530 / 1,139
本編
53話 新学期 その5
しおりを挟む
甕の清掃は簡単に終わり、ソフィアはそういう事ならと食堂の片付けと薪の準備に取り掛かる、グリジアとレスタも当然のように手伝っていると、公務時間終了の鐘が鳴り響いた、
「あら、もうこんな時間か・・・」
一通り作業は終わり、買い出し組はまだ戻らない、
「じゃ、どうしようか、二人は休んでて、私は掃除するから」
ソフィアはパタパタと倉庫へ向かって掃除用具を手にすると2階へ上がってしまった、その背を二人は見送って、
「お母さんみたいだ・・・」
「そうですね、ずーっと動いてますよね、お母さんて」
レスタの素朴な感想が口をつき、グルジアも柔らかく微笑んでしまう、
「そうなんですよ、うちのお母さんも起きてる間は何かやってるんですよ、疲れないのかなって今思えば思いますね」
離れてわかるなんとやらで、レスタはソフィアの背中に母親のそれと同じものを感じた様子で、
「そうね、うちは商売やってたからそれほどでもないけど、それでも何がしかやってるような気がしますね」
「ですよねー」
二人は呆気にとられながらもテーブルの一画に座り込んだ、食堂は冬支度を終え、壁の毛布や床に敷かれた毛皮の為にやや空気が籠っている感じがする、それでも食堂の隅にあった雑多な物を片付けた為に若干広くも感じられ、残っているのは皆が共通で使っている裁縫道具の詰まった籠が3つばかり、ガラス鏡と同じテーブルに置かれていた、
「あの絵、ミナちゃんとレインちゃんが描いたんだそうです」
レスタは視線の置き場を探して暖炉の上に落ち着かせた、身体を動かした為か若干興奮して口が回っている、レスタ本人は気付いていない様子であるが、
「へー、そうなんだ、良い絵だねー」
グルジアも一息吐いて綺麗に額装された絵を視界に捉えた、
「ですよね、こっちでは絵具も安いのかな?田舎だと貴重品でしたよ」
「そう?さっき片付けたのにあったよ」
「ホントですか?」
「うん、ソフィアさんに聞いたら爪に色を塗るのに使ってみたって」
「えっ、あっ、それ気付いてました、何か皆さん爪綺麗ですよね」
「そうなのよ、カトカさんとかサビナさんは青とか赤だったしね」
「あの、ユスティーナ様も綺麗な薄い赤でした、レアン様も可愛かったです」
「ねー、エレイン先輩もオリビア先輩も綺麗ですしね、聞けば教えてくれるかな、でも・・・それどころじゃなかったわよね」
「そうなんですよ、何か色々あり過ぎて目が回っちゃいますよ」
「ねー、昨日のお肉美味しかったな・・・あんな食べ方初めてだった・・・」
「ドーナッツも美味しいですよ、ソーダ水も、あれってどうやって作るんですかね?あと、ロールケーキも美味しかったです」
「ねー」
「さっきの石も初めて見ました」
「私も」
「ヘルデルには無かったんですか?」
「無いと思うなー」
「都会なのに・・・ヘルデル」
「そうね、都会なのにね・・・いや、これはあれよ学園もそうだけどユーリ先生の研究所が凄いんじゃない?」
「そうなのかー」
「たぶんね、だって・・・ね・・・・」
「ですよねー」
マッタリとした二人の会話は彼女達の置かれた状況を再認識する事に一定の効果があったようである、学園を主目的として二人はここにいるのであるが、それ以上にこの寮で目にするもの口にするもの触れるもの、あらゆるものが目新しく貴重であった、
「・・・都会の人ってもっと怖いかと思ってました・・・」
さらにレスタがその心情をポツリと吐露する、レスタの短い人生で本心を他人の前で口にするのは初めての事かもしれない、思わず口にした一言にレスタ本人も驚き、まずかったかなとグルジアを上目遣いで観察するが、
「そう?」
グルジアは特に気にする様子はない、
「はい、なんか、ほら、はい、そんな感じです」
レスタは説明しようとして適当に誤魔化した、両親もそうであるが、周りの大人達も都会に対しては良い感情を持っていなかった、それを言葉にしようとするが、グルジアは都会育ちである事を思い出し言い淀んだのである、さらに何も考えずに放った一言でもあった為まるで思考が追い付かなかった事もある、
