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本編
26話 優しい小父さん達と精霊の木 その5
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その後の夕食の話題は案の定、食虫植物から始まって変な植物のそれへと移っていった、
「そういえば、精霊の木って何なんでしょう?」
ケイスがポツリと呟く、
「あー、なんだろ、ミナっち、あの本に書いてなかった?」
「うーん、わかんない、まだ読んでないだけかも」
ミナとレインは食事が進む程に機嫌を回復しており、デザートとして出された自身が摘んだ採れたてのイチゴを美味しそうに頬張って答えた、
「そっか、話しで聞く限りだと実をつけないんだっけ?」
「え、そうですか?なんか硬くて甘い実をつけるって聞きましたけど?」
「そうなの?私は花も実も無いって聞いたわね」
ジャネットとケイスとエレイン、それぞれの知識が食い違っている、
「んー、でもそれだとどうやって増えるんだろう?実って種ですもんね」
「なら、花は実になるだろう?」
「なら、やっぱり、花も実も無いんじゃないの?」
「ならどうやって増えるの?」
3人は堂々巡りだなと気付いて発言を止めた、
「ん、なんでまた精霊の木なんて?見た事あるの?」
唐突にユーリが入ってくる、ソフィアに怒られた為自制していたが、こちらもデザートを食して口が回りだしたらしい、
「あれ?聞いてないです?裏山の天辺に生えてますよ」
「え、何よそれ聞いてないわよ」
ユーリがソフィアを睨み、カトカとサビナも驚いてソフィアを見た、
「言ってないわよ、うん、何かあれ、生えてたの、立派よね」
ソフィアは素知らぬ顔で答えた、カトカとサビナはこの人はもーと声に出さずに表情で表す、
「生えてたって、雑草じゃないんだから、それによく精霊の木なんて分かったわね」
ユーリは眉根に力が入る、
「しょうがないじゃない、生えてたんだし、精霊の木なんだもの、前にねあっちこっち放浪してた時に何度か見た事あったからね、エルフの所とか、他にもね、見に行ったら?眺めも良いし、今なら涼しくなって良い感じかもよ、あ、暗いから足元注意しなさいね」
どこまでも淡泊で他人事のように話すソフィアに、まったくもーとユーリは諦めて、
「そうだ、あんたら、それで研究論文書きなさい、面白そうじゃない?」
イチゴにフォークを突き刺してユーリは雑に提案した、
「そんな簡単に言われてもー」
ジャネットは恐らく論文の単語に拒絶感を持ったのであろう、実に嫌そうである、
「そう?折角こんな近くにあるのよ、そうね、一年を通して観察記録をつけるだけでも立派な研究資料になるわよ」
「あ、それいいですね、精霊の木を学術的に調査した資料って見た事ないです」
カトカの補足に、
「でしょー、第一、あれじゃなかった、王都の神殿にあるのが有名で、それ以外って、聞いた事が無いわよね、うん、そうなるとかなり貴重な物よ、そうなると観察対象としては願ってもないわよね、恐らくだけど研究して認められれば、少々成績悪くても優等で卒業できるわよ」
「マジですか、先生」
ジャネットが早速食い付き、ケイスも興味深げにユーリを見る、
「マジ、マジ、それこそ学園長から表彰されても不思議じゃないかもね、あ、学園長が精霊の木の事知ったら自分で調査に来るかしら?」
「あー、それありそうですね、学園長って異常に腰が軽いというか、気付くとどっか行って帰ってこない感じですよね」
サビナが思い出しように笑って言った、
「そうそう、今はほら著作に励んでるけど、私達が学生の頃は講師のくせに姿見せないで、見せたと思ったら田舎の風習の話しを延々としてて・・・よく学園長になれましたね」
カトカの弁に、
「あー、そういう事言わないの、あんたらに高給払っているのは学園長なんだからね」
ユーリが窘めると、サビナとカトカは揃って気まずそうに誤魔化し笑いを浮かべる、
「学園長ってそんな感じだったんですか、入学した頃にはもう学園長だったなー」
「そっか、私は講義自体を受けた事ないわね、ま、貴族科は政治と歴史と紋章回りと経済中心だからなー」
