セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

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62話 アメとメダカとお嬢様 その11

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すると、エレインがハッと我に返り、

「テラさん、暖炉に火を、スヒーダムは暖かいと聞きます」

スヒーダムとはレイモンド子爵領の中心都市の名である、テラはエレインの有様に終始ポカンと眺めるしかなかったが、テラもハッと我に返ると、

「はっ、はい、コーバ」

と振り返る、コーバはハイッと思わず大声で答えてしまい、慌てて恥ずかしそうに頭を下げると暖炉へ向かった、

「大丈夫よエレイン、それほど寒くは無いわ」

マリアが優しくエレインを見つめる、

「ですが、マリエッテもイージスも風邪などひかせてはなりません」

「だから、大丈夫、こちらは寒いとは聞いてましたが、王都とそれほど変わらないですわね」

「そうね、北ヘルデルではもう暖炉はつけっぱなしよ、こっちは温かいくらいだわ」

パトリシアもマリアに同調し、

「そうですね、過ごし易いくらいですよ、しかし、ここは本当にモニケンダムなのですか?」

今更な事をイフナースに問うイザークである、

「まぁな、今回のあれこれであれも解禁になるだろうな、何せ、つい先日迄は王城でも知る者は少なかったが、俺がこっちに来るようになってから・・・いや、それのちょっと前から妙に便利に使いだしてな、困ったものだろう?」

イフナースはやれやれと答える、

「いえ、その・・・それが真実であれば、あれほど便利な品もありますまい、あらゆる分野に波及しましょう」

「それはその通りだ、しかし、使える者が少ない、リンドは知っているだろう?」

「はい、勿論」

「あれと義兄さま・・・もう1人増えたかな・・・くらいだな、あっ、アフラがいたな」

と静かに控えるアフラへ視線を向ける、アフラはあれとは転送陣の事であるとすぐに察してニコリともせず会釈で応えた、

「他に俺が知っている使える者は・・・あぁもう2・3人いるらしいがあれらは数には入れられん、数に入れて良い・・・つまり、こっちの都合で使える者はその程度だ」

「そ・・・いや、それで良いとも思いますが、便利に過ぎます、リンド殿やアフラ殿が使えるとなれば軍の運用が大きく変わりましょう」

「当然だな、アンドリースもメインデルトも目の色を変えていたよ、あいつらは知ってはいたが使った事は無かったらしい、先日こっちに顔を出してな、やはり聞くのと実際に使うのとではまるで違うと興奮していた、まぁ・・・あの義兄さまとリンドの事だ、何かしら運用方法は考えていよう・・・アフラもな・・・」

再びイフナースはアフラを伺うが、アフラは黙して控えるのみである、肯定とも否定ともとれるその態度にイフナースはニヤリと微笑む、

「でしょうな・・・すると先程の件も含めての会議となりますか?」

イザークも真面目でまっとうな職業軍人であった、メインデルトの副官として先の大戦に参加しており、ケルネーレスとイフナースとも轡を並べた仲である、故に先程イフナースと面談した際にはその姿に滂沱の涙で感激し、イフナースはまともな話しもできんと嬉しくはあったが対応に困ってしまい、より重要で喫緊の課題を口にしてはいない、

「そうなる・・・ここでは詳細は話せんが・・・上では色々と動いているし、早馬で軍団長は集結中だよ」

「なんと・・・申し訳ありません、それは初耳です」

イザークは現在西方第八ジュリアス軍団、軍団長補佐であった、次期軍団長との声望もある、恐らくいづれかの軍団長の引退があれば、その名が取りざたされることもあるであろう次代の雄の一人であった、

「だろうな、お前さん方の移動と重なってしまったからな、それは仕方あるまい」

パトリシアと王妃の画策によりレイモンド一家が呼び出されたのはお披露目会で王妃達を歓待した翌日であった、その時点ではタロウからの情報は入っておらず、イザークは王妃の連名での呼び出しに何事かと顔面を蒼白にし、家族と共に急ぎ王都に入ったのである、それでもスヒーダムから王都までは馬車を飛ばして5日はかかる、本来であればマリエッテには辛い旅になるであろうからと、残していくと言い出す筈のマリアが率先して連れて行くと言い出し、その時点で若干の違和感を感じたが、それでも何とか王都行きを手配し旅程は順調に進んだ、しかし、ほっと安堵して王城に出頭してみれば自分はほったらかしにされてマリアと王妃、ウルジュラまでもが仲良く歓談し、何故かイージスもその輪に加わってはしゃいでいる、さらに、その翌日に予定されていたのがこの場であった、マリアはどうやら呼び出された時点でその思惑に勘付いていたようであった、挙句、その詳細を今朝の今朝まで黙っていたのである、それにはイザークは大変に立腹したのであるが、イフナースの壮健な姿を目にすると、あらゆる怒りも憤りも霧消した、それもマリアは分かっていたのどうかはイザークには判断できないが、このパトリシアと王妃達の企みに巻き込まれた事は前向きに捉える事にしようとイザークは思い直すに至っている、

「ま、それはいい、とりあえず、ほれ、お前さんも奥方もまずはあっちだ、息子殿が落ち着かないぞ、血生臭い話しは後でゆっくりと楽しもう」

イフナースがニヤリと微笑み、一度イージスを見下ろしてから全身鏡を親指で差す、

「はっ、私も気になっておりました」

イザークは快活に微笑み、イージスは良いのかな?と二人を見比べる、

「テラさん、お願い」

エレインが再びハッと気付いて指示を飛ばす、テラは小さく頷くとマリアとイージスに、

「まずはこちらへ」

と案内に立つ、マリアはニコリと微笑み礼を言い、当然のようにエレインにマリエッテを預けると、イージスとイザークと共に全身鏡の前へ向かった、

「わっ、あっ、マリエッテちゃーん、んー、お留守番しまちょうねー」

途端幼児言葉で相好を崩すエレインである、暖炉の前では焚き付けを作ったは良いがどうしたものかとコーバが手持無沙汰となっており、

「ふふっ、火はいいわ、あなたも仕事に戻りなさい」

パトリシアが直接コーバに微笑み、コーバは再びハイッと大声を上げてしまい慌てて頭を下げた、コーバもそうであったが他の面々もエレインの想像だにしなかった姿に驚いてしまい、すっかりと思考能力を奪われてしまっていた、しかし、どうやらテラがいつものように顧客対応に入り、重要顧客であるパトリシアも悠揚に微笑んでいる、ここは通常の対応に切り替えるのが最善であろうとやっとそれぞれに動き出す、

「まったく、こうなると思っていたけど、思っていた通りになるものね」

マリエッテに夢中のエレインを眺め、パトリシアはニヤニヤと微笑む、イフナースは応接テーブルに着くと、

「エレイン嬢はどうかされたのか?」

とイフナースもまた事情を理解しておらず素直な疑問を口にした、その視線の先にはもう涙を流すことは無いが夢中でマリエッテをあやすエレインの姿がある、

「ん?・・・あー、あなたも知らなかったかしら?エレインさんの事情は聞いたでしょ」

「事情・・・まぁ、あの程度は貴族であれば良く聞く話しでしょう」

イフナースは小さく首を傾げる、貴族社会において婚約の破断等は日常茶飯事である、それはその一時に於いては騒動にはなるが、一月も経たぬうちに別の騒動に話題は移り変わり、あっという間に忘れ去られ、そんな事もあったかしらと噂好きで暇な貴族の奥様方は仔細を思い出すこともしなくなる、エレインの場合は妙に劇的なその顛末と、某侯爵が喧伝した為に、より大きな騒ぎになり、挙句戦意高揚に利用され、演劇にもなっているほどであるが、イフナースはその一連の出来事の殆どの期間を寝台の上で過ごしていた、故にまるで気にならなかったし、気にしていない、それどころでは無かったし、元々噂話に興味を持つ質でも無い、

「そうね、けれど・・・ライダー子爵家としては難しい事だったのでしょうね・・・貴族の世界も地方地方でだいぶ変わるから・・・」

「そういうものですか・・・」

「そういうものよ、だから、エレインさんはね、多分・・・家族が恋しいのよ、5年?6年近くかしら、遠く離れて生活しているのよ、メイドは送られてくるし、生活には困らないでしょうけど・・・でも、トーラーとは仲が悪いのよね、ま、そういうものかしら・・・その点、あなたはまだ幸せね、起き上がれなくても誰彼が世話してくれたし、むさ苦しい男共に慕われて・・・泣いてくれる女は・・・作る暇が無かったわね」

「・・・確かに・・・女云々を実の姉に言われると大変不愉快ですがね、有難いことです」

イフナースはジロリとパトリシアを睨み、パトリシアはあらっとそっぽを向く、しかしすぐさまイフナースへ視線を戻し、

「・・・でも・・・そうね、有難いことよ、王族として・・・応えなければね」

「はい、それはもう・・・何より、どうやら次の問題も切羽詰まって来ておりますし・・・」

「そうよね、アフラに聞いたわ、クロノスは何も言わないし、リンドも忙しくしてるし・・・で・・・どうなの?」

「分りません、昨日、タロウさんとの打合せに同席しました、明日、現地を視察するとの事で、私も同行したかったのですがね、叶いませんでした」

「そう・・・まったく、あの男はホントに良く分からないわね、どうしたものかしら・・・」

「姉上でもそうですか?」

「そうよ、だってね・・・」

とパトリシアは愚痴りそうになって、どうでもいいかしらと溜息を吐いてテラが案内するレイモンド一家へ視線を向ける、実に楽しそうに全身鏡に見入る三人は正に貴族の幸せな家族そのものであった、実際にレイモンド家の家族仲は評判であったりする、貴族はどうしても醜聞が多い、その中にあって浮気も女遊びの噂も立たないイザークは本来であれば褒められるべき人物なのであるが、それ故に堅物とも評され揶揄されていたりする、

「ふふ、あっ、アフラ、こっちはいいから、母様達の様子を伺って来て」

パトリシアがアフラを見上げた、アフラは静かに会釈をして退室する、それと入れ違えるようにケイランが茶道具を持って入って来た、

「ん?降りたいの?」

姉弟が深刻そうな話しをしている傍でエレインはマリエッテを床に下ろした、すると、マリエッテはムッと気合を入れてエレインの手を支えに歩き出し、エレインは困惑しながらも嬉しそうにマリエッテの気の向くまま店内をチョコチョコと中腰で歩き回る、その後ろをマリアが連れて来た乳母が一応とついて回った、乳母は事前に事情を聞いてはいたが、これほどまでに骨抜きになるかと呆れてもいた、しかし、エレインの穏やかな笑みとマリエッテの嬉しそうな様子に、やはり血の繋がりは本能的に分るのだなと暖かく見守ることとしたようである、

「ニャーニャー」

「わかるー?猫ちゃんですよー、ニャーニャーね」

「ニャー、アー」

「ニャー、アー?」

「アー、ニャーニャー」

「アー、ニャーニャー?」

「ニャー」

「うふ、ニャ・ン・コ、言ってみて?」

「ニャー」

「ニャ・ン・コ」

「ニャー」

「難しいかなー、ニャ・ン・コ」

壁画の黒猫に気付いたマリエッテが腕を大きく振り回し、エレインはマリエッテの真似をしつつもニャンコと言わせようと教え込む、しかし、やはりまだ舌は上手く回らないようで、マリエッテの幼い言葉とエレインの幼児言葉が楽しそうに交換される、

「あれは何かな?」

「ムー、キー」

「わっ、分る?マリエッテは賢いわねー」

「キー、キー」

「そうね、キーね、キー」

「キー、キー」

大樹を指差すエレインとそれに応えるマリエッテであった、そして、エレインはペタリと座り込みマリエッテをその膝に乗せた、床には以前の所有者が残していった厚手の絨毯を敷いてはいるが、その下は石の床である、マリアらが暖房の必要が無いといっても裸足のマリエッテには寒かろうとの判断であった、実際にその小さな足は冷たくなっており、エレインは驚いてその足を両手で包み込む、

「冷たかったでしょー」

心底心配そうに見下ろすエレインにマリエッテはダーダーと呻きつつその顔に触れる、その手も若干冷たく感じた、

「わっ、えっと、乳母さん?」

エレインは慌てて振り返る、乳母がはいと答える間もなく、

「足も手も冷えております、やはり火が欲しいのでは?」

「そうですね、では、こちらを」

と乳母は優しい笑みで幼児用の小さな毛布を手渡した、

「こんなもので良いのですか?」

「はい、幼児の手足はどうしてもそうなります、全体をくるんであげて下さい」

「そうね、そうね」

エレインはバタバタとマリエッテをくるもうとするがやはり慣れていない、乳母も手伝って何とかくるんだと思ってもすぐにジタバタと動き出しエレインの手から逃れようとするマリエッテである、

「もう、マリエッテ、寒くないの?」

「ウー、キー、ニャー」

壁画を指差してバタバタと落ち着かないマリエッテに、エレインは困りつつも笑みがこぼれる、心の底から溢れ出るそれは母性を含んだ魅力的なものであった、

「そうね、あなたも今のうちに覚えておく?」

パトリシアがイフナースへ微笑みかける、イフナースとパトリシアは茶が供されたのを切っ掛けに、深刻な話は切り上げてなんとはなしにエレインとマリエッテを眺めていた、

「・・・あっ、えっ、ええ・・・そうか、私もそのうちおじさんですか・・・」

イフナースはパトリシアの意図が分らず軽く混乱するが、すぐに理解したようで、

「そうよー、男でも女でも、幼児の頃は似たようなものだからね、あやしかたぐらい覚えておきなさい」

「・・・そうですか・・・しかし、姉上とあの義兄さまの子ですからね・・・手足をもがれないようにしませんと・・・いや、首を折られるかもな・・・」

「イフナース・・・それはどういう意味かしら?」

パトリシアの鋭い眼光がイフナースへ突き刺さる、

「そのままですよ、どちらに似ても・・・私にとっては天敵ですね、うん、まだ時間はあるのでしょう?鍛え直さないと命が危ない、周りの者にも言っておきます」

「ほう・・・そのような口を利けるとは・・・完全に回復したようね」

「おかげさまです、ご迷惑をおかけしました、姉上様」

ニヤリと睨み合う王家の姉弟であった。
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