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本編

69話 お風呂と戦場と その17

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翌朝、

「うー・・・だるいー・・・」

「うー・・・動けないー・・・」

「ミナの方がだるいのー・・・」

「そうかー・・・ミナちゃんも大変だねー」

「そうなのー」

朝食を終えた食堂でミナとニコリーネがテーブルに突っ伏してグダグダと何やら呻いており、レインは寝台に寝そべりまったくと呆れ顔で二人を睨みつけている、

「静かでいいな」

「そうねー、全くだわ」

さらにタロウとユーリは湯呑を片手に他人顔であった、今日は朝から雨である、モニケンダムの冬が本格的に始まった証であり、暫くの雨季の後、雪に変わるのがこの地方の常であった、そして、雨の日となるとミナは大変に静かで調子が上がらない、それはミナの成長と共に顕著に現れた症状で、タロウは恐らく低気圧から来る不調であると見抜いており、こればかりは治療も魔法も薬も大して役には立たないであろうと理解している、故に放っておくしかない、対してニコリーネは単純に裏山での作業が出来ない為鬱屈している様子である、昨日までは難しい顔であったがどこか満足気に疲れた顔をしていたのであるが、それは裏山での絵画製作がそれだけ充実している証左でもあった、それが雨となればやはり中断せざるを得なくなり、ましてその雨が暫く続くのではないかとユーリに聞くと、もっと早く手をつければ良かったと朝食をしっかりと食べた上で落ち込んでしまったのである、何とも難儀な事であった、

「そうだ、あっちってどうなってるの?」

生徒達は雨という事もあり早々に学園に向かっている、先程までミナとニコリーネを心配しつつも雨用の外套を引っ張り出したり、雨の様子を確認したりと忙しなく、あっという間にバタバタと駆け出して行った、エレインとテラも今日の仕込みの打合せをしつつ事務所に向かっている、やはり雨となると客足は鈍る、状況によっては隣りの店舗は閉めて内勤かなにかをやらせようかしらとも話していた、屋台に毛の生えた程度の店舗となればやはり雨は最大の障害となるのであった、

「あっち?」

「荒れ地の方?」

「あー・・・何とかなってるよ、そろそろ調査部隊も目的地に着きそうだし、別の大部隊も入ったしね・・・ルーツも何のかんの言って頑張ってるし・・・」

「そっ・・・ルーツがねー・・・」

ユーリが遠い目をして街路を見つめる、木窓からシトシトと冷たい雨が落ちるのが見え、街路を歩く人影もまた外套をきつく羽織って足早である、雨であれば閉めればいいのにと思うが、そこは雨天の薄い太陽光であっても取り込めるのは小さなその窓しかない、そうなるといつも以上に暗い筈の食堂であるが、朝から光柱が二本食堂を照らしており、暖炉にも火が入っている、何気に普段よりも明るい程であった、

「あれも何のかんのと言っても真面目な奴だからな」

「そうよね・・・あのケチ臭さは何とかしてほしいし、口も悪いし、態度も悪いけど・・・」

「言いたい放題だな」

「いいのよ、あれも私らの事は言いたい放題なんだから」

「それもそうだ・・・お互い様って事ね・・・さて、俺は学園と荒野に顔を出すよ」

タロウはよいしょと腰を上げる、ここ数日の日課である、これも仕事とタロウは考えているがユーリから見れば趣味のようなものであった、どちらも他人任せにしてしまって良い事で、こいつもまた妙に生真面目な男なのだよなとユーリは溜息を吐かざるをえない、単に人任せにする事ができないのか、世話を焼きたがるのか、今にして思えばその性分でユーリもソフィアも助けられ、クロノスは魔王を打倒す事にもなったのであるが、

「うー・・・お仕事ー?」

ミナが恨めしそうにタロウを見つめる、テーブル上に頭を寝かせ、何とも痛そうに見えるが本人はそれが一番楽らしい、その隣りのニコリーネも似たような状態である、何も幼児の真似をしなくてもいいのにと思うが、ニコリーネはニコリーネで本格的に落ち込んで反省しているつもりなのであろう、

「お仕事だよー、昼には戻るから」

「うー・・・いけずー・・・」

「こらこら、まぁ、暫くすれば治るだろ」

「うー・・・なおんないー」

「なら、寝てればいいよ、そういう日もある」

「ハクジョウモノー」

「・・・君ねー・・・どこでそんな言葉を覚えてくるんだよ」

「ジャネットが言ってたー」

「そりゃまた・・・まぁいいか」

タロウは苦笑いを浮かべつつ階段へ向かい、ミナは恨めし気にその背を見つめる、ユーリもさて仕事かと腰を上げると、

「さてお掃除かしらー」

とソフィアが片付けを終えて食堂へ入って来る、すると、

「ソフィー・・・タローがハクジョウモノだー」

ミナの悲し気な声が食堂に響くのであった。



「ほう、報告にはあったがこうなっていたのか」

午前の遅い時間帯にエレインとテラ、タロウの姿はガラス鏡店の裏、昨晩話題となった元食堂であるという建物にあった、エレインとテラが困った事にイフナースがタロウに付いてきており、何も王太子がわざわざ見に来る程のものでは無いであろうと二人は恐縮してしまうが、よく考えればこの店も出資元は王族である、アフラとは共に下見をしているが出資者である王族達は誰も訪れてはいない、その経緯が無くても二人がイフナースを拒絶する事は出来よう筈も無かったが、

「へー・・・なるほどねー、確かに食堂なんだねー」

店内は暗く閑散として肌寒い、冷たい雨が無くてもこの季節であればそれは当然の事で、さらに購入後特に手入れをしていた訳でも無い為、埃っぽく陰鬱としている、エレインとテラはこりゃまずいかなとイフナースの手前背筋を寒くするが、当のイフナースは楽しそうに歩き回っては厨房内の棚を開けたり竈を覗き込んだりと楽しそうで、タロウはタロウでこんなもんだろうと特に気にしてはいない様子である、

「はい、以前はそうであったらしいです、評判の店であったとか」

「評判かー・・・確かに立地は良さそうだね」

タロウは振り返って街路を見つめる、タロウはモニケンダムの街中はそれほど詳しく無かったが、店に入る前、玄関先でエレインから周辺の状況を聞き取っていた、目の前の街路は平民向けの商会が集まった俗に言う商店街と言える街路で、その街路を抜けた先には官公庁が集まっているらしい、さらに近くには市場も有り街の中心地でもある、商売をする上では一等地と呼んでも過言ではない場所であった、実際に人通りも多い様子である、雨の為皆俯いて足早ではあったが、

「そうなんです、なんでも朝食が受けていたとか」

エレインは思い出しながら口を開く、エレインとしてもこの店を利用した事は無いしその必要も無かった、その為ブノワトらに聞いた事を記憶を呼び起こして口に出しているに過ぎない、

「朝食か・・・」

タロウはフムと考え込む、

「それはあれかしら、役人の方が主要なお客様だったのかしら?」

テラも疑問を口にした、

「だと思います、役所に近いですからね、通勤の途中でここで腹ごしらえって感じだったのかも・・・」

「なるほどねー・・・そうなると食事処としては朝から営業するの?」

「どうでしょう、それも思案してまして・・・前の持ち主はガラス鏡店に住み込みで働いていた方とか・・・なので、それも出来たのでしょうが、私達でそうするとなると・・・」

エレインは顔を曇らせる、具体的に運用を考えていくと現状の奥様達と学園の生徒達を従業員としていると食事処としては難しいと考えていた、故に雑貨屋半分、食事処としては軽食を販売するに止め、寮の店舗のように甘味を中心とした品揃えで対応しようかと考えていたのである、しかしそれでは食堂とは呼べず折角の設備を活かせないかなと若干残念にも思っていた、

「難しそうだね」

タロウはエレインの顔を見つめ、さらにテラの様子も伺いすぐにその真意を察したようである、

「分かりますか?」

「そりゃあね、ハッキリ言ってしまえば屋台に毛の生えた程度の店であれば何とでもなるんだろうけど、本格的にやるとなると・・・正直な所・・・」

「はい、無理かなと・・・」

エレインはゆっくりと頷き、テラも小さく頷いている、共に認識は同じなのであろう、

「うん・・・なるほど・・・」

タロウも静かに頷くと、

「上は?」

と一階の一角にある階段へ視線を移した、

「はい」

とエレインが先に立ち三人は二階へ上がった、イフナースもどこか楽しそうにキョロキョロしつつ付いてきている、テラは暇なのかなと大変に不敬な事を考えてしまうが、よく考えれば王族や貴族が平民が使用する建物に入る事は珍しいのであろう、ましてこの建物は店舗として作られた施設である、王族であるイフナースで無くても物珍しさが先に立つのは致し方無い、

「あら、ここも店舗なの?」

「そうみたいですね、厨房は無いですが、どう使っていたかは・・・すいません」

タロウの指摘の通りどうやら二階も店舗であったようである、木窓を閉じている為薄暗く経年劣化の為か壁の隙間から薄っすらと鈍い陽光が差し込んでいた、一見する限り厨房は無いが残されているテーブルと椅子の並びを見れば食堂として使用していたものと考えられた、

