聞くと彼は答えた。
「ノア様とお茶会をされていますよ」と言われたので驚いたが納得してしまった。「ノア様って可愛いですよね……!私もっと仲良くなりたいです!」とついつい言ってしまうと、彼は興味なさそうに「そうですか」と答えた後、どこかへ行ってしまった。
**
***
兄弟水入らずのお茶会に私が参加するわけにもいかないので、お城から出ることにした。
「あ、あの……すみません!私の名前はミリアードと申します……!」そう叫びながら走っていくと彼は振り返ってくれた。しかし、彼の目には困惑の色が浮かんでいた。そして無言のまま去っていったのだ。
しかしその表情からはどことなく悲しさのようなものを感じた気がするのであった。***まあ仕方ないかしらね……と私は諦めてノア様とお茶会を続けることにした。
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もう夜遅いしそろそろ寝ましょうかね……?あ、そうだわ!せっかくだからラリン王子にも影の護衛のことお話ししておこうかしら。
「あ、あの……すみません!私に護衛をつけてくださってますよね?ありがとうございます!」とお礼を言うと、彼は微笑みながら言った。
「気にしないでくれ。当然のことだ」
正直、監視されている感じなのかわからないのでちょっと怖い…。
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ノア様のメイドさんにも聞いてみた。すると彼女は答えてくれたのだ。「そうですね……それはラリン王子の親衛隊のものでしょうね」と言っていた。それを聞いて私は驚いた。まさか王に仕える騎士団の中でも特に優秀な人が護衛についてくれているとは思いもしなかったからだ。ノア様のメイドさんは続けて話してくれた。「ラリン王子は、自分のものは自分で守りたいとおっしゃいましたから……」それを聞いて納得した。やはりルーカス様を手に入れるには覚悟が必要ということなのだろう。
この街にもすっかり慣れてきてやりたいことはやり尽くした感じがしますわ。読書も飽きてしまいましたし。誰かに会いに行くにも皆さん忙しそうですからね。お昼寝でもしようかしら。あ、でもその前に刺繍の続きをしてからにしましょうかね……よし頑張るぞ! ***
しばらくして暇になったので護衛に話しかけてみた。
ラリン王子の護衛はとても無口な人だった。まあ、そりゃそうだよね……と思いながらも気にせずに話をしてみた。「あの~ルーカス様は何をされているんでしょうか……?」と聞くと彼は答えた。
「ノア様とお茶会をされていますよ」と言われたので驚いたが納得してしまった。「ノア様って可愛いですよね……!私もっと仲良くなりたいです!」とついつい言ってしまうと、彼は興味なさそうに「そうですか」と答えた後、どこかへ行ってしまった。
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兄弟水入らずのお茶会に私が参加するわけにもいかないので、お城から出ることにした。
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