283 / 1,062
本編
33話 王様たちと その9
しおりを挟む
「わ、いっぱい人がいるー」
続いてミナが飛び込んできた、前室でソフィアが押さえつけていたが、すっかり興奮状態のミナを押さえ続けるのは難しかった様子である、ソフィアが慌ててミナを捕まえようと転びそうになりながら広間に入り、その後ろにはレインが続いている、
「ん、おお、ミナか、久しぶりだの、息災であったか」
国王が出迎えようと立ち上がるが、ミナは急に足を止め、ソフィアはやっとその両肩を掴んだ、
「おじいさん、ダレー、ミナの事知ってるのー」
不思議そうに国王を見上げるミナ、エレインとブノワトは血の気を無くし、パトリシア達はまぁまぁと微笑んでいる、
「こら、ミナ、忘れたの?」
「うん、知らない人ー」
「あのねー、もう」
流石のソフィアもどうしたものかと困り顔となるが、
「よいよい、ちーっこい頃に会っておるぞ、ミナじゃろう、タロウは何処だ?」
国王は楽しそうにミナに話し掛け、
「タロウ知ってるの?タロウはホーロー中なんだよ、えっとね、フラフラしてるんだってー」
「そうかそうか、放浪中か」
あっはっはと笑う国王、
「ミナさん、ちゃんと紹介しますね、私の父上ですよ」
見かねたパトリシアが席を立ち二人の間に入った、
「リシア様のおとーさん?」
ミナはパトリシアを見上げ、確認の為にソフィアにも視線を向ける、
「そうですよ、御挨拶しなさい」
ソフィアが優しく促すと、
「うん、わかった、えっと、ミナ・カシュパルです、宜しくお願いします」
元気良く頭を下げ、
「うむ、パトリシアの父のボニファースじゃ、陛下と呼ぶがいいぞ」
「ヘーカ?」
「へ・い・か」
「陛下?」
「うん、あってる」
「うん、陛下、ミナです、宜しくね」
ニパーと朗らかな笑みで国王を見上げるミナ、国王もまた満面の笑みで、
「うむ、でかくなったのう、すっかり見違えたぞ」
「えへへ、えっとね、良く食べて、良く遊んで、良く寝るんだよ、タロウが言ってたー」
「そうか、そうか、確かにな、それが一番じゃ、ん、そうだ、良く学びも大事じゃぞ」
国王は人差し指を上げて真面目な顔でミナを見下ろす、
「良く学び?」
「うむ、勉強の事じゃ」
「お勉強は大好きだよー、あのね、あのね、今日は海を見たの、それと、昨日はお魚の勉強をしたの、イソギンチャクが面白いのー、あと、タコとイカと、それとクジラー」
「ほう、物知りじゃのーって、イソギンチャクは魚ではないじゃろう、タコとイカもじゃな、クジラは・・・あれは魚で良かったのか?」
国王は楽しそうに首を傾げ、
「えー、そうなのー」
「そうじゃぞ」
「知らなかったー、エヘヘ」
「そうか、そうか」
仲良く笑い合う二人を見て、一同は自然と頬が緩む、
「それと、もう一人、こちらも大切な友人です、ね、レインさん」
パトリシアがソフィアの背後に立つレインに目配せすると、
「うむ、レインじゃ、宜しくの」
国王以上に偉そうな態度のレインに、国王はニコニコと目を細めるが、その表情はやがて疑問となり、そして確信へと変わった瞬間、力の無い疑問がその口から漏れかける、
「もしや・・・」
「うむ、レインじゃ、宜しくの」
二の句を継がせず全く同じ挨拶を繰り返すレイン、しかし、二度目のそれにはやや力が入っている様子である、ソフィアが違和感に気付きレインを睨むが、レインは常とは変わらぬ気の抜けた顔である、
「そうか、レインか、うむ、宜しくの、国王じゃ」
国王は何かを飲み込んだようで固い表情で静かにそう返した、
「えへへー、ね、ね、海見てきたのー、すんごい広いのよー、こんなー」
唐突にミナがパトリシアに両手を広げて話しだす、
「まぁ、それは良かったですわね」
「うん、あのね、お船がいっぱいだったのー、あとね、兵士のおっちゃんがカッコよかったー」
「そうなんですの、じゃ、そうだ、ほらこっちに、お義母様に紹介しますね、レインさんもいい?」
「うむ、構わんぞ」
