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本編
58話 胎動再び その7
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「朝からすまんな」
所変わって領主邸の一室、学園長と事務長それに加えてユーリが腰を上げてカラミッドに一礼し、やや遅れてエレインも腰を上げると一礼した、カラミッドはニコリと微笑み入室する、その後ろにはリシャルトとライニール、ユスティーナが静々と同行し、さらに書記官であろう如何にも役人風の男性が二人サッと室内に入り、メイドが茶道具を持って続いてる、
「うむ、表を上げよ」
カラミッドは上座に座ると笑顔で学園関係者を見渡し、学園長達はゆっくりと頭を上げ、
「お招き頂き恐悦でございます」
と慇懃に目礼する、
「何を言うこちらこそだ、さっ、座れ」
カラミッドは右手を振り、
「そう固くなるな、やはりあれかな、この屋敷ではそうなってしまうものかな」
とニヤリとほくそ笑む、
「そうかもしれません、いや、私共も慣れませんで、申し訳ありません」
学園長が取り合えずと笑顔を浮かべた、つい数か月前であれば考えられないほどの厚遇である、ユーリが下水道の件でこの場に来た折には、言葉さえ発しようとせず殆どリシャルトに任せてつまらなそうにしていたカラミッドである、自ら会議を主導し、あまつさえ笑顔を浮かべる様はとても同じ人物とは思えない程であった、
「よいよい、今日はあくまで意見の擦り合わせが主題であるからな、この場にいる者は皆遠慮せずに意見を出して欲しいと思う、ま、あれだ、その前に」
とカラミッドはメイドの手によって茶が行き渡るのを確認して、
「まずは祭りの件、礼を言わせて貰いたい、光柱の一件は何かと物議の対象になったが、あのように誰もが楽しめる形になるのであれば、もう誰も文句は言わないであろう、よくぞあそこまで仕上げてくれた、その努力を認めたいと思う」
「そんな、過分なお言葉であります、騒動を起こしたのはこちら側の責任、私としても何らかの責を追って然るべきと思っておりました」
「いやいや、責はユーリ先生が被ったも同然だろう、それを悪しとせずに対応して貰ったことに感謝しておるのだよ、小人はどうしても逆恨みに走ったり、へそを曲げて陰にこもるからな、ユーリ先生はその点真に芯があり、背骨のある人物と見受けられる」
カラミッドの視線がユーリに向かい、ユーリはあらっと思いながら口を出すべきかどうか逡巡し、学園長がコクリと頷いたのを確認し、
「学園長と同意見です、閣下、私はあくまで自分の仕事をしたまでです、先の光柱は私の計算違いであり、祭りの光柱は私の助手達の協力があってこそです、私だけの功ではありません」
「そうか・・・いや、しかしだな・・・んー、なんだ、もう少し柔らかくできんかな?まったく、どうだ、これから寮の食堂にでも場所を移すか、それともエレイン会長の事務所でも良いぞ、あそこであればざっくばらんになるのだろう、違うかな?」
カラミッドは眉間に皺を寄せて学園長に笑いかける、恐らくライニールからの報告で、その場であれば礼儀も糞もない事を知っているのであろう、学園寮は苦笑いで答えとしつつ、
「わかりました、では、儂の方から少し肩の力を抜きましょう」
と率先して言葉を崩す、
「うむ、それでよい、そうだ、聞いたか?あの祭りは土鍋祭りと名前を変えたらしいぞ」
カラミッドはさらに雑談を持ち出す、
「土鍋祭りですか・・・」
「それは初耳ですわよ」
壁沿いの席に控えたユスティーナが口を挟んだ、
「そうか?ライニール確かだろうな?」
「はい、勿論です、祭りの日の酒場でそのように呼んで乾杯しておりました」
「なんだ、飲みの席の情報だったか」
リシャルトがジロリとライニールを睨む、
