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本編

63話 荒野の果てには その10

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「戻ったー」

ミナがダダッと食堂に駆け込むと、

「おう、やっと帰って来たのう」

と学園長が満面の笑みを浮かべ、サビナとソフィアが何やら話し込んでいる、

「ガクエンチョーセンセーだー、どうしたの?何やってるのー?」

ミナがそのまま学園長に駆け寄る、

「ムフフ、実験じゃよー」

「ジッケン?ミナ好きー、ジッケン楽しいー」

「ほうそれは良いの、良い事じゃ」

上機嫌で微笑む学園長であった、そこへ、

「ありゃ、学園長おはようございます」

とタロウが買い物籠を手に入ってくる、レインとニコリーネもその後に続いた、四人は朝から市場で買い物をして来た帰りである、タロウが必要な物があるからとニマニマとミナとレインを誘い、ニコリーネは市場はまだゆっくりと見ていないなと同行したのであった、

「おう、タロウ殿、昨日は世話になった、久しぶりの極上の驚きばかりであったわ」

「そりゃ良かったです・・・でも、主旨とはちょっと違うかもですよ、そんな明るく言われてもって感じです」

タロウは眉根を寄せる、

「よいよい、殿下も軍団長も羽を伸ばしていたであろう、店員が慌てるほどであった」

「まぁ・・・そうですけどね」

タロウは渋い顔を崩さない、学園長の言葉通り、昨日タロウは市場での話し合いの後、パトリシアの依頼もあって一行を街の高級店街へ案内した、そこは出来立ての小さな街という事もあり、市場のすぐ隣、高級店と銘打っているようであるが、日常品もちょっとした業務用品も取り扱う雑多な店が立ち並んだ一角となる、そこでまずはパトリシアの要望する件の貴重な生地をあるだけ買い込む事となり、さらに、帝国製の髪飾りやタロウが飲み会の席で振る舞った蒸留酒を発見するに至ったルーツがこれは買わねばならんだろうと騒ぎ出す、結局、男達は目につく物を手あたり次第に手に取ってはタロウに確認し、気になるものを次々と購入する事になったのであった、無論、タロウも欲しい物はしっかりと購入し、それは今厨房の片隅に置かれたままである、

「での、これはほれ、昨日は買わなかった品なのだが、なんと、この街にも流れ着いていたらしいぞ」

興奮して唾を飛ばす学園長である、タロウは何のことやらとソフィアを伺うと、

「あー、これよ、染料・・・」

とサビナが覗き込んでいる木箱を差す、それは爪に色を乗せる為にと顔料を買い出しに行った際に、店主に勧められて買った品である、結局用途が分らず、さりとて高級品であろうと思われ大事に保管していた品であった、

「染料・・・あー、なるほど、こっちにもありましたか」

「そうなのじゃ、サビナさんに聞いたらな、恐らくあると言い出しての、まったく、あれじゃ、正に行幸よ、昨日諦めた品が手近にあるとは、これは実際に使ってみよとの神の思し召しじゃ」

「あー・・そこまでですか?」

「当然じゃろ、でな、タロウ殿これはどう使うのだ?」

と荷物も下ろしていないタロウにその使い方を問い質す学園長である、タロウは少々お待ちをと厨房に入って荷物を下ろすと、さて、どうやったかなと考えつつ食堂へ戻った、

「変な匂いー」

「そだねー」

「触っていいの?」

「あー、駄目よ、なんでもかんでも触んないの」

「エー、ブーブー」

「絵具ですか?」

「うむ、絵具としても使えるぞ」

「そうなんです?」

「おう、こっちでは絵具にするのが普通じゃな、元になる植物が貴重での、そうなるとより高価な絵具にするのが一番儲かるらしい」

「あー、そういう事ですか・・・」

「へー」

木箱を真ん中に置いて話し込んでいる一同である、

「見せて貰っていいです?」

タロウがその輪に加わると、

「どうじゃ、これであろう?」

学園長がニヤリと微笑む、タロウは左目を閉じてじっくりと木箱の中の二つの壺を観察し、

「そうですね、こちらはヘナ・・・ヘンナかな?それとインディゴ・・・これは良いですね、うん、面白そうです、質も良い・・・へー、こっちにもあったんですね」

「そうだろう、そうだろう、では、どうする、実際に髪を染めてみるのはどうだ?」

「髪を染める?」

ニコリーネが不思議そうにサビナを伺うと、

「そうらしいんですよ、これで髪に色を着けるらしいのです、どうやるかまではわからないんですが・・・」

サビナは不安そうに答える、

「大丈夫じゃ、良い色だったぞ、実に華やかで御洒落であった、あれはこちらでも受ける筈じゃ」

学園長がニヤニヤと踏ん反り返る、実際に昨日、買い出しに向かった高級店街において如何にも貴族らしい女性とすれ違っており、その女性は見事なまでに美しい金髪に濃い紺色の差し色が入った何とも煌びやかな長髪をたなびかせていた、思わず振り返るむさ苦しい男共をその女性はフンと鼻で笑って歯牙にもかけず通りすぎている、

「そうなんですか・・・ソフィアさんどうします?」

サビナはそれはそれで興味もあるが、それ以上に不安も多い、なにしろ言いだしっぺが学園長なのである、これがソフィアが主導となればまた受け取り方も違うのであるが、学園長となるとその実績や調査能力には何の疑問も無い、しかしこと女性の美容に関する事で口出しされたくないなと感じてしまっていた、さらに実際に試すのは学園長では無い、確実に自分を含んだ女性達なのである、その観点に於いて学園長には全くもって危険が無く、髪という女性にとって最も大事な部位を実験と称して自由に使わせるのは甚だ不愉快であった、大変に失礼な感覚だと頭では理解しているのであるがその根拠の無い不安感と拒絶は如何ともし難い、

「そうねー・・・私も見たことあるけど・・・」

とソフィアはタロウを伺う、タロウは木箱を見下ろし特に気にしていないようであった、

「うん、あれは確かに綺麗だし、カッコいいんだけど・・・何て言うか・・・そこまでするの?って感じなのよねー」

と素直な感想を口にする、

「やっぱり御存知だったのですか」

「あれよ、染めた髪を見ただけよ、染め方とかは聞いてないかな・・・だって・・・あまりにも派手でね、私は別にいいかなって思っちゃって」

とソフィアはウーンと首を傾げる、

「・・・見てみたいですね」

ソフィアの渋い顔にサビナは逆に興味をかき立てられてしまったようだ、

「そうだな・・・うん、俺としては出来なくはないけど・・・職人仕事なんだよな・・・いきなり本番?は止めておきたいところだねー」

タロウも乗り気では無いらしい、

「ムッ、出来ると言っていたであろう」

学園長がタロウを見上げる、

「そうですけど・・・あー、じゃ、こうしましょう、サビナさん、女性の髪を何種類か用意できないかな?」

タロウは何とも不気味な事を言い出す、

「えっ・・・」

サビナは絶句し、ソフィアも何を言い出すのかと実に嫌そうにタロウを見つめた、

「いや、ほら、いきなり染めるのは怖いし危ないからさ、そうだね・・・うん、金髪の髪と赤毛、それと黒髪?で、ほら、髪を切る人もいるだろ?その切った髪でいいのさ、で、その切った髪でどう染まるかを確認する必要があると思う、特にヘナだね、これは染める時間で色が変わるんだよ」

「エッ」

とサビナとソフィアがヘナの詰まった壺へ視線を落とす、

「ほう・・・それは面白い」

学園長もあっさりと機嫌を直した、

「確か、漬ける時間が短いと黄色で、それから橙色になって赤になるのかな?そんな感じ、だから・・・うん、まず地毛の色?が大事でね、それに合わせて染める時間を調整したりするはず・・・だからやっぱり職人さんの経験が大事な作業だよ、インディゴの方もだね、こっちは、青から紺色になるのかな?漬ける時間で色がより濃くなる感じ?それと・・・金髪とかは染まりやすいし分りやすいんだけど、黒髪に色を入れようとすると時間がかかるんじゃないかな?・・・たぶんだけどね・・・そうだ、学園長、昨日見た女性は金髪だったでしょ」

「おう、そうじゃ、確かにな、うん、綺麗な金髪でこう毛先か?が紺色でな、そうか、黒髪に紺色とかだとまた違うのか」

「へー・・・それはまたカッコいいですね」

「じゃろう?儂はなあれを見てこれは良いと、うん、あっ、そうじゃ、白髪はどうじゃ?どう染まるのだ?」

「白髪は一番楽でしょうね、髪の色が薄くなるほど染まりやすい筈です」

「ほう・・・じゃ、白髪は儂のを使え、丁度切りたいと思っておった所だ」

「あー・・・どうでしょう、髪もあれなんですよ、太い細いがありますから、女性の髪と男性の髪ではやはり違います」

「むぅ、難しいのう」

「そうですね・・・でも、まぁ、出来ないことは無いです、女性でも太い細いや真っ直ぐ?とかクルクルになっちゃうとか、ようは癖毛ですね、そういうのはありますから、それにそういった個人差を考慮したうえでかの国では当たり前の御洒落になっているので、ただし、そこには経験が必要なだけですから」

「その経験が一番大事なんでしょ」

ソフィアが流石に口を出す、

「そうなんだよ、だから、実験的にやってみて、どう染まるかの試料を集める感じ?実際に試すとしても、髪全部を染めるのは様子を見ながらだろうね、毛先とかから始めるのが賢いと思うぞ」

「なるほど・・・そういう事ですか」

サビナはうんうんと頷き悩み始める、タロウの言う事は実に理に適っており正論であった、髪が必要と言い出した時は気色悪さを感じたが、その理由を聞けば納得するしかない、そして具体的にどうするかと考え始める、染髪の実験として生徒達に声を掛ける事も可能であるし、その前段階として髪を集める事も可能であろう、何よりこの寮の生徒達であれば率先して協力してくれそうであるし、学園で参加者を募ることも今のサビナであれば容易であった、

「まぁ・・・そう考えると面白そうではあるかしら」

珍しくもソフィアが前向きな感想を口にする、

「ソフィアさんでもそう思うか?」

ニヤリと学園長が微笑む、

「そうですね・・・いきなりやるのは勘弁ですが、段階を踏むのはその通りだと思います」

実に冷静な意見である、

「うむ、そうなるとじゃ、サビナさん、どうだ?」

「どうだと言われましても・・・私としてはやらざるを得ないですね・・・」

女性二人がやっとその気になったようである、

「そうかそうか、ではどうするかな、まずは髪、その前に参加者を募って」

学園長は嬉しそうにソワソワと揉み手になる、何も学園長がそこまで楽しそうにする必要も無いとサビナは思ってしまうが敢えて黙する事にした、

「あっ、そうだ、それとは別にね染物も出来るな、そっちのが楽しいかもだぞ」

タロウは大きく話題を変える、

「むっ、何じゃどういう事じゃ」

「はい、ヘナはどうかなと思いますが、こっちのインディゴは布の染物も美しいのですよ、そこそこ手間がかかりますが、簡単・・・とは言えないかな?でも、髪を染めるよりかは適当に試せますね」

「適当って・・・」

「いや、ほら、髪は失敗できないだろ、でも、布なら失敗してもいいかなって意味だよ」

ソフィアが睨み、タロウが慌てて答える、

「それはどうやるのだ?」

「どうも何も・・・お湯に溶いて布を漬けるのです、それだけなんですが・・・これだけあれば大量に染められるかな」

タロウは木箱の中のインディゴの入った壺を持ち上げる、その見た目通りにズシリと重い、

「うん、そっちのが気楽だしね、どう?やってみる?」

ここは学園長よりもソフィアとサビナを味方に付けるのが得策とタロウは二人へ微笑みかけ、

「そうね、私もそっちのがいいかな、初めて触るんだからそれで慣れてみれば?」

ソフィアは見事に懐柔され、

「そうですね、確かに、はい」

とサビナも同意する、なによりこの得体の知れない物質に対して慣れる事が大事であろうなとソフィアの言葉をそのまま受け入れた、

「ムッ・・・まぁ良いか、儂としても気になるな・・・」

二人の反応に学園長もここは一旦引き下がったようである、

「じゃ、そういう事で、どうしようかな、今日はこの後も忙しいし・・・明日・・・明後日?」

とタロウはサビナを伺う、

「私はいつでも、タロウさんに合わせます」

「悪いね、そうだ、学園長、今日フローケル鍛冶屋さんに頼んでいた物が届くのですよ、エーリク先生も来ると思います」

「なに?それはなんじゃ?」

「ふふ、これよりも恐らく学園長らしい品です」

「儂らしい?」

「はい、こっちは女性陣に任せましょう、もっとこう、男臭い事が男には似合うものです」

「・・・それはそうであろうが」

「まぁ、お任せ下さい、それは恐らく他の国には無い物ですよ」

「なっ、それは本当か?」

「はい、少なくとも私は見たことがないですね、他の国では、ですから上手くいけば素晴らしいものになりますよ」

タロウがニヤーと実に厭らしい笑みを浮かべ、

「タロウ殿がそこまで言うのであれば・・・良かろう、見せて貰おうか」

何とも偉そうに微笑む学園長である、ソフィアとサビナはまったくもうと鼻息を荒くし、ニコリーネは結局どうなったのかしらと首を傾げ、ミナはとうに興味を無くして水槽の前である、レインは何にしろ面白そうだとニヤニヤとそのやり取りを眺めているのであった。
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