パトリシアがミナとレインを二人の王妃に引き合わせる、その隙に国王は音も無くソフィアに近寄り、
「どういうことだ?」
低く短く問いかけた、
「どうとは?」
ソフィアは違和感の正体を瞬時に理解し、国王を訝しげに見上げる、
「あれのことじゃ」
国王はの声は尚、低く静かである、ソフィアはもしかしてと思いつつ、国王とレインとの縁を考えるが特に思い当たる情報はない、また、勿論であるがレインからも聞かされてはいない、恐らくであるが、国王のその地位に由縁があるのであろうか、そうソフィアは勘付くがそれを口にする事は憚られた、いかにソフィアが不躾な人間であろうとも相手は一国の国王である、ソフィアが知るべきで無い事も大いにある、例えそれが大事な養女であるレインとの関係であってもである、そこまでソフィアは瞬時に思考しあまり立ち入るのも問題が生じるであろうと考え、いつものように無難に回避する事とした、
「・・・陛下も知る人でしたか・・・つまり、そういう事です」
ソフィアは曖昧に答えた、
「そうとは?」
「そういう事です」
ボソリボソリと二人は呟く、その会話に気付く者はいない、そして当の二人もお互いの腹の探り合いというよりも、お互いの認識を擦り合わせている様子である、
「・・・それでいいのか?」
「特に悪いことは無い・・・ですかね」
「いや、大事だぞ」
「そうでもないそうですよ」
「ん、それはあの者の意見か?」
「はい、嫌なら私の元にはおりませんでしょう」
「その、失礼は無いのか?」
「楽しんでいるみたいですよ」
「本当か?」
「ホントです」
ソフィアは恍けているのだろうか、国王はその真意を図りかねジロリとソフィアを睨むが、
「まったく、お前さんは目が離せんな」
「そうですか?光栄ですわ」
「ふん、どこまでも韜晦しておれ、危険は無いであろうが、いや、そのように考えるのもおこがましいのかな?」
「どうでしょう、なるようにしかなりませんわね」
「そうか、そういうものか」
「はい、そういうものです」
国王は納得できないにしても理解はしたらしい、ソフィアとしては国王がどう考えようが対応は決まっている、それは対応のしようが無いという意味でであったが、
「陛下ー、陛下ー」
ミナが二人の元へ駆けてきた、二人の静かな密談の合間に、会の中心は調理テーブルに移っていた様子である、王妃二人が楽しそうに紫大理石を覗き込み、ウルジュラは得意気に解説していた、パトリシアはその隣りで余裕の笑みを浮かべている、
「陛下も、あっちいこう、楽しいよ、ね、ね」
ミナは無遠慮に国王の手を取り強引に連れて行こうと引っ張り、
「む、分かった、分かった」
国王は不景気な表情から一転、朗らかな笑みを浮かべてミナに従う、
「ミナ、落ち着きなさい、陛下が困ってますよ」
ソフィアが静かに窘めるが、
「えー、でも、でも」
ミナは引っ張る力を緩めようとはしない、
「ほっほ、大丈夫じゃよ、どれ、見せて貰おうかのう」
国王はミナの力に合わせてたどたどしく歩を進め、
「あのね、お皿に絵を描くの、ニャンコは絶対なのよ」
「ニャンコか、ニャンコは猫の事か?」
「そうだよ、そうだよ」
正に好々爺といった笑顔を見せる国王と、物怖じを知らないミナの取り合わせはなんとも微笑ましい、
「あー、なんか本当の孫見たいだねー」
「そうだねー、あれだね、訓練には丁度いいんじゃないですかー」
ソフィアが苦笑いで二人を見送り、居場所を無くしたブノワトがソフィアの隣りに立った、
「あら、ブノワトさん、緊張してない?大丈夫?」
「大丈夫です、なんか、ミナちゃんのお陰ですねー、肩の荷が下りたというか、無駄な力が抜けたというか・・・」
「そっか、それは良かったわ、ま、抜きすぎは駄目だけど、硬くなりすぎても駄目だしねー」
「はい、その辺はあれです、社会人の緊張感は維持します」
ムンと胸を張るブノワト、ソフィアはそうねと言って微笑んだ。