「はい、そうですよ、そのようにお話ししたではないですか」
「そうなのか?」
今度はカラミッドがジロリとリシャルトを睨み、
「失礼ながら、それは確かに私も耳にしております」
話し好きの事務長がたまらず参戦する、
「ほう、そうか、であれば正確だな」
「しかし、土鍋祭りですか・・・神々に叱られてしまいますわね」
ユスティーナが困ったように微笑む、
「いや、それがですな、それを言っていたのが誰でも無い神殿関係者のようでして」
ここで事務長の舌が流麗に回り出す、ユーリは大したものだと舌を巻き、エレインは事務長がこれほど社交性の高い人物であったかと目を丸くしている、
「そういうわけでして、どうやら神殿のお墨付きのようですぞ」
「なら良いのかしら?」
「ふん、ま、連中が良しとするならそれで良かろう」
事務長の軽快かつ明瞭な会話術は参加者に薄っすらとした笑いを齎し、そのお陰か場は大分和やかな雰囲気となる、
「はい、それに祭りの名は変化していくのが当然かと、なによりもそれを祝う民達が身近に感じる名が良いとも思います、こうやって歴史が作られるものとも思います、学園長は詳しいと思いますが」
事務長はそう言って学園長へ水を向ける、すると、
「その通りだな、儂が知っている街ではな・・・」
と学園長もその身を捧げた民俗学の寓話を披露しようと口を開くが、
「学園長、それ長くなります?」
ユーリがこれは違うなと割って入り、
「む、そうか?」
「はい、折角ですのでゆっくりと伺いたいところですが、先に本題に入りませんと、夕食に招かれてしまいますよ」
「それは・・・いかんな」
学園寮は渋面で黙り込み、カラミッドはアッハッハと大笑し、
「なんだ、学園長もユーリ先生には頭が上がらんのか?」
「・・・そのようですな、いや、何よりも口で女性に勝とうなどとはですな、考えても実行するべきでないと儂は思うのですよ、まずですな・・・」
「学園長」
更なる長話をユーリは阻止し、再び学園長はムゥと黙り込む、
「まったく、では、会議に入ろうか、議題は3つだな」
カラミッドはニヤニヤと笑いつつもリシャルトから紙を受け取る、どうやら議題が記されているようで、それを一読し、
「うむ、簡単な方から行こうか、まずエレイン会長だな、掲示板の件はどうなっているかな?」
とエレインへ視線を向ける、エレインは厳密に言えば学園関係者では無い、しかし、今日の本題の発案者でもある為その列席を求められついでに手掛けている事を報告せよとのお達しであった、
「はい・・・すいません」
エレインは黙していた為掠れた声になってしまい、一言謝罪し茶を含むと、
「はい、順調と言って良いかと思います、下着の掲示板については先日報告した通りとなりまして、その際に御提案頂きました掲示板については今日明日で参考となる文面を作成する手筈となっております、ですので早ければ15日には各地へ設置できるかと思います、勿論ですが、その後でその掲示板を見た各商会が入札の手続きとなりますので、実際の本格的な稼働は先になるかと思いますが、私共の範疇ではここまでが報告出来る事かと思います」
エレインは時折緊張から唾液を飲み込みながら端的に報告する、隣りで聞いていたユーリはあれの事かしらと思いつつもまた別の案件も動いているのねと感心し、学園長達も忙しい事だなと清聴する、
「そうか、忙しい中申し訳ないが、宜しく頼むぞ」
カラミッドは満足そうに頷き、ユスティーナも嬉しそうに微笑んでいる、
「はい、ありがとうございます、それと、この場で申し上げるのは些か場違いかと思いますが・・・」
とエレインはそっと学園長とユーリを伺う、
「なんだ?」
「はい、屋敷・・・えっと、ガラス鏡の店舗の準備に目途がつきました」
「ほう、それはめでたい」