「私も無いです、でも、面白そうですよね、あの本を読む限り」
ケイスの視線はマントルピールの上に重ねられた書物に向けられる、
「そうだねー、図鑑とも違うし、食える食えないとかどうやって使うかとか、視点が違うんだよねー」
「そうですよね、ユーリ先生あの本て何冊あるんですか?」
「うーんとね、4集まで出てたはずよ、植物、動物、魚類?それと鉱物だったかな?で、確か植物と動物が30冊は発行されてたはずね、学園の図書館にもあるわよ」
「へー、魚類も面白そうですよね」
「ギョルイってなーに?」
ミナがケイスに問う、
「お魚です、ミナさんお魚はお好きですか?」
「うん、好き、美味しいよねー」
「そうですねー」
二人はニコヤカに微笑みあう、
「んー、じゃ、他のも仕入れておく?真面目に勉強するなら手に入れてあげるわよ」
「ホント?読みたい」
ミナのキラキラとした期待の視線がユーリに向けられた、
「しようがないわねー、ま、そのうちね、ほら、あの厚さでしょ書き写すのも時間がかかるのよ、予約が必要かもね」
「分かった、待ってる」
「はいはい、素直なミナは可愛いわねー」
えへへとミナはだらしない笑顔を見せた、
「いいの?高いんじゃない?」
一応とソフィアが気を使う、
「いいのいいの、研究所の予算で落とすし、ほら学園長から貰うって手もあるし」
「そんな簡単な・・・」
サビナが嫌そうな顔する、
「予算はね、使える時に使うものよ、後の事は後で悩みましょう」
「・・・しょちょー・・・」
カトカとサビナの嫌そうな視線をユーリは横目で流し、
「ん、じゃ、その精霊の木ってやつを見に行きましょうか、あんたらも興味あるでしょ」
ユーリは二人の前のイチゴの皿が空になったのを確認して腰を上げた、
「あ、じゃ、私もいいですか?ブランコ乗ってみたくて」
ケイスが手を上げる、
「ブランコ?」
ユーリが小首を傾げる、
「うんとね、ソフィアに作って貰ったの、楽しいよー」
ミナが答え、
「ん?まぁいいか、んじゃ行きますか」
食器を纏めて持つと4人はゾロゾロと食堂から勝手口へ向かった、やがて、
「なんじゃこりゃー」
夕闇の暗がりの中、魔法の光が照らす裏山の頂上にはユーリの叫び声が響き渡った。
「そういえば、精霊の木って何なんでしょう?」
ケイスがポツリと呟く、
「あー、なんだろ、ミナっち、あの本に書いてなかった?」
「うーん、わかんない、まだ読んでないだけかも」
ミナとレインは食事が進む程に機嫌を回復しており、デザートとして出された自身が摘んだ採れたてのイチゴを美味しそうに頬張って答えた、
「そっか、話しで聞く限りだと実をつけないんだっけ?」
「え、そうですか?なんか硬くて甘い実をつけるって聞きましたけど?」
「そうなの?私は花も実も無いって聞いたわね」
ジャネットとケイスとエレイン、それぞれの知識が食い違っている、
「んー、でもそれだとどうやって増えるんだろう?実って種ですもんね」
「なら、花は実になるだろう?」
「なら、やっぱり、花も実も無いんじゃないの?」
「ならどうやって増えるの?」
3人は堂々巡りだなと気付いて発言を止めた、
「ん、なんでまた精霊の木なんて?見た事あるの?」
唐突にユーリが入ってくる、ソフィアに怒られた為自制していたが、こちらもデザートを食して口が回りだしたらしい、
「あれ?聞いてないです?裏山の天辺に生えてますよ」
「え、何よそれ聞いてないわよ」
ユーリがソフィアを睨み、カトカとサビナも驚いてソフィアを見た、
「言ってないわよ、うん、何かあれ、生えてたの、立派よね」
ソフィアは素知らぬ顔で答えた、カトカとサビナはこの人はもーと声に出さずに表情で表す、
「生えてたって、雑草じゃないんだから、それによく精霊の木なんて分かったわね」
ユーリは眉根に力が入る、
「しょうがないじゃない、生えてたんだし、精霊の木なんだもの、前にねあっちこっち放浪してた時に何度か見た事あったからね、エルフの所とか、他にもね、見に行ったら?眺めも良いし、今なら涼しくなって良い感じかもよ、あ、暗いから足元注意しなさいね」
どこまでも淡泊で他人事のように話すソフィアに、まったくもーとユーリは諦めて、
