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本編
57話 異名土鍋祭り その5
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そして談笑していると、担当者達がバタバタと動き始める、見れば舞台の側には役人らしき人物が集っている様子であり、さらに、カラミッドも天幕に戻って来て、
「そろそろだな、レアン、大丈夫かな?」
挨拶もそこそこに愛娘に声をかけた、
「はい、お任せ下さい」
レアンはフンスと鼻息を荒くして席を立ち、
「始まるの?えっと、えっと」
とミナはソワソワと落ち着かない、
「ミナが慌てても仕方ないでしょ」
ユーリもゆっくりと腰を上げると、
「では、段取り通りに」
「うむ、宜しく頼む」
レアンとユーリは頷き合って天幕から揃って舞台に向かい、学園長もさっさと立ち上がりその二人の先回りをするように舞台に向かっている、ユスティーナはそれを眩しそうに見送った、エレイン達も近くで見ようと腰を上げるがユスティーナにはその様子が無い、エレインは、
「ユスティーナ様はお側で御覧にならないのですか?」
と心配になって問いかける、
「そうね、あの子が緊張したら可愛そうですし、人混みは苦手だから」
ユスティーナは遠慮がちな笑顔を浮かべた、
「まぁ、であれば、御一緒しても宜しいでしょうか?私も人混みは得意ではありませんから」
「気を遣わなくても良いですよ、祭りなのです好きに楽しみなさいな」
「そんな、寂しい事を仰らずに、それに祭りなのですから好きに楽しみます」
エレインはニコリと微笑み座り直し、グルジア達には近くで見て来なさいと声をかけた、ミナはすでにレインと共にレアンとユーリのすぐ後ろに付いて行っており、オリビアはそういう事ならと座り直す、
「はい、では、遠慮無く」
グルジアは察して生徒達をまとめると舞台に向かった、エレインがその背になんとはなしに視線を向けていると、
「あっ、そう言えば聞きましたよ」
ユスティーナがズイッと身を乗り出した、エレインはエッと小さく驚く、常に控えめなユスティーナにしては珍しい、
「・・・何でしょう?何か失礼でも・・・」
「フフッ、違うわよ、あのね、学園長からね、オリビアさんの手記を公開されているとかなんとか・・・」
ユスティーナはニヤリと微笑み、エレインはハッと目を見開いてユスティーナを見つめ、
「・・・そうですね・・・アハハ・・・えっと、はい、その通りのようですわ」
誤魔化そうかと思うが学園長の事である、恐らく自慢気に全てを語っているであろう、
「そう警戒なさらないで、オリビアさん、好評のようですが、どういった内容ですの?」
「あっ、はい・・・あの・・・私がしたためた報告書の一部になります、御屋敷からは10日に一度は報告するようにと厳命されておりまして・・・それで届かない場合もありますのでこちらにも控えをとっておいたのです、それを元にしましてカトカさん・・・ユーリ先生の助手さんに手直しをして頂いた形になります」
突然話を振られてオリビアは慌てながらも静かに答えた、時折エレインの表情を伺うがそれで内容が変わる事は無かったようである、
「なるほど、面白そうですわね・・・」
じっとりとした視線がエレインに向けられる、ユスティーナらしからぬまるでパトリシアのそれのような短い言葉と圧力に、
「そうですわ・・・よね、あー・・・あれはあれかしら、こちらに控えは残っているのかしら?」
エレインは冷や汗を感じつつ若干甲高い声でオリビアに確認する、
「すいません、私の手元にはありません、カトカさんも清書したものをそのまま渡したとの事でしのたで・・・上にも恐らくは・・・」
「そうですわよね、うん・・・そうなると、学園に来ていただくか、掲示が終わったらお届けする事も可能かと思いますが・・・」
エレインは甲高い声のままそろそろとユスティーナを伺う、
「なるほど、では、一度お伺いしなければなりませんわね、楽しみですわ」
満足そうにニコリと微笑むユスティーナにエレインは、
「アハハ・・・そうですねー」
と曖昧な笑みで答える、そうこうしているうちに舞台の方は準備が整ったようで、舞台を中心にして担当者と役人が周囲を囲い簡易的な人垣を作る、そこから先には入るなと暗に示しており、観衆もかなりの数が集まっていた、しかし皆静かに見守っている様子で、ミナは最前列でグルジアが上手い事押さえている様子である、その人垣の内側にはカラミッド達が整然と並んでおり、学園長と事務長も末席を占めている、来賓者の背後には屈強な衛兵がいつの間にやら立っており、そこだけ見れば大変に物々しく感じる、どうやら準備は整ったらしい、細かく動いていた担当者達も直立不動となり、来賓者達もその顔を幾分か強張らせる、しかし、いまだ催事は始まらない、鐘の音を待っているのであろう、本日の段取りは各神殿と共通して定められた事が多く、催事の開始は最も厳密に守るようにとギルドは特に念押しをしている、故にギルド自らがそれを破る事は許されない事であった、
「そろそろですわね・・・」
エレインは人混みの中に垣間見える舞台へ視線を移した、
「そうね、レアンの晴れ舞台ね・・・」
ユスティーナがどうなるかしらと若干不安そうに顔を曇らせる、すると、耳慣れた鐘の音が響いた、役所で鳴らされるそれは街中を木霊し残響を残してあっという間に遠ざかる、
「それではこれより、神々の誕生祭の開催を宣言する」
舞台に大柄な役人が登って良く通る大声で告げた、役人は広報官である、普段であれば決められた時間に街に立ち、その大声とはっきりした口調で役所の広報を担っている、ある意味では街の顔であり、有名人の一人でもあった、
「相変わらずいい声ね」
「そうですね、濁声なのに聞きやすいのは不思議です」
「まったくその通りね、ふふ、確かに濁声だわ」
エレインの指摘にユスティーナは軽く微笑む、実際その声はよく通る、中央広場で広報が始まると広場のみならずそこから伸びた大通りを越えて脇道にまで届き、始まったとなるとあっという間に人だかりが出来るほどであった、
「あの方が腹に狼を飼っていると噂の方ですか・・・」
オリビアが思わず口を開く、学生だとどうしても広報官に直接接する機会が少ない、広報官の立つ時間は大概従業中か学園の終了時刻である、その為噂話ではよく耳にするが本人を目にするのは初めてであった、
「そうよ、彼もね、自分で狼の広報官って自慢してるのよ」
ユスティーナが呆れたように微笑む、
「単にあれよね、太り過ぎなのよね、でも、やっぱりあのお腹が秘訣なのかしら?」
「確かに・・・お腹が目立ちますね」
ユスティーナとエレインは何とも遠慮の無い辛辣な評価であるが、件の広報官は巨漢でありそして大変に肥えている、噂話もあながち嘘ではないのかもとオリビアは考えてしまうが、そんな事ありえないなと簡単に思考を放棄した、
「では、モニケンダム領主、カラミッド・ギリ・クレオノート伯爵閣下よりお言葉を頂く、清聴するように」
広報官は式の次第を簡易に説明すると、カラミッドとその場を代わった、カラミッドはゴホンと咳払いを挟み、観衆をゆっくりと睥睨すると、
「市民諸君、日頃よりモニケンダムの発展に協力頂いている事大変にありがたく思う」
広報官と比べればまるで迫力の無い声であった、しかし、一番最初に出た言葉が平民への感謝の言葉である、途端、観衆はおおっと静かに驚き、やがて大きな歓声となった、伯爵位にあるものが直接平民に語り掛ける事は稀であり、大概の祭りの時には神官の横でつまらなさそうに座っているのが常である、勿論それは皆周知の事であった、故にこうして直接感謝の言葉を受けるなど思っていなかったのである、
「静粛に」
広報官が声を張り上げ、歓声はゆっくりと収まった、
「活気があって嬉しいと思う、その活気こそがモニケンダムを豊かにし、ひいては皆の生活はより良くなるであろう、今さっき屋台を見て回ったがどれもこれも目移りしてしまう程に美味そうであった、ま、朝食の後だからな、手は出さんかったがな」
カラミッドはそこで言葉を区切る、どうやら笑いどころのつもりらしい、しかし観衆は一顧だにせず静かに続きを待っている、
「あー、つまりだ、これほど豊かに祭りを楽しめる事を私は皆に感謝したい、勿論神々にもだ、4神の誕生を祝いその祝福を受け、勤勉な我が民達はさらに肥え太るであろう、実に・・・ありがたい事であり幸せな事であると思う、さらに本日は魔法技術の結晶もこの場と各神殿にて披露される、バーク魔法学園の協力の下、先日の騒動は皆それなりに楽しんだであろうが、本日のこれも刮目するべきものだ、故に今日も夜は長いものになると思われる・・・つまりだ・・・いつものように昼から呑んでいると楽しみが短いぞ、皆、しっかりと計画を練ってゆっくりと安全に祭りを楽しむ事を厳命する、よいか、楽しむには少しばかりの自制心が必要なのだ、それを忘れないこと、いいかな?・・・以上だ」
最後は若干説教臭くなったが生真面目なカラミッドの性格を表す良い挨拶であった、観衆は再び歓声を上げ、さらに万雷の拍手が広場に轟く、カラミッドは軽く片手を振って舞台から下りると、広報官に代わった、
「それでは、レアン・ギリ・クレオノート伯爵令嬢によります、光柱の式典に移ります、皆、静粛に落ち着いて見守る事」
広場の隅々に言葉が走る、
「いよいよね」
「はい、楽しみです」
ユスティーナも流石にその腰を上げて舞台を見つめ、エレインもその視界の邪魔にならないようにとユスティーナの背後に控える、メイド達もどこか不安そうに舞台を見つめており、オリビアは一体何がどうなるのやらと興味津々であった、そしてレアンの小さな姿がゆっくりと舞台に登ったようである。
「そろそろだな、レアン、大丈夫かな?」
挨拶もそこそこに愛娘に声をかけた、
「はい、お任せ下さい」
レアンはフンスと鼻息を荒くして席を立ち、
「始まるの?えっと、えっと」
とミナはソワソワと落ち着かない、
「ミナが慌てても仕方ないでしょ」
ユーリもゆっくりと腰を上げると、
「では、段取り通りに」
「うむ、宜しく頼む」
レアンとユーリは頷き合って天幕から揃って舞台に向かい、学園長もさっさと立ち上がりその二人の先回りをするように舞台に向かっている、ユスティーナはそれを眩しそうに見送った、エレイン達も近くで見ようと腰を上げるがユスティーナにはその様子が無い、エレインは、
「ユスティーナ様はお側で御覧にならないのですか?」
と心配になって問いかける、
「そうね、あの子が緊張したら可愛そうですし、人混みは苦手だから」
ユスティーナは遠慮がちな笑顔を浮かべた、
「まぁ、であれば、御一緒しても宜しいでしょうか?私も人混みは得意ではありませんから」
「気を遣わなくても良いですよ、祭りなのです好きに楽しみなさいな」
「そんな、寂しい事を仰らずに、それに祭りなのですから好きに楽しみます」
エレインはニコリと微笑み座り直し、グルジア達には近くで見て来なさいと声をかけた、ミナはすでにレインと共にレアンとユーリのすぐ後ろに付いて行っており、オリビアはそういう事ならと座り直す、
「はい、では、遠慮無く」
グルジアは察して生徒達をまとめると舞台に向かった、エレインがその背になんとはなしに視線を向けていると、
「あっ、そう言えば聞きましたよ」
ユスティーナがズイッと身を乗り出した、エレインはエッと小さく驚く、常に控えめなユスティーナにしては珍しい、
「・・・何でしょう?何か失礼でも・・・」
「フフッ、違うわよ、あのね、学園長からね、オリビアさんの手記を公開されているとかなんとか・・・」
ユスティーナはニヤリと微笑み、エレインはハッと目を見開いてユスティーナを見つめ、
「・・・そうですね・・・アハハ・・・えっと、はい、その通りのようですわ」
誤魔化そうかと思うが学園長の事である、恐らく自慢気に全てを語っているであろう、
「そう警戒なさらないで、オリビアさん、好評のようですが、どういった内容ですの?」
「あっ、はい・・・あの・・・私がしたためた報告書の一部になります、御屋敷からは10日に一度は報告するようにと厳命されておりまして・・・それで届かない場合もありますのでこちらにも控えをとっておいたのです、それを元にしましてカトカさん・・・ユーリ先生の助手さんに手直しをして頂いた形になります」
突然話を振られてオリビアは慌てながらも静かに答えた、時折エレインの表情を伺うがそれで内容が変わる事は無かったようである、
「なるほど、面白そうですわね・・・」
じっとりとした視線がエレインに向けられる、ユスティーナらしからぬまるでパトリシアのそれのような短い言葉と圧力に、
「そうですわ・・・よね、あー・・・あれはあれかしら、こちらに控えは残っているのかしら?」
エレインは冷や汗を感じつつ若干甲高い声でオリビアに確認する、
「すいません、私の手元にはありません、カトカさんも清書したものをそのまま渡したとの事でしのたで・・・上にも恐らくは・・・」
「そうですわよね、うん・・・そうなると、学園に来ていただくか、掲示が終わったらお届けする事も可能かと思いますが・・・」
エレインは甲高い声のままそろそろとユスティーナを伺う、
「なるほど、では、一度お伺いしなければなりませんわね、楽しみですわ」
満足そうにニコリと微笑むユスティーナにエレインは、
「アハハ・・・そうですねー」
と曖昧な笑みで答える、そうこうしているうちに舞台の方は準備が整ったようで、舞台を中心にして担当者と役人が周囲を囲い簡易的な人垣を作る、そこから先には入るなと暗に示しており、観衆もかなりの数が集まっていた、しかし皆静かに見守っている様子で、ミナは最前列でグルジアが上手い事押さえている様子である、その人垣の内側にはカラミッド達が整然と並んでおり、学園長と事務長も末席を占めている、来賓者の背後には屈強な衛兵がいつの間にやら立っており、そこだけ見れば大変に物々しく感じる、どうやら準備は整ったらしい、細かく動いていた担当者達も直立不動となり、来賓者達もその顔を幾分か強張らせる、しかし、いまだ催事は始まらない、鐘の音を待っているのであろう、本日の段取りは各神殿と共通して定められた事が多く、催事の開始は最も厳密に守るようにとギルドは特に念押しをしている、故にギルド自らがそれを破る事は許されない事であった、
「そろそろですわね・・・」
エレインは人混みの中に垣間見える舞台へ視線を移した、
「そうね、レアンの晴れ舞台ね・・・」
ユスティーナがどうなるかしらと若干不安そうに顔を曇らせる、すると、耳慣れた鐘の音が響いた、役所で鳴らされるそれは街中を木霊し残響を残してあっという間に遠ざかる、
「それではこれより、神々の誕生祭の開催を宣言する」
舞台に大柄な役人が登って良く通る大声で告げた、役人は広報官である、普段であれば決められた時間に街に立ち、その大声とはっきりした口調で役所の広報を担っている、ある意味では街の顔であり、有名人の一人でもあった、
「相変わらずいい声ね」
「そうですね、濁声なのに聞きやすいのは不思議です」
「まったくその通りね、ふふ、確かに濁声だわ」
エレインの指摘にユスティーナは軽く微笑む、実際その声はよく通る、中央広場で広報が始まると広場のみならずそこから伸びた大通りを越えて脇道にまで届き、始まったとなるとあっという間に人だかりが出来るほどであった、
「あの方が腹に狼を飼っていると噂の方ですか・・・」
オリビアが思わず口を開く、学生だとどうしても広報官に直接接する機会が少ない、広報官の立つ時間は大概従業中か学園の終了時刻である、その為噂話ではよく耳にするが本人を目にするのは初めてであった、
「そうよ、彼もね、自分で狼の広報官って自慢してるのよ」
ユスティーナが呆れたように微笑む、
「単にあれよね、太り過ぎなのよね、でも、やっぱりあのお腹が秘訣なのかしら?」
「確かに・・・お腹が目立ちますね」
ユスティーナとエレインは何とも遠慮の無い辛辣な評価であるが、件の広報官は巨漢でありそして大変に肥えている、噂話もあながち嘘ではないのかもとオリビアは考えてしまうが、そんな事ありえないなと簡単に思考を放棄した、
「では、モニケンダム領主、カラミッド・ギリ・クレオノート伯爵閣下よりお言葉を頂く、清聴するように」
広報官は式の次第を簡易に説明すると、カラミッドとその場を代わった、カラミッドはゴホンと咳払いを挟み、観衆をゆっくりと睥睨すると、
「市民諸君、日頃よりモニケンダムの発展に協力頂いている事大変にありがたく思う」
広報官と比べればまるで迫力の無い声であった、しかし、一番最初に出た言葉が平民への感謝の言葉である、途端、観衆はおおっと静かに驚き、やがて大きな歓声となった、伯爵位にあるものが直接平民に語り掛ける事は稀であり、大概の祭りの時には神官の横でつまらなさそうに座っているのが常である、勿論それは皆周知の事であった、故にこうして直接感謝の言葉を受けるなど思っていなかったのである、
「静粛に」
広報官が声を張り上げ、歓声はゆっくりと収まった、
「活気があって嬉しいと思う、その活気こそがモニケンダムを豊かにし、ひいては皆の生活はより良くなるであろう、今さっき屋台を見て回ったがどれもこれも目移りしてしまう程に美味そうであった、ま、朝食の後だからな、手は出さんかったがな」
カラミッドはそこで言葉を区切る、どうやら笑いどころのつもりらしい、しかし観衆は一顧だにせず静かに続きを待っている、
「あー、つまりだ、これほど豊かに祭りを楽しめる事を私は皆に感謝したい、勿論神々にもだ、4神の誕生を祝いその祝福を受け、勤勉な我が民達はさらに肥え太るであろう、実に・・・ありがたい事であり幸せな事であると思う、さらに本日は魔法技術の結晶もこの場と各神殿にて披露される、バーク魔法学園の協力の下、先日の騒動は皆それなりに楽しんだであろうが、本日のこれも刮目するべきものだ、故に今日も夜は長いものになると思われる・・・つまりだ・・・いつものように昼から呑んでいると楽しみが短いぞ、皆、しっかりと計画を練ってゆっくりと安全に祭りを楽しむ事を厳命する、よいか、楽しむには少しばかりの自制心が必要なのだ、それを忘れないこと、いいかな?・・・以上だ」
最後は若干説教臭くなったが生真面目なカラミッドの性格を表す良い挨拶であった、観衆は再び歓声を上げ、さらに万雷の拍手が広場に轟く、カラミッドは軽く片手を振って舞台から下りると、広報官に代わった、
「それでは、レアン・ギリ・クレオノート伯爵令嬢によります、光柱の式典に移ります、皆、静粛に落ち着いて見守る事」
広場の隅々に言葉が走る、
「いよいよね」
「はい、楽しみです」
ユスティーナも流石にその腰を上げて舞台を見つめ、エレインもその視界の邪魔にならないようにとユスティーナの背後に控える、メイド達もどこか不安そうに舞台を見つめており、オリビアは一体何がどうなるのやらと興味津々であった、そしてレアンの小さな姿がゆっくりと舞台に登ったようである。
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