「はい、ありがとうございます、それで、20日を正式な開店の日と定めたのですが、その前日19日に御領主様をお招きしたいと考えておるのですが、御予定等如何なものかと思いまして」
「へぇー、そうなんだー」
ユーリが思わずいつもの調子で合いの手を入れて、慌てて黙り、ユスティーナは、
「まぁ、それは嬉しいわね、勿論伺いますわよ」
と即決である、
「こりゃ、まったく・・・リシャルト、予定はどうなっている?」
カラミッドは子供をあやすようにユスティーナを窘めつつ確認を取る、
「はい、少々お待ちを・・・はい、今のところは空いておりますね、大丈夫かと思います」
リシャルトは懐から取り出した冊子を捲って確認し、すぐに答えとした、
「そうか、であれば、午前か午後かどちらが良い」
「はい、19日に関しては一日予定しておりますのでどちらでも御領主様の御都合に合わせます」
「そうか・・・うむ、では、レアンとも確認して別途連絡しよう、ライニール、頼むぞ」
ライニールは静かに頭を垂れて了承とした、
「ありがとうございます、お待ちしております、ついては、先に御容赦頂きたいのですが、開店に先立って17日、18日と、関係者と従業員の家族を招いての内覧会を実施予定としております、御愛顧頂いております御領主様を蔑ろにする意図は無い事を先に御理解頂ければと考えます」
「そうか、いや、その日に呼んでくれても構わぬが・・・どうせ、何やら考えているのであろう、その悪巧みに乗るとしようか、なぁ」
カラミッドは楽しそうにユスティーナへ視線を向け、ユスティーナも楽しそうに微笑む、
「申し訳ありません、話の腰を折ってしまいまして、私からは以上です」
エレインは小さく会釈をして切り上げた、カラミッドも頷いて、
「では、次が荒野の土地取得に関してだな・・・うん、ライニール、地図を」
こうして会議は友好的な雰囲気で進んでいく、さらに本題となる平民向けの学園設立に関しての意見交換が行われ、それぞれに遠慮の無い意見と案が出された、そして茶が四度ほど交換された頃合いでその日の会議は終了となったのであった。
所変わって領主邸の一室、学園長と事務長それに加えてユーリが腰を上げてカラミッドに一礼し、やや遅れてエレインも腰を上げると一礼した、カラミッドはニコリと微笑み入室する、その後ろにはリシャルトとライニール、ユスティーナが静々と同行し、さらに書記官であろう如何にも役人風の男性が二人サッと室内に入り、メイドが茶道具を持って続いてる、
「うむ、表を上げよ」
カラミッドは上座に座ると笑顔で学園関係者を見渡し、学園長達はゆっくりと頭を上げ、
「お招き頂き恐悦でございます」
と慇懃に目礼する、
「何を言うこちらこそだ、さっ、座れ」
カラミッドは右手を振り、
「そう固くなるな、やはりあれかな、この屋敷ではそうなってしまうものかな」
とニヤリとほくそ笑む、
「そうかもしれません、いや、私共も慣れませんで、申し訳ありません」
学園長が取り合えずと笑顔を浮かべた、つい数か月前であれば考えられないほどの厚遇である、ユーリが下水道の件でこの場に来た折には、言葉さえ発しようとせず殆どリシャルトに任せてつまらなそうにしていたカラミッドである、自ら会議を主導し、あまつさえ笑顔を浮かべる様はとても同じ人物とは思えない程であった、
「よいよい、今日はあくまで意見の擦り合わせが主題であるからな、この場にいる者は皆遠慮せずに意見を出して欲しいと思う、ま、あれだ、その前に」
とカラミッドはメイドの手によって茶が行き渡るのを確認して、
「まずは祭りの件、礼を言わせて貰いたい、光柱の一件は何かと物議の対象になったが、あのように誰もが楽しめる形になるのであれば、もう誰も文句は言わないであろう、よくぞあそこまで仕上げてくれた、その努力を認めたいと思う」
「そんな、過分なお言葉であります、騒動を起こしたのはこちら側の責任、私としても何らかの責を追って然るべきと思っておりました」
「いやいや、責はユーリ先生が被ったも同然だろう、それを悪しとせずに対応して貰ったことに感謝しておるのだよ、小人はどうしても逆恨みに走ったり、へそを曲げて陰にこもるからな、ユーリ先生はその点真に芯があり、背骨のある人物と見受けられる」
カラミッドの視線がユーリに向かい、ユーリはあらっと思いながら口を出すべきかどうか逡巡し、学園長がコクリと頷いたのを確認し、
「学園長と同意見です、閣下、私はあくまで自分の仕事をしたまでです、先の光柱は私の計算違いであり、祭りの光柱は私の助手達の協力があってこそです、私だけの功ではありません」
「そうか・・・いや、しかしだな・・・んー、なんだ、もう少し柔らかくできんかな?まったく、どうだ、これから寮の食堂にでも場所を移すか、それともエレイン会長の事務所でも良いぞ、あそこであればざっくばらんになるのだろう、違うかな?」
カラミッドは眉間に皺を寄せて学園長に笑いかける、恐らくライニールからの報告で、その場であれば礼儀も糞もない事を知っているのであろう、学園寮は苦笑いで答えとしつつ、
「わかりました、では、儂の方から少し肩の力を抜きましょう」
と率先して言葉を崩す、
「うむ、それでよい、そうだ、聞いたか?あの祭りは土鍋祭りと名前を変えたらしいぞ」
カラミッドはさらに雑談を持ち出す、
「土鍋祭りですか・・・」
「それは初耳ですわよ」
壁沿いの席に控えたユスティーナが口を挟んだ、
「そうか?ライニール確かだろうな?」
「はい、勿論です、祭りの日の酒場でそのように呼んで乾杯しておりました」
「なんだ、飲みの席の情報だったか」
リシャルトがジロリとライニールを睨む、
「はい、そうですよ、そのようにお話ししたではないですか」
「そうなのか?」
今度はカラミッドがジロリとリシャルトを睨み、
「失礼ながら、それは確かに私も耳にしております」
話し好きの事務長がたまらず参戦する、
「ほう、そうか、であれば正確だな」
「しかし、土鍋祭りですか・・・神々に叱られてしまいますわね」
ユスティーナが困ったように微笑む、
「いや、それがですな、それを言っていたのが誰でも無い神殿関係者のようでして」
ここで事務長の舌が流麗に回り出す、ユーリは大したものだと舌を巻き、エレインは事務長がこれほど社交性の高い人物であったかと目を丸くしている、
「そういうわけでして、どうやら神殿のお墨付きのようですぞ」
「なら良いのかしら?」
「ふん、ま、連中が良しとするならそれで良かろう」
事務長の軽快かつ明瞭な会話術は参加者に薄っすらとした笑いを齎し、そのお陰か場は大分和やかな雰囲気となる、
「はい、それに祭りの名は変化していくのが当然かと、なによりもそれを祝う民達が身近に感じる名が良いとも思います、こうやって歴史が作られるものとも思います、学園長は詳しいと思いますが」
事務長はそう言って学園長へ水を向ける、すると、
「その通りだな、儂が知っている街ではな・・・」
と学園長もその身を捧げた民俗学の寓話を披露しようと口を開くが、
「学園長、それ長くなります?」
ユーリがこれは違うなと割って入り、
「む、そうか?」
「はい、折角ですのでゆっくりと伺いたいところですが、先に本題に入りませんと、夕食に招かれてしまいますよ」
「それは・・・いかんな」
学園寮は渋面で黙り込み、カラミッドはアッハッハと大笑し、
「なんだ、学園長もユーリ先生には頭が上がらんのか?」
「・・・そのようですな、いや、何よりも口で女性に勝とうなどとはですな、考えても実行するべきでないと儂は思うのですよ、まずですな・・・」
「学園長」
更なる長話をユーリは阻止し、再び学園長はムゥと黙り込む、
「まったく、では、会議に入ろうか、議題は3つだな」
カラミッドはニヤニヤと笑いつつもリシャルトから紙を受け取る、どうやら議題が記されているようで、それを一読し、
「うむ、簡単な方から行こうか、まずエレイン会長だな、掲示板の件はどうなっているかな?」
とエレインへ視線を向ける、エレインは厳密に言えば学園関係者では無い、しかし、今日の本題の発案者でもある為その列席を求められついでに手掛けている事を報告せよとのお達しであった、
「はい・・・すいません」
エレインは黙していた為掠れた声になってしまい、一言謝罪し茶を含むと、
「はい、順調と言って良いかと思います、下着の掲示板については先日報告した通りとなりまして、その際に御提案頂きました掲示板については今日明日で参考となる文面を作成する手筈となっております、ですので早ければ15日には各地へ設置できるかと思います、勿論ですが、その後でその掲示板を見た各商会が入札の手続きとなりますので、実際の本格的な稼働は先になるかと思いますが、私共の範疇ではここまでが報告出来る事かと思います」
エレインは時折緊張から唾液を飲み込みながら端的に報告する、隣りで聞いていたユーリはあれの事かしらと思いつつもまた別の案件も動いているのねと感心し、学園長達も忙しい事だなと清聴する、
「そうか、忙しい中申し訳ないが、宜しく頼むぞ」
カラミッドは満足そうに頷き、ユスティーナも嬉しそうに微笑んでいる、
「はい、ありがとうございます、それと、この場で申し上げるのは些か場違いかと思いますが・・・」
とエレインはそっと学園長とユーリを伺う、
「なんだ?」
「はい、屋敷・・・えっと、ガラス鏡の店舗の準備に目途がつきました」
「ほう、それはめでたい」
「はい、ありがとうございます、それで、20日を正式な開店の日と定めたのですが、その前日19日に御領主様をお招きしたいと考えておるのですが、御予定等如何なものかと思いまして」
「へぇー、そうなんだー」
ユーリが思わずいつもの調子で合いの手を入れて、慌てて黙り、ユスティーナは、
「まぁ、それは嬉しいわね、勿論伺いますわよ」
と即決である、
「こりゃ、まったく・・・リシャルト、予定はどうなっている?」
カラミッドは子供をあやすようにユスティーナを窘めつつ確認を取る、
「はい、少々お待ちを・・・はい、今のところは空いておりますね、大丈夫かと思います」
リシャルトは懐から取り出した冊子を捲って確認し、すぐに答えとした、
「そうか、であれば、午前か午後かどちらが良い」
「はい、19日に関しては一日予定しておりますのでどちらでも御領主様の御都合に合わせます」
「そうか・・・うむ、では、レアンとも確認して別途連絡しよう、ライニール、頼むぞ」
ライニールは静かに頭を垂れて了承とした、
「ありがとうございます、お待ちしております、ついては、先に御容赦頂きたいのですが、開店に先立って17日、18日と、関係者と従業員の家族を招いての内覧会を実施予定としております、御愛顧頂いております御領主様を蔑ろにする意図は無い事を先に御理解頂ければと考えます」
「そうか、いや、その日に呼んでくれても構わぬが・・・どうせ、何やら考えているのであろう、その悪巧みに乗るとしようか、なぁ」
カラミッドは楽しそうにユスティーナへ視線を向け、ユスティーナも楽しそうに微笑む、
「申し訳ありません、話の腰を折ってしまいまして、私からは以上です」
エレインは小さく会釈をして切り上げた、カラミッドも頷いて、
「では、次が荒野の土地取得に関してだな・・・うん、ライニール、地図を」
こうして会議は友好的な雰囲気で進んでいく、さらに本題となる平民向けの学園設立に関しての意見交換が行われ、それぞれに遠慮の無い意見と案が出された、そして茶が四度ほど交換された頃合いでその日の会議は終了となったのであった。
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