「こっちの方を主に使っていたのかな?」

「かもしれませんね」

三人が大きく眺め回している間にもイフナースはズカズカと二階を歩き回っており、しかし、特に目新しい物は無く、イフナースはつまらなそうに三人の元へ戻ってくると、

「何も無いな」

と不満そうに当然の事を口にした、

「殿下、そういうもんですよ」

タロウが何を今更と口をへの字に曲げた、タロウが荒野の施設で打合せを終え、次はエレインと打合せだと世間話をするとイフナースがそれは面白そうだと言い出し、何も無いですよとタロウは念を押すがそれでも構わんとニヤニヤと押し掛けたのである、タロウとしては忙しいだろうにと思うがイフナースの従者であるブレフトが居らず、リンドやクロノスは早々に北ヘルデルに戻ってしまっていた為、止める者も諫める者もいなかった、タロウとしてはどうでもよかった為こうして帯同している次第であったりする、

「そうか、もっとこうなにがしかがあると期待していたのだがな」

イフナースがフンスと鼻息を荒くする、エレインとテラはそう言われてもなと眉を顰めてしまい、タロウもまた、

「こういうもんです、で、上は?」

と相手をするのもめんどくさいと階段へ視線を移す、実にとても大変に不敬な態度である、しかしイフナースは特に機嫌を悪くする事は無い、どうやらそういう扱われた方に慣れてしまったのであろう、それはそれで問題のような気もするが、

「はい、上は個室が幾つか、恐らくそこが生活空間なのでしょうね、ここで寝泊りできるようになっている様子です」

「へー、なるほどねー」

とそのまま一同は三階へ向かう、三階もまた埃っぽく陰鬱としているが、こちらはさらに閑散としていた、エレインが言うように個室が幾つかと大部屋が一つ、しかしどの部屋も使用していた痕跡が無い、家具やら調度品となる品が全く無いのである、ただただ壁と扉に間仕切られた空間が連なっていた、

「住めるんだ」

「そうですね、なので、住み込みで働ける方を募集しようかなとも考えていました」

「それもいいだろうね」

「はい、なのですが、私としては・・・」

とエレインが何とはなしに以前考えていた構想を口にする、それは子供のいる女性達の労働に関する事であり、と同時に幼児教育をも包括するもので、やや長ったらしく取り留めの無い言葉の羅列となったが、三人は薄暗がりの中静かに耳を傾けた、

「・・・なるほど・・・」

「・・・悪くないな・・・」

タロウは大したもんだと素直に感心し、イフナースは何故か満面の笑みをエレインに向けている、実に楽しそうで、テラは口を開く事は無かったが、何度か聞いていた事でもあり、そちらにも手を伸ばすとなるともう一人か二人器用な部下が欲しくなるのよねと現実的な点に思考を巡らせる、

「すいません、長話になってしまいました」

エレインはハッと我に返って小さく頭を垂れた、タロウに対しては別に遠慮する事は無い程に距離感を縮めているのであるが、王太子であるイフナースにまで聞かせる内容ではなかったかなと瞬時に反省してしまう、

「なんだ、面白かったぞ」

イフナースはニヤリと微笑む、

「そうですねー、いや、なるほど・・・うん・・・こうなると・・・」

タロウは腕を組んでウーンと唸り、

「うん、そうだね・・・うん・・・夕食後にでもまたゆっくりと話そうか、俺の構想もなんとなく形になってきてるし、出来るかどうかは別にして・・・テラさんや他の連中・・・あっ、グルジアさんも詳しいんだっけかそういうの?」

「グルジアさんですか?確かに商会の経験という意味では・・・」

「それもあるし、ほら、人を使う人?経営者としての感覚ってさ、学んで得られるものでは無いと俺は思っていてね、為政者の感覚もそうだけど、だから・・・意見は多い方がいいなかな・・・こうなると、他に欲しい人材としては、俺が知る限りだとフィロメナさんかな?」

「フィロメナさんですか?」

エレインとテラが意外そうな顔となる、

「そうだよ、あの人と、あの人、二人共ね」

「えっ、あっ、えっと・・・どう表現したら・・・」

「美人さんと怖い人?どっちも美人さんだし怖いんだよな・・・」

「その言い方はどうでしょう?」

エレインとテラが同時に顔を顰め、イフナースははて誰の事だと不思議そうな顔になる、

「失礼だね、まぁ、じゃあれだ、美人さんとすんごい美人さん?」

「良くはなりましたけど・・・」

「はい、区別がつきません」

「そうだよねー」

とタロウはアッハッハと笑い、まったくと二人は眉根を寄せ、イフナースはあの遊女と口うるさい婆様かと二人のフィロメナの顔を思い出し、確かにどっちも怖そうだと一人納得するのであった。
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