続いてミナが飛び込んできた、前室でソフィアが押さえつけていたが、すっかり興奮状態のミナを押さえ続けるのは難しかった様子である、ソフィアが慌ててミナを捕まえようと転びそうになりながら広間に入り、その後ろにはレインが続いている、
「ん、おお、ミナか、久しぶりだの、息災であったか」
国王が出迎えようと立ち上がるが、ミナは急に足を止め、ソフィアはやっとその両肩を掴んだ、
「おじいさん、ダレー、ミナの事知ってるのー」
不思議そうに国王を見上げるミナ、エレインとブノワトは血の気を無くし、パトリシア達はまぁまぁと微笑んでいる、
「こら、ミナ、忘れたの?」
「うん、知らない人ー」
「あのねー、もう」
流石のソフィアもどうしたものかと困り顔となるが、
「よいよい、ちーっこい頃に会っておるぞ、ミナじゃろう、タロウは何処だ?」
国王は楽しそうにミナに話し掛け、
「タロウ知ってるの?タロウはホーロー中なんだよ、えっとね、フラフラしてるんだってー」
「そうかそうか、放浪中か」
あっはっはと笑う国王、
「ミナさん、ちゃんと紹介しますね、私の父上ですよ」
見かねたパトリシアが席を立ち二人の間に入った、
「リシア様のおとーさん?」
ミナはパトリシアを見上げ、確認の為にソフィアにも視線を向ける、
「そうですよ、御挨拶しなさい」
ソフィアが優しく促すと、
「うん、わかった、えっと、ミナ・カシュパルです、宜しくお願いします」
元気良く頭を下げ、
「うむ、パトリシアの父のボニファースじゃ、陛下と呼ぶがいいぞ」
「ヘーカ?」
「へ・い・か」
「陛下?」
「うん、あってる」
「うん、陛下、ミナです、宜しくね」
ニパーと朗らかな笑みで国王を見上げるミナ、国王もまた満面の笑みで、
「うむ、でかくなったのう、すっかり見違えたぞ」
「えへへ、えっとね、良く食べて、良く遊んで、良く寝るんだよ、タロウが言ってたー」
「そうか、そうか、確かにな、それが一番じゃ、ん、そうだ、良く学びも大事じゃぞ」
国王は人差し指を上げて真面目な顔でミナを見下ろす、
「良く学び?」
「うむ、勉強の事じゃ」
「お勉強は大好きだよー、あのね、あのね、今日は海を見たの、それと、昨日はお魚の勉強をしたの、イソギンチャクが面白いのー、あと、タコとイカと、それとクジラー」
「ほう、物知りじゃのーって、イソギンチャクは魚ではないじゃろう、タコとイカもじゃな、クジラは・・・あれは魚で良かったのか?」
国王は楽しそうに首を傾げ、
「えー、そうなのー」
「そうじゃぞ」
「知らなかったー、エヘヘ」
「そうか、そうか」
仲良く笑い合う二人を見て、一同は自然と頬が緩む、
「それと、もう一人、こちらも大切な友人です、ね、レインさん」
パトリシアがソフィアの背後に立つレインに目配せすると、
「うむ、レインじゃ、宜しくの」
国王以上に偉そうな態度のレインに、国王はニコニコと目を細めるが、その表情はやがて疑問となり、そして確信へと変わった瞬間、力の無い疑問がその口から漏れかける、
「もしや・・・」
「うむ、レインじゃ、宜しくの」
二の句を継がせず全く同じ挨拶を繰り返すレイン、しかし、二度目のそれにはやや力が入っている様子である、ソフィアが違和感に気付きレインを睨むが、レインは常とは変わらぬ気の抜けた顔である、
「そうか、レインか、うむ、宜しくの、国王じゃ」
国王は何かを飲み込んだようで固い表情で静かにそう返した、
「えへへー、ね、ね、海見てきたのー、すんごい広いのよー、こんなー」
唐突にミナがパトリシアに両手を広げて話しだす、
「まぁ、それは良かったですわね」
「うん、あのね、お船がいっぱいだったのー、あとね、兵士のおっちゃんがカッコよかったー」
「そうなんですの、じゃ、そうだ、ほらこっちに、お義母様に紹介しますね、レインさんもいい?」
「うむ、構わんぞ」
パトリシアがミナとレインを二人の王妃に引き合わせる、その隙に国王は音も無くソフィアに近寄り、
「どういうことだ?」