「そっかー、でも、私はあれね、田舎の方が怖いかな」
対して都会育ちのグルジアにとっては、田舎そのものが嫌悪とはいかないまでも遠慮したい環境であった、肩肘を付いてレスタを斜めに見下ろしてニコリと微笑む、
「そうなんですか?」
「だって・・・熊とかゴブリンとか出るんでしょ、人も少ないし、夜が怖そう・・・」
「そんなの私見た事無いですよー、夜だって寝ちゃえば気になりませんし」
妙に逞しい事を言うレスタである、
「そうなの?」
「はい、だって、あっ、でも、昔は出たって聞いてます、最近は猟師さんとか冒険者さんが見回りしてますから・・・だから見た事無いのかな?」
「へー、でも見回りは必要なんだ・・・やっぱり怖いじゃない」
「えーでもー」
田舎育ちと都会育ちの価値観の違いはどうしても平行線を辿るものである、二人も例外では無いらしい、しかし、
「ふふ、でもそうね、田舎だったらあれか、悪い人たちも少ないか」
グルジアが大人らしく話題の軌道修正を図る、
「そうですよー、でも・・・悪い人は少ないですけど、怖い人はいっぱいいます」
「それは都会にもいっぱいいるわよー」
「そうなんですか?」
「そりゃそうでしょ、優しい人もいっぱいいるけどね」
「・・・そっか、人が多いとそうなるんですかね」
「そうだと思うわよ」
二人はそこを妥協点としたらしい、ニヤリと微笑みあって、
「じゃ、どうしようかな、刺繍の続きでもしましょうか」
「そうですね、そうだ、グルジアさんは誰に習ったんですか?」
「私はおばあちゃんね、母さんは商売人だったから、あまり構ってくれなかったのよ」
「へーへー、何かカッコイイですね」
「そう?」
「はい、商売人ってなんか憧れます」
「適当な事言ってー」
「適当じゃないですよー」
レスタは初めて同性と友人のような会話が出来た事を心の底から楽しんでいた、グルジアはやや年上であったがジャネットが言うように姉と慕うのに丁度良く大人な女性である、少々変な事を言っても柔らかく笑ってくれるグルジアに、レスタはやっと本心からの笑顔を表出させる事ができ、グルジアもまた弟はいるが妹はおらず、もしいたとすればこんな感じかしらと母性本能ならぬ姉性本能が刺激される、しかし、元来やんちゃな性格であったグルジアはやはり物足りなかったかもなとも思い、レスタのような妹をけしかけて穴掘りは無理だったかしらと詮無いことを考えてしまっていた、そこへ、
「それはユーリに頼んでよー」
2階からソフィアの声が響いてくる、
「あれはお前が作ったんだろうが」
さらに男声が響いて来た、これもこの寮というか研究所の謎の一つであり、秘密の一つである、どうも3階から自由に行き来できる者達がいる様子で、ユーリ本人もそうであるが、ソフィアやサビナとカトカも学園に行くと言って3階へ上がる始末で、さらに毎日のように、
「そうだけどさー」
「めんどくさがるな」
スイランズと名乗るあからさまな貴族の大男が顔を出すのである、
「ロキュス大先生が頑張ってるでしょ、それ待ちなさいよ」
「いや、急ぎたいんだよ、こっちは人命が掛かっているからな」
「そうは言われてもさー」
食堂にヌッと入ってきた二人に、グルジアとレスタは裁縫道具を手にしてどうしたものかと腰を上げかける、
「あー、気にしないでいいわよ」
ソフィアは二人を手で制し、
「何だ?今日は少ないな」
クロノスが二人を見下ろした、
「そうよー、レインに漬物を頼んだの、それの買い出し」
「何?また作るのか?」
「そうよ、美味しいからね、みんなであっという間に食べちゃった」
「なんぼだ?」
「売り物じゃないわよ」
「そう言うな」
「言うわよ、保存食のつもりなんだから、本来バクバク食べるものじゃないでしょ」
「いや、あれはいくらでも食えるぞ」
「だから、そうやって食べるものじゃないでしょ」
「むー、じゃ、数を作れ」
「そうね、気が向いたらね」
「そう言うなよ」
「何?泣き落とし?」
「・・・効かんか・・・」
「勿論」
「そこを何とか」
「・・・なにも、そんなに鼻息を荒くしなくても」
「そうはいかん、ヘい、じゃなかった、あっちの手前もあるからな、御機嫌取りには最良だぞ、あれは」
「あっちって、あっちか、別に御機嫌取る必要も無いでしょう」
「いや、そうはいかんのだ、お前、婿養子の気遣いってやつが分かるか?」
婿養子なんだ、とグルジアとレスタは内心で微笑んだ、
「知らないわよ、ほら、さっさと行きなさいよイース様がお待ちなんでしょ」
「そうだが、取り敢えず考えておいてくれ」
「どっちをよ」
「どっちもだ」
クロノスはそう吐き捨てて厨房へ入る、
「まったく、いい歳したおっさんが、漬物程度で目の色変えるなっていうのよ」
ソフィアは普段は静かで優しい雰囲気なのであるが、ユーリやクロノスを相手にするとどうしても暴力的に言葉が荒くなる、それはそれで見ている分には楽しいとやっとグルジアもレスタも思えるようになってきた、つまりこの環境に慣れ始めたのである、
「えっと・・・」
グルジアが何かを言いかけて言い淀んだ、
「あー、気にしないで、ゆっくりしてなさい、買い出し組が戻ったら扱き使うからねー、覚悟しておいてー」
ソフィアの物騒な物言いに、グルジアとレスタはどこか安心しつつそういう事ならと座り直した。
「あら、もうこんな時間か・・・」
一通り作業は終わり、買い出し組はまだ戻らない、
「じゃ、どうしようか、二人は休んでて、私は掃除するから」
ソフィアはパタパタと倉庫へ向かって掃除用具を手にすると2階へ上がってしまった、その背を二人は見送って、
「お母さんみたいだ・・・」
「そうですね、ずーっと動いてますよね、お母さんて」
レスタの素朴な感想が口をつき、グルジアも柔らかく微笑んでしまう、
「そうなんですよ、うちのお母さんも起きてる間は何かやってるんですよ、疲れないのかなって今思えば思いますね」
離れてわかるなんとやらで、レスタはソフィアの背中に母親のそれと同じものを感じた様子で、
「そうね、うちは商売やってたからそれほどでもないけど、それでも何がしかやってるような気がしますね」
「ですよねー」
二人は呆気にとられながらもテーブルの一画に座り込んだ、食堂は冬支度を終え、壁の毛布や床に敷かれた毛皮の為にやや空気が籠っている感じがする、それでも食堂の隅にあった雑多な物を片付けた為に若干広くも感じられ、残っているのは皆が共通で使っている裁縫道具の詰まった籠が3つばかり、ガラス鏡と同じテーブルに置かれていた、
「あの絵、ミナちゃんとレインちゃんが描いたんだそうです」
レスタは視線の置き場を探して暖炉の上に落ち着かせた、身体を動かした為か若干興奮して口が回っている、レスタ本人は気付いていない様子であるが、
「へー、そうなんだ、良い絵だねー」
グルジアも一息吐いて綺麗に額装された絵を視界に捉えた、
「ですよね、こっちでは絵具も安いのかな?田舎だと貴重品でしたよ」
「そう?さっき片付けたのにあったよ」
「ホントですか?」
「うん、ソフィアさんに聞いたら爪に色を塗るのに使ってみたって」
「えっ、あっ、それ気付いてました、何か皆さん爪綺麗ですよね」
「そうなのよ、カトカさんとかサビナさんは青とか赤だったしね」
「あの、ユスティーナ様も綺麗な薄い赤でした、レアン様も可愛かったです」
「ねー、エレイン先輩もオリビア先輩も綺麗ですしね、聞けば教えてくれるかな、でも・・・それどころじゃなかったわよね」
「そうなんですよ、何か色々あり過ぎて目が回っちゃいますよ」
「ねー、昨日のお肉美味しかったな・・・あんな食べ方初めてだった・・・」
「ドーナッツも美味しいですよ、ソーダ水も、あれってどうやって作るんですかね?あと、ロールケーキも美味しかったです」
「ねー」
「さっきの石も初めて見ました」
「私も」
「ヘルデルには無かったんですか?」
「無いと思うなー」
「都会なのに・・・ヘルデル」
「そうね、都会なのにね・・・いや、これはあれよ学園もそうだけどユーリ先生の研究所が凄いんじゃない?」
「そうなのかー」
「たぶんね、だって・・・ね・・・・」
「ですよねー」
マッタリとした二人の会話は彼女達の置かれた状況を再認識する事に一定の効果があったようである、学園を主目的として二人はここにいるのであるが、それ以上にこの寮で目にするもの口にするもの触れるもの、あらゆるものが目新しく貴重であった、
「・・・都会の人ってもっと怖いかと思ってました・・・」
さらにレスタがその心情をポツリと吐露する、レスタの短い人生で本心を他人の前で口にするのは初めての事かもしれない、思わず口にした一言にレスタ本人も驚き、まずかったかなとグルジアを上目遣いで観察するが、
「そう?」
グルジアは特に気にする様子はない、
「はい、なんか、ほら、はい、そんな感じです」
レスタは説明しようとして適当に誤魔化した、両親もそうであるが、周りの大人達も都会に対しては良い感情を持っていなかった、それを言葉にしようとするが、グルジアは都会育ちである事を思い出し言い淀んだのである、さらに何も考えずに放った一言でもあった為まるで思考が追い付かなかった事もある、
「そっかー、でも、私はあれね、田舎の方が怖いかな」
対して都会育ちのグルジアにとっては、田舎そのものが嫌悪とはいかないまでも遠慮したい環境であった、肩肘を付いてレスタを斜めに見下ろしてニコリと微笑む、
「そうなんですか?」
「だって・・・熊とかゴブリンとか出るんでしょ、人も少ないし、夜が怖そう・・・」
「そんなの私見た事無いですよー、夜だって寝ちゃえば気になりませんし」
妙に逞しい事を言うレスタである、
「そうなの?」
「はい、だって、あっ、でも、昔は出たって聞いてます、最近は猟師さんとか冒険者さんが見回りしてますから・・・だから見た事無いのかな?」
「へー、でも見回りは必要なんだ・・・やっぱり怖いじゃない」
「えーでもー」
田舎育ちと都会育ちの価値観の違いはどうしても平行線を辿るものである、二人も例外では無いらしい、しかし、
「ふふ、でもそうね、田舎だったらあれか、悪い人たちも少ないか」
グルジアが大人らしく話題の軌道修正を図る、
「そうですよー、でも・・・悪い人は少ないですけど、怖い人はいっぱいいます」
「それは都会にもいっぱいいるわよー」
「そうなんですか?」
「そりゃそうでしょ、優しい人もいっぱいいるけどね」
「・・・そっか、人が多いとそうなるんですかね」
「そうだと思うわよ」
二人はそこを妥協点としたらしい、ニヤリと微笑みあって、
「じゃ、どうしようかな、刺繍の続きでもしましょうか」
「そうですね、そうだ、グルジアさんは誰に習ったんですか?」
「私はおばあちゃんね、母さんは商売人だったから、あまり構ってくれなかったのよ」
「へーへー、何かカッコイイですね」
「そう?」
「はい、商売人ってなんか憧れます」
「適当な事言ってー」
「適当じゃないですよー」
レスタは初めて同性と友人のような会話が出来た事を心の底から楽しんでいた、グルジアはやや年上であったがジャネットが言うように姉と慕うのに丁度良く大人な女性である、少々変な事を言っても柔らかく笑ってくれるグルジアに、レスタはやっと本心からの笑顔を表出させる事ができ、グルジアもまた弟はいるが妹はおらず、もしいたとすればこんな感じかしらと母性本能ならぬ姉性本能が刺激される、しかし、元来やんちゃな性格であったグルジアはやはり物足りなかったかもなとも思い、レスタのような妹をけしかけて穴掘りは無理だったかしらと詮無いことを考えてしまっていた、そこへ、
「それはユーリに頼んでよー」
2階からソフィアの声が響いてくる、
「あれはお前が作ったんだろうが」
さらに男声が響いて来た、これもこの寮というか研究所の謎の一つであり、秘密の一つである、どうも3階から自由に行き来できる者達がいる様子で、ユーリ本人もそうであるが、ソフィアやサビナとカトカも学園に行くと言って3階へ上がる始末で、さらに毎日のように、
「そうだけどさー」
「めんどくさがるな」
スイランズと名乗るあからさまな貴族の大男が顔を出すのである、
「ロキュス大先生が頑張ってるでしょ、それ待ちなさいよ」
「いや、急ぎたいんだよ、こっちは人命が掛かっているからな」
「そうは言われてもさー」
食堂にヌッと入ってきた二人に、グルジアとレスタは裁縫道具を手にしてどうしたものかと腰を上げかける、
「あー、気にしないでいいわよ」
ソフィアは二人を手で制し、
「何だ?今日は少ないな」
クロノスが二人を見下ろした、
「そうよー、レインに漬物を頼んだの、それの買い出し」
「何?また作るのか?」
「そうよ、美味しいからね、みんなであっという間に食べちゃった」
「なんぼだ?」
「売り物じゃないわよ」
「そう言うな」
「言うわよ、保存食のつもりなんだから、本来バクバク食べるものじゃないでしょ」
「いや、あれはいくらでも食えるぞ」
「だから、そうやって食べるものじゃないでしょ」
「むー、じゃ、数を作れ」
「そうね、気が向いたらね」
「そう言うなよ」
「何?泣き落とし?」
「・・・効かんか・・・」
「勿論」
「そこを何とか」
「・・・なにも、そんなに鼻息を荒くしなくても」
「そうはいかん、ヘい、じゃなかった、あっちの手前もあるからな、御機嫌取りには最良だぞ、あれは」
「あっちって、あっちか、別に御機嫌取る必要も無いでしょう」
「いや、そうはいかんのだ、お前、婿養子の気遣いってやつが分かるか?」
婿養子なんだ、とグルジアとレスタは内心で微笑んだ、
「知らないわよ、ほら、さっさと行きなさいよイース様がお待ちなんでしょ」
「そうだが、取り敢えず考えておいてくれ」
「どっちをよ」
「どっちもだ」
クロノスはそう吐き捨てて厨房へ入る、
「まったく、いい歳したおっさんが、漬物程度で目の色変えるなっていうのよ」
ソフィアは普段は静かで優しい雰囲気なのであるが、ユーリやクロノスを相手にするとどうしても暴力的に言葉が荒くなる、それはそれで見ている分には楽しいとやっとグルジアもレスタも思えるようになってきた、つまりこの環境に慣れ始めたのである、
「えっと・・・」
グルジアが何かを言いかけて言い淀んだ、
「あー、気にしないで、ゆっくりしてなさい、買い出し組が戻ったら扱き使うからねー、覚悟しておいてー」
ソフィアの物騒な物言いに、グルジアとレスタはどこか安心しつつそういう事ならと座り直した。
1
お気に入りに追加
168
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界で農業をやろうとしたら雪山に放り出されました。
マーチ・メイ
ファンタジー
異世界召喚に巻き込まれたサラリーマンが異世界でスローライフ。
女神からアイテム貰って意気揚々と行った先はまさかの雪山でした。
※当分主人公以外人は出てきません。3か月は確実に出てきません。
修行パートや縛りゲーが好きな方向けです。湿度や温度管理、土のphや連作、肥料までは加味しません。
雪山設定なので害虫も病気もありません。遺伝子組み換えなんかも出てきません。完璧にご都合主義です。魔法チート有りで本格的な農業ではありません。
更新も不定期になります。
※小説家になろうと同じ内容を公開してます。
週末にまとめて更新致します。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
最強陛下の育児論〜5歳児の娘に振り回されているが、でもやっぱり可愛くて許してしまうのはどうしたらいいものか〜
楠ノ木雫
ファンタジー
孤児院で暮らしていた女の子リンティの元へ、とある男達が訪ねてきた。その者達が所持していたものには、この国の紋章が刻まれていた。そう、この国の皇城から来た者達だった。その者達は、この国の皇女を捜しに来ていたようで、リンティを見た瞬間間違いなく彼女が皇女だと言い出した。
言い合いになってしまったが、リンティは皇城に行く事に。だが、この国の皇帝の二つ名が〝冷血の最強皇帝〟。そして、タイミング悪く首を撥ねている瞬間を目の当たりに。
こんな無慈悲の皇帝が自分の父。そんな事実が信じられないリンティ。だけど、あれ? 皇帝が、ぬいぐるみをプレゼントしてくれた?
リンティがこの城に来てから、どんどん皇帝がおかしくなっていく姿を目の当たりにする周りの者達も困惑。一体どうなっているのだろうか?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる