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本編

60話 光と影の季節 その6

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それからまずはと食事が続けられた、しかし、妙な静けさに包まれてしまっており、ユーリは何を緊張する必要があるのかと不思議そうにスプーンを動かし、ソフィアも変に話題を振ると変かしらとミナをどうしようかと思いつつ食事を進めた、すると、

「ありゃ、このフォーク量産したのか?」

タロウが4本フォークを持ち上げる、

「そうよー、良い感じでしょ?」

ソフィアが自然に答え、エレイン達もピクリと反応する、

「そうだな、大したもんだ、良くできてるよ、使いやすい・・・惜しむらくは、もう少し大きくても良いかな?」

「そりゃ、あんたに合わせればそうなるけど、私たちには丁度いいわよ、手先の器用な大工さんと知り合ってね、あっ、ほら、ガラス鏡とか洗濯バサミで良かったわよね?あれも作ったわよ」

「なに?マジか?」

「マジよ、やっぱり本職は違うわね、あっという間に作ってくれたわー、ほらあれよ」

「あっほんとだ・・・すげー、鏡になってるな・・・へー、大したもんだ、俺も戻ったらやってみるかと思っていたが・・・」

「あんたじゃ無理でしょ、職人さん何人がかりになったと思ってるのよ」

「そりゃそうだがさ」

へそを曲げてしがみつくミナを放っておいて夫婦の近況報告であろうか、軽い感じの会話が交わされる、しかし、聞く者が聞けば聞き捨てならない内容であろう、

「あの・・・」

とエレインが口を挟む、エレインは食事を終えたのか口元を手拭いで抑えつつ白湯に手を伸ばしたところで、

「なに?」

ソフィアがニコリと笑顔を向ける、

「はい、えっと、ソフィアさんには大変お世話になっておりまして・・・」

とエレインは感謝の言葉を合わせつつ、ガラス鏡やドーナッツ等ソフィアが旦那から教わったと言っていた品で商売をしている事を説明する、厳密に言えばガラス鏡はそうでないらしいが、他の品々に関してはそうであったと記憶にあった、タロウはパクパクと食事をしながらも真面目に耳を傾けており、他の面々も静かに事の成り行きを見守っていた、ユーリとソフィアはめんどくさそうな顔をしていたが特に遮ることはない、

「そういう訳で、その、もし、私どもで協力できる事があればなんなりと・・・と思うのですが・・・」

とエレインは探るように締め括った、屋台の頃からそうなのであるが、ソフィアは頑として対価を受け取らない、下着の権益もあるが、それは商会で保管している状態である、エレインとしてはずっと心の奥底に刺さった棘のように気にかかっていた事である、今日初めて会ったタロウという男がソフィアと違って利に汚い当たり前の普通の人物であれば、改めて報酬なり対価なりの打合せが必要であると感じたのであった、

「凄いな、えっと、学生さん?じゃないの?女子寮って?学園のだよね?」

タロウは不思議そうにエレインを見つめ、ソフィアが、

「まぁ、いろいろあったのよ、学生さんは学生さんなんだけどね」

と助け舟を出す、

「そうなのか・・・いや、ならさ、他にも作って欲しいものがいっぱいあるんだが、頼めるかな?」

「それは・・・はい、職人さんにお願いすれば可能かと思いますが」

「じゃ、頼む、話しからいくと大工さんと鍛冶屋さんとガラス屋さん?」

「それと、裁縫関係もなんとかなるかと思います」

「なんだ完璧じゃないか、うん、そっか・・・じゃ、どうしようかな・・・ユーリ、クロノスと連絡取れるか?」

「簡単よー、なんかあった?」

「おう、あれに知らせとかないとまずい事があってな、さきにそっちかなって思ってたんだよ」

「了解、じゃ、どうしようかな、クロノスだけでいいの?」

「どういう意味だ?」

「あー、ここでは難しいわね、別で詳しく聞きたいわ」

「それでいいぞ」

エレインの誠心誠意込めたつもりの感謝の言葉と暗に匂わせたつもりの対価の件は簡単に流れてしまったようで、しかし、

「エレインさんだったね、じゃ、職人さん紹介してくれ、上手くいったら商売にしていいぞ」

タロウはエレインに向き直りニヤリと微笑む、

「えっ、あっ・・・それはいいのですが、あの・・・」

エレインはもしやと思い、テラやオリビア、ジャネット達もどっかで聞いたなその台詞と目を細める、

「どうかしたか?あぁ報酬なら払うよ、金はあるからさ、気にするな」

タロウは気さくに笑って漬物に手を伸ばす、エレインの意図した事と真逆の言葉が返ってきた、

「いや、すいません、そうではなくてですね・・・」

エレインは困惑し思わず身を乗り出してしまうが、

「はいはい、そういう話しはいつでも出来るから、みんな食事は終わったようね、片付けるわよー、ミナはもういいの?」

ソフィアが腰を上げつつ皿を集め始め、

「あら・・・もしかして寝てる?」

とタロウにしがみ付いたままのミナを伺う、どうやら器用な事にその体勢のまま眠ってしまったらしい、勢いよく食事をかっ込んでいた為に満腹で、ギャンギャンと泣き喚いた疲れもあったのであろう、さらに言えば久しぶりにタロウの胸に抱かれ安心したのもあるのかもしれない、

「みたいだな・・・」

タロウは実に優しい瞳でミナを見つめる、女性達が見る限りそれは確かに父親のそれを感じさせた、

「ん、じゃ、レイン、寝床まで頼める?」

「いいぞ、タロウこっちだ」

とレインが席を立つと厨房へ向かう、タロウはおうすまんなと腰を上げレインを静かに追った、しかし、

「おわ、つっかけまで作ったのか」

と厨房に声が響く、ソフィアはやれやれと鼻息を荒くして、

「ごめんねー、突然で、ああいう人だから仲良くしてやってねー」

と振り返る、一同はああいう人と言われてもまだ良くわからないなとその胸の内で思いつつも、悪い人ではないのであろうとその点だけは理解できた、何より、ユーリの友人でソフィアの旦那なのである、ユーリが付き合いを止めず、ソフィアが旦那として認めたほどの人物であれば、悪人でないことだけは確かであろう、しかし、それは同時にとんでもない変人である可能性が高い、いや、確実にそうであろう、なにせソフィア自身がそうで、ユーリの周りの人物もまた変人と呼ぶに足る良く言えば個性的な人物が多いからであった、

「あー・・・なんかまた騒がしくなるかも・・・」

ケイスが思わず呟く、

「そだねー、でも、面白くなりそう・・・」

ジャネットも同意のようであった、何気に希少な常識人二人の感想に、他の生徒達もうんうんと頷くのであった。



宿舎の二階にあるミナとレインの寝床にタロウは優しくミナを横たえると、

「これでいいか?」

と振り向いた、陽はだいぶ陰っている、薄っすらとした夕陽が頼りなく木戸から入り込み、次の瞬きで完全に暗闇となっても不思議ではない、

「うむ、少し早いがいいじゃろう、最近は昼寝もしなくなってな、暗くなるとすぐに寝てしまっておったわ」

レインは静かに答えた、

「そうか・・・しかし、半年で随分重くなったな・・・」

タロウが優しくミナの髪に触れる、

「そう思うか?」

「まぁな、しかし・・・もう大丈夫かと思っていたがまだ子供なんだな・・・」

「それは仕方あるまい、お前が旅に出るときに何も言わなかったのが悪いのだ」

「そうなのか?」

「まったく、あの時はタロウがいないと言って家中どころか村の中を走り回ったのだぞ、泣き喚いて」

「ありゃ・・・それはすまない事をしたな」

「まぁよいわ、離れて正解であったとも思うぞ、こっちに来てからはお前の事を口にする事も無かったからな、それ以上に忙しかった事もあるが、なに、もう暫くすれば親離れも出来よう」

「そうか・・・それなら嬉しいんだが・・・」

タロウは大きく溜息を吐き、寝台に腰を下ろした、

「で、見つかったのか?」

レインがジロリとタロウを睨む、薄暗がりの中その相貌だけがギラリと光ったように見えた、

「いや、お前さんの言った通りだったよ、お仲間の存在は何となく分るんだが、どれもこれも顔を出すことは無かったし、賢者と呼ばれる連中にも何人か会ったが・・・うん、誰も何のことやらって感じでな」

「だろうな」

「あぁ・・・仕方ない・・・」

「それで、どうする?」

「うん、まぁ、このままゆっくり時を待つさ・・・それが使命とやらなんだろう?」

「・・・いいのか?」

「いいも悪いも・・・何ともな・・・使命のある生き方が出来るのはある意味で幸せなのかもしれないとも思い始めてな・・・」

「どういう意味だ?」

「前の世界・・・いや、この世界でもそうなんだろうけど、どうしても俺達は・・・うん、下手に賢いせいだろうな、生きる事に意味を求めてしまうんだよ、よく聞く言葉で言い換えれば、どこから来てどこへ行くのかってやつだな、陳腐だろ?」

「どこもなにも、目的等ありはしないだろう」

「だろうが・・・そう・・・簡単に言ってくれるな・・・人生においては重大な問題なんだよ・・・それと個人の問題ではなく、民族やら人類やらといった大きな括りの観点だな、その視点に立っても・・・青臭いとも思えるが・・・ほれ、俺には一応使命とやらがあるからな、それがあるだけで生きる目的ってやつがある、前の世界ではありえなかったよ」

「つまらんことを・・・子供一人育てる事など親と呼ばれる者達は当たり前にやっておるぞ、お前の悪い所はそこだ、小さな問題を大きくしすぎる、自分を特別視しすぎて周囲を過小評価しておる、実に愚かで醜い、小人とはよく言ったものだわ」

「なんだよ・・・そりゃそうだろうが、俺の場合はまた違うだろう」

「違わん、それどころかその為に余りある力を与えられているのだ、いくらでも楽が出来るだろう、当たり前の親はそれすら無いのだぞ」

「そうだろうが、なら、お前さんがここにいる理由はなんだよ、その余りある力でもどうしようもないと言ったのはお前だぞ」

「それはそれ、予期しない事というのは往々にして発生する、それを修正するのも我等の仕事じゃ」

「・・・あー言えばこー言うし・・・」

「お互い様じゃ」

二人は暗闇の中、苦々しい顔をぶつけ合う、

「ふー・・・取り合えず礼は言っておく、ソフィアとミナをありがとな」

「ありゃ・・・すると探索の旅は終わりか?」

「暫くはな、次に行くとすると俺の足でも1年2年では足りなくなる、一人で動いてもそれだけかかるだろうから・・・うん、少しゆっくりするさ」

「そうか・・・広くて深くて高いからな・・・好きにするといい」

「そのつもりだ・・・じゃ、俺は戻るよ、あのお嬢様達とは上手くやっているのか?」

「勿論だ、儂もミナも可愛がられておる、ユーリは時々儂を探っている様子だが、ボニファースとクロノスにはばれているな」

「ボニファース?」

「国王じゃ」

「ありゃ・・・そうなのか?」

「あぁ、あれ経由でクロノスも知ったらしい」

「ありゃ・・・いいのか?」

「構わん、あれが次代の王になるかどうかは知らんが、殊更吹聴するような男でもあるまい」

「・・・そうかな?そうかもな・・・」

「ん、取り合えず儂はこんなもんだ、明日の朝は早いぞ、ミナが騒ぎ出すからな、それと・・・まぁ、お前さんなら加減は知っておろう、やり過ぎるな、ここに居られなくなるぞ」

「あー・・・かもな、御忠告感謝するよ」

「うむ、明日から覚悟しておけ、ミナの相手はせわしないぞ」

「だろうな、ふっ、それもまた俺の仕事だ」

タロウは口の端をグニャリと曲げた、暗がりの中レインはそれを確認し、レインもまた小さな笑みを返す、タロウはゆっくりと腰を上げると、あとはよろしくと一言置いて寮へ向かった、

「まったく、難儀をさせるな・・・世界め・・・」

レインはその背を睨み、小さく呟くとミナに布団を掛け、自分もまた寝台に滑り込むのであった。
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