「そうだ、あんたら、それで研究論文書きなさい、面白そうじゃない?」
イチゴにフォークを突き刺してユーリは雑に提案した、
「そんな簡単に言われてもー」
ジャネットは恐らく論文の単語に拒絶感を持ったのであろう、実に嫌そうである、
「そう?折角こんな近くにあるのよ、そうね、一年を通して観察記録をつけるだけでも立派な研究資料になるわよ」
「あ、それいいですね、精霊の木を学術的に調査した資料って見た事ないです」
カトカの補足に、
「でしょー、第一、あれじゃなかった、王都の神殿にあるのが有名で、それ以外って、聞いた事が無いわよね、うん、そうなるとかなり貴重な物よ、そうなると観察対象としては願ってもないわよね、恐らくだけど研究して認められれば、少々成績悪くても優等で卒業できるわよ」
「マジですか、先生」
ジャネットが早速食い付き、ケイスも興味深げにユーリを見る、
「マジ、マジ、それこそ学園長から表彰されても不思議じゃないかもね、あ、学園長が精霊の木の事知ったら自分で調査に来るかしら?」
「あー、それありそうですね、学園長って異常に腰が軽いというか、気付くとどっか行って帰ってこない感じですよね」
サビナが思い出しように笑って言った、
「そうそう、今はほら著作に励んでるけど、私達が学生の頃は講師のくせに姿見せないで、見せたと思ったら田舎の風習の話しを延々としてて・・・よく学園長になれましたね」
カトカの弁に、
「あー、そういう事言わないの、あんたらに高給払っているのは学園長なんだからね」
ユーリが窘めると、サビナとカトカは揃って気まずそうに誤魔化し笑いを浮かべる、
「学園長ってそんな感じだったんですか、入学した頃にはもう学園長だったなー」
「そっか、私は講義自体を受けた事ないわね、ま、貴族科は政治と歴史と紋章回りと経済中心だからなー」
「私も無いです、でも、面白そうですよね、あの本を読む限り」
ケイスの視線はマントルピールの上に重ねられた書物に向けられる、
「そうだねー、図鑑とも違うし、食える食えないとかどうやって使うかとか、視点が違うんだよねー」
「そうですよね、ユーリ先生あの本て何冊あるんですか?」
「うーんとね、4集まで出てたはずよ、植物、動物、魚類?それと鉱物だったかな?で、確か植物と動物が30冊は発行されてたはずね、学園の図書館にもあるわよ」
「へー、魚類も面白そうですよね」
「ギョルイってなーに?」
ミナがケイスに問う、
「お魚です、ミナさんお魚はお好きですか?」
「うん、好き、美味しいよねー」
「そうですねー」
二人はニコヤカに微笑みあう、
「んー、じゃ、他のも仕入れておく?真面目に勉強するなら手に入れてあげるわよ」
「ホント?読みたい」
ミナのキラキラとした期待の視線がユーリに向けられた、
「しようがないわねー、ま、そのうちね、ほら、あの厚さでしょ書き写すのも時間がかかるのよ、予約が必要かもね」
「分かった、待ってる」
「はいはい、素直なミナは可愛いわねー」
えへへとミナはだらしない笑顔を見せた、
「いいの?高いんじゃない?」
一応とソフィアが気を使う、
「いいのいいの、研究所の予算で落とすし、ほら学園長から貰うって手もあるし」
「そんな簡単な・・・」
サビナが嫌そうな顔する、
「予算はね、使える時に使うものよ、後の事は後で悩みましょう」
「・・・しょちょー・・・」
カトカとサビナの嫌そうな視線をユーリは横目で流し、
「ん、じゃ、その精霊の木ってやつを見に行きましょうか、あんたらも興味あるでしょ」
ユーリは二人の前のイチゴの皿が空になったのを確認して腰を上げた、
「あ、じゃ、私もいいですか?ブランコ乗ってみたくて」
ケイスが手を上げる、
「ブランコ?」
ユーリが小首を傾げる、
「うんとね、ソフィアに作って貰ったの、楽しいよー」
ミナが答え、
「ん?まぁいいか、んじゃ行きますか」
食器を纏めて持つと4人はゾロゾロと食堂から勝手口へ向かった、やがて、
「なんじゃこりゃー」
夕闇の暗がりの中、魔法の光が照らす裏山の頂上にはユーリの叫び声が響き渡った。
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