低く短く問いかけた、
「どうとは?」
ソフィアは違和感の正体を瞬時に理解し、国王を訝しげに見上げる、
「あれのことじゃ」
国王はの声は尚、低く静かである、ソフィアはもしかしてと思いつつ、国王とレインとの縁を考えるが特に思い当たる情報はない、また、勿論であるがレインからも聞かされてはいない、恐らくであるが、国王のその地位に由縁があるのであろうか、そうソフィアは勘付くがそれを口にする事は憚られた、いかにソフィアが不躾な人間であろうとも相手は一国の国王である、ソフィアが知るべきで無い事も大いにある、例えそれが大事な養女であるレインとの関係であってもである、そこまでソフィアは瞬時に思考しあまり立ち入るのも問題が生じるであろうと考え、いつものように無難に回避する事とした、
「・・・陛下も知る人でしたか・・・つまり、そういう事です」
ソフィアは曖昧に答えた、
「そうとは?」
「そういう事です」
ボソリボソリと二人は呟く、その会話に気付く者はいない、そして当の二人もお互いの腹の探り合いというよりも、お互いの認識を擦り合わせている様子である、
「・・・それでいいのか?」
「特に悪いことは無い・・・ですかね」
「いや、大事だぞ」
「そうでもないそうですよ」
「ん、それはあの者の意見か?」
「はい、嫌なら私の元にはおりませんでしょう」
「その、失礼は無いのか?」
「楽しんでいるみたいですよ」
「本当か?」
「ホントです」
ソフィアは恍けているのだろうか、国王はその真意を図りかねジロリとソフィアを睨むが、
「まったく、お前さんは目が離せんな」
「そうですか?光栄ですわ」
「ふん、どこまでも韜晦しておれ、危険は無いであろうが、いや、そのように考えるのもおこがましいのかな?」
「どうでしょう、なるようにしかなりませんわね」
「そうか、そういうものか」
「はい、そういうものです」
国王は納得できないにしても理解はしたらしい、ソフィアとしては国王がどう考えようが対応は決まっている、それは対応のしようが無いという意味でであったが、
「陛下ー、陛下ー」
ミナが二人の元へ駆けてきた、二人の静かな密談の合間に、会の中心は調理テーブルに移っていた様子である、王妃二人が楽しそうに紫大理石を覗き込み、ウルジュラは得意気に解説していた、パトリシアはその隣りで余裕の笑みを浮かべている、
「陛下も、あっちいこう、楽しいよ、ね、ね」
ミナは無遠慮に国王の手を取り強引に連れて行こうと引っ張り、
「む、分かった、分かった」
国王は不景気な表情から一転、朗らかな笑みを浮かべてミナに従う、
「ミナ、落ち着きなさい、陛下が困ってますよ」
ソフィアが静かに窘めるが、
「えー、でも、でも」
ミナは引っ張る力を緩めようとはしない、
「ほっほ、大丈夫じゃよ、どれ、見せて貰おうかのう」
国王はミナの力に合わせてたどたどしく歩を進め、
「あのね、お皿に絵を描くの、ニャンコは絶対なのよ」
「ニャンコか、ニャンコは猫の事か?」
「そうだよ、そうだよ」
正に好々爺といった笑顔を見せる国王と、物怖じを知らないミナの取り合わせはなんとも微笑ましい、
「あー、なんか本当の孫見たいだねー」
「そうだねー、あれだね、訓練には丁度いいんじゃないですかー」
ソフィアが苦笑いで二人を見送り、居場所を無くしたブノワトがソフィアの隣りに立った、
「あら、ブノワトさん、緊張してない?大丈夫?」
「大丈夫です、なんか、ミナちゃんのお陰ですねー、肩の荷が下りたというか、無駄な力が抜けたというか・・・」
「そっか、それは良かったわ、ま、抜きすぎは駄目だけど、硬くなりすぎても駄目だしねー」
「はい、その辺はあれです、社会人の緊張感は維持します」
ムンと胸を張るブノワト、ソフィアはそうねと言って微笑んだ。
0
お気に入りに追加
156
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる