155 / 1,050
本編
20話 ガラス鏡はロールケーキとともに その11
しおりを挟む
それから、急遽始まった話し合いは時間を忘れて行われた、生徒達は生徒達の、研究所は研究所の、大人は大人の意見が飛び交い、やや身を引いて見守る形となったソフィアが折衷案を出す、それによりさらに議論は白熱するを繰り返した、
「夜分にすいません」
玄関口に来客が有り、何かしらとソフィアが出ると難しい顔をしたブラスであった、聞くとブノワトが遅いので迎えに来たという、そんな遅くまでやってたかしらとソフィアは思わず口にするが、
「もう、寝る時間ですよ」
とブラスは怒りを押さえている様子であった、
「あら、御免なさい」
とソフィアは慌て、その日はお開きとなった、
「あー、そうよねー、ブノワトさんとコッキーさんはブラスさんと一緒に帰んなさい、私はアニタとパウラを送っていくから」
とユーリが立ち上がる、
「えー、大丈夫ですよー」
と二人は遠慮するが、
「あのね、大人でも女一人では危ない時間よ、子供二人で歩かせられるわけないでしょ、それに向うで騒ぎにでもなっていたら知った顔と行った方がいいわ、私が説明すれば拳固一発で済むでしょ」
「拳固は確定なんですね」
とパウラはまいったなと顔を顰め、
「でも、それ言ったら先生だって」
とアニタはユーリの心配をする、
「あん、私に勝てる男が何人いると思っているの?紹介してほしいくらいよ、カトカとサビナは少し待ってなさい、私が戻ったら送るから」
なんとも男らしい言葉を残して三人は連れ立って表にでる、
「じゃ、ほら、お前らも何してたかしらないがこんな時間迄迷惑だろうが」
怒り顔のブラスに、
「ごめんて、仕事の話ししてたら、その」
とブノワトは上目遣いとなる、
「すいません、ブラスさん、私も興奮しちゃって」
コッキーも身を縮めている、
「あー、お前さんの所も騒ぎになってたぞ、謝るのはそっちにだ、勿論、うちもだがな」
「えー、あー、そうだよねー」
ブノワトとコッキーはさらに小さくなる、
「ま、いい、無事だったならな、ほら、挨拶して帰るぞ」
「はい」
二人は見送るソフィアに頭を下げつつ寮を辞した、
「あらあら、ま、こいうのも有りかしら?」
どうもソフィアはこういう状況を楽しんでいる節がある、
「えっと、ソフィアさん、じゃ、私達も」
とオリビアが食堂に戻ってきたソフィアに声をかけた、
「そうね、ま、いろいろ意見も出たけど面白かったでしょ」
「はい、そうですね」
オリビアは笑みするが疲れた顔でもある、
「うん、さ、あなた達は休みなさい、ユーリが戻るだろうし、カトカさんとサビナさんは少し待ってなさい、白湯があるから少し頭を冷やしましょう」
「そうですね、ありがとうございます」
「いや、久しぶりに白熱しましたね」
二人は脱力して椅子に寄りかかった、
「では、すいません、おやすみなさい」
生徒達は静かに2階へ上がり、食堂内には新たにソフィアによって光源魔法が展開された、それはそれまで食堂内を漂っていたエレインの精霊とは異なり、球形の力場が光を発するものである、
「なんでも出来るんですね」
とカトカは光の力場を見て呟いた、
「そうねぇ、冒険者なんかやっていたからね、使えるものや使えそうなものは片っ端からかじったのよ、でもね、私もユーリも全然目が出なくて、そうね、若い時は失敗ばっかりだったわ」
「あー、ソフィアさんでもそういう時期があったんですか?」
とサビナは白湯に手を伸ばしつつ静かに問う、
「勿論よ、それこそあなた達の方がよっぽど凄いわよ、ユーリなんかねー」
と二人で冒険者になった頃の失敗話を訥々と話し出した、
「へー、らしいですね、何か凸凹コンビって感じです」
「そうよね、今、思うとまったく、エレインさん達が羨ましいくらいよ」
「あ、待ってたの?」
ユーリが静かに入ってきた、
「勿論よ、戸締りは私の仕事なんだから、ほら、明日も早いでしょ、起こしにいかないからね」
とソフィアは腰をあげる、
「はいはい、じゃ、二人共送っていくわ、学校閉まってないでしょうね?」
「あー、閉まってるかも・・・ね」
とサビナはカトカを見る、カトカはそうですねと頷いた、
「そっか、じゃ、泊って行きなさい、私の部屋の寝具を使えばいいわよ、着替えは明日の朝一番でいいでしょ、身の安全の方が大事よ」
「そうですね、ではそうします」
「はい」
と二人は素直に頷いた、
「ん、じゃ、ソフィアもおやすみなさい、楽しかったわ」
「楽しいで済ませる気はないんでしょ?」
「当然よ、やっぱあんたは俯瞰出来ているのね、研究所の方もしっかりしないと、やっぱあんた所長をやりなさい」
「やーよ、私はあくまで」
「寮母なんでしょ、分かってるわ」
と三人が階段に向かい、ソフィアは戸締りを確認しつつ宿舎へ向かうのであった。
「お疲れ様でした」
エレインの自室に入るとオリビアは疲れた顔でそう言った、
「オリビアもよ、お疲れ様ね」
とエレインはお気に入りのソファに座り、
「さて、課題が一気に出たわね、あ、あなたも座りなさい少し話しましょう」
オリビアははいと答えつつエレインの対面に座った、
「ソフィアさんの言う事は正しいと思うわね、それに飲食だけでは駄目っていうのも頭にあった事なのよ、それと貴族相手の商売も、確かに貴族を知っている人間がやれば失敗は少ないわよね」
「はい、そう言えばソーダ粉末の件、音沙汰が無いですね」
「・・・それもあったわね、でも、こうなると、ちゃんと人を雇って場所も確保して・・・」
「えぇ、トーラー様のお陰で拠点は出来ましたし、倉庫も使えると思います」
「それに研究所製の品々も、取り扱えるとなればかなりの利益を生むわね」
「そうですね、一般販売には向かないと思っていましたが、ソフィアさんもユーリ先生もどうやら何か目標があるみたいですし・・・」
そうねとエレインは大きく息を吐くと、
「・・・人は・・・、どうかしら、秋の卒業生に声をかけてみようかしら」
「はい、先が決まっている生徒は少ないですからね、正式雇用であれば人材は豊富かと思います」
「でも、あれよ、接客とか商品管理とか人材管理を学園上がりの人間にやらせるの?」
「私達は学園すら上がってませんがやってますよ」
オリビアは柔らかく笑みする、
「・・・それもそうね、それもこれも・・・まったく、人に恵まれ過ぎね、困ったわどうやって返していけばいいのかしら?」
「従業員には十分に納得できる賃金で、そして働きやすい環境と、それと・・・なんでしょうか・・・遣り甲斐のある仕事でしょうか、店舗の皆さんは皆楽しそうに仕事ができていますよ」
「そうね、ふと思ったのだけど、子供が生まれて家に入っている女性ってどれくらいいるのかしら?」
「・・・そうですね、かなりの数・・・と思いますが」
「その人達を中心にして仕事が出来ればいいと思わない?」
「それは、でも、子供の世話と家事があるから家に入っているんではないですか?」
「その通りよ、でも、子供の世話を・・・というか安心して子供を預けられる場所があれば、仕事に出てこれるんじゃないかしら・・・」
「なるほど、それいいかもですね、明日マフレナさんに聞いてみます、他の婦人部の人にも」
「そうなると、さっきあなたが言った、働きやすい環境が生まれるわね・・・」
「ふふ、そうですね」
「うん、前向きに検討しましょう、家に縛り付けるのは社会の損失よ」
「それは、また、意見が別れそうな言葉です」
「なら、有効活用は?経験もある、度胸もある、やる気もある、技術もある、けど、口は悪くて小うるさい人達」
「あー、最後のは言わぬが花です」
「そうね、けど、あなたにはそうなって欲しいけどね」
「どういう意味ですか?」
「ちゃんと結婚して子供を生んで、井戸端会議で旦那と子供と姑の愚痴を言い合うような」
「・・・先の話です」
「そうね、でもそれが幸せなのかもよ、婦人部の人達はとても充実して溌剌としているし、それに・・・」
とエレインは少しばかり言葉を選んで、
「ふふ、そうね、子供はやっぱり可愛いわね、あー、イージスに会いたいなー」
「まったく、お嬢様は・・・」
とオリビアは腰を上げると、
「本日の集計を済ませましょう、明日の釣銭を用意しておかないと、婦人部の人達に何言われるか」
「そうね、やってしまいますか」
エレインもよっこいしょと立ち上がるのであった。
「夜分にすいません」
玄関口に来客が有り、何かしらとソフィアが出ると難しい顔をしたブラスであった、聞くとブノワトが遅いので迎えに来たという、そんな遅くまでやってたかしらとソフィアは思わず口にするが、
「もう、寝る時間ですよ」
とブラスは怒りを押さえている様子であった、
「あら、御免なさい」
とソフィアは慌て、その日はお開きとなった、
「あー、そうよねー、ブノワトさんとコッキーさんはブラスさんと一緒に帰んなさい、私はアニタとパウラを送っていくから」
とユーリが立ち上がる、
「えー、大丈夫ですよー」
と二人は遠慮するが、
「あのね、大人でも女一人では危ない時間よ、子供二人で歩かせられるわけないでしょ、それに向うで騒ぎにでもなっていたら知った顔と行った方がいいわ、私が説明すれば拳固一発で済むでしょ」
「拳固は確定なんですね」
とパウラはまいったなと顔を顰め、
「でも、それ言ったら先生だって」
とアニタはユーリの心配をする、
「あん、私に勝てる男が何人いると思っているの?紹介してほしいくらいよ、カトカとサビナは少し待ってなさい、私が戻ったら送るから」
なんとも男らしい言葉を残して三人は連れ立って表にでる、
「じゃ、ほら、お前らも何してたかしらないがこんな時間迄迷惑だろうが」
怒り顔のブラスに、
「ごめんて、仕事の話ししてたら、その」
とブノワトは上目遣いとなる、
「すいません、ブラスさん、私も興奮しちゃって」
コッキーも身を縮めている、
「あー、お前さんの所も騒ぎになってたぞ、謝るのはそっちにだ、勿論、うちもだがな」
「えー、あー、そうだよねー」
ブノワトとコッキーはさらに小さくなる、
「ま、いい、無事だったならな、ほら、挨拶して帰るぞ」
「はい」
二人は見送るソフィアに頭を下げつつ寮を辞した、
「あらあら、ま、こいうのも有りかしら?」
どうもソフィアはこういう状況を楽しんでいる節がある、
「えっと、ソフィアさん、じゃ、私達も」
とオリビアが食堂に戻ってきたソフィアに声をかけた、
「そうね、ま、いろいろ意見も出たけど面白かったでしょ」
「はい、そうですね」
オリビアは笑みするが疲れた顔でもある、
「うん、さ、あなた達は休みなさい、ユーリが戻るだろうし、カトカさんとサビナさんは少し待ってなさい、白湯があるから少し頭を冷やしましょう」
「そうですね、ありがとうございます」
「いや、久しぶりに白熱しましたね」
二人は脱力して椅子に寄りかかった、
「では、すいません、おやすみなさい」
生徒達は静かに2階へ上がり、食堂内には新たにソフィアによって光源魔法が展開された、それはそれまで食堂内を漂っていたエレインの精霊とは異なり、球形の力場が光を発するものである、
「なんでも出来るんですね」
とカトカは光の力場を見て呟いた、
「そうねぇ、冒険者なんかやっていたからね、使えるものや使えそうなものは片っ端からかじったのよ、でもね、私もユーリも全然目が出なくて、そうね、若い時は失敗ばっかりだったわ」
「あー、ソフィアさんでもそういう時期があったんですか?」
とサビナは白湯に手を伸ばしつつ静かに問う、
「勿論よ、それこそあなた達の方がよっぽど凄いわよ、ユーリなんかねー」
と二人で冒険者になった頃の失敗話を訥々と話し出した、
「へー、らしいですね、何か凸凹コンビって感じです」
「そうよね、今、思うとまったく、エレインさん達が羨ましいくらいよ」
「あ、待ってたの?」
ユーリが静かに入ってきた、
「勿論よ、戸締りは私の仕事なんだから、ほら、明日も早いでしょ、起こしにいかないからね」
とソフィアは腰をあげる、
「はいはい、じゃ、二人共送っていくわ、学校閉まってないでしょうね?」
「あー、閉まってるかも・・・ね」
とサビナはカトカを見る、カトカはそうですねと頷いた、
「そっか、じゃ、泊って行きなさい、私の部屋の寝具を使えばいいわよ、着替えは明日の朝一番でいいでしょ、身の安全の方が大事よ」
「そうですね、ではそうします」
「はい」
と二人は素直に頷いた、
「ん、じゃ、ソフィアもおやすみなさい、楽しかったわ」
「楽しいで済ませる気はないんでしょ?」
「当然よ、やっぱあんたは俯瞰出来ているのね、研究所の方もしっかりしないと、やっぱあんた所長をやりなさい」
「やーよ、私はあくまで」
「寮母なんでしょ、分かってるわ」
と三人が階段に向かい、ソフィアは戸締りを確認しつつ宿舎へ向かうのであった。
「お疲れ様でした」
エレインの自室に入るとオリビアは疲れた顔でそう言った、
「オリビアもよ、お疲れ様ね」
とエレインはお気に入りのソファに座り、
「さて、課題が一気に出たわね、あ、あなたも座りなさい少し話しましょう」
オリビアははいと答えつつエレインの対面に座った、
「ソフィアさんの言う事は正しいと思うわね、それに飲食だけでは駄目っていうのも頭にあった事なのよ、それと貴族相手の商売も、確かに貴族を知っている人間がやれば失敗は少ないわよね」
「はい、そう言えばソーダ粉末の件、音沙汰が無いですね」
「・・・それもあったわね、でも、こうなると、ちゃんと人を雇って場所も確保して・・・」
「えぇ、トーラー様のお陰で拠点は出来ましたし、倉庫も使えると思います」
「それに研究所製の品々も、取り扱えるとなればかなりの利益を生むわね」
「そうですね、一般販売には向かないと思っていましたが、ソフィアさんもユーリ先生もどうやら何か目標があるみたいですし・・・」
そうねとエレインは大きく息を吐くと、
「・・・人は・・・、どうかしら、秋の卒業生に声をかけてみようかしら」
「はい、先が決まっている生徒は少ないですからね、正式雇用であれば人材は豊富かと思います」
「でも、あれよ、接客とか商品管理とか人材管理を学園上がりの人間にやらせるの?」
「私達は学園すら上がってませんがやってますよ」
オリビアは柔らかく笑みする、
「・・・それもそうね、それもこれも・・・まったく、人に恵まれ過ぎね、困ったわどうやって返していけばいいのかしら?」
「従業員には十分に納得できる賃金で、そして働きやすい環境と、それと・・・なんでしょうか・・・遣り甲斐のある仕事でしょうか、店舗の皆さんは皆楽しそうに仕事ができていますよ」
「そうね、ふと思ったのだけど、子供が生まれて家に入っている女性ってどれくらいいるのかしら?」
「・・・そうですね、かなりの数・・・と思いますが」
「その人達を中心にして仕事が出来ればいいと思わない?」
「それは、でも、子供の世話と家事があるから家に入っているんではないですか?」
「その通りよ、でも、子供の世話を・・・というか安心して子供を預けられる場所があれば、仕事に出てこれるんじゃないかしら・・・」
「なるほど、それいいかもですね、明日マフレナさんに聞いてみます、他の婦人部の人にも」
「そうなると、さっきあなたが言った、働きやすい環境が生まれるわね・・・」
「ふふ、そうですね」
「うん、前向きに検討しましょう、家に縛り付けるのは社会の損失よ」
「それは、また、意見が別れそうな言葉です」
「なら、有効活用は?経験もある、度胸もある、やる気もある、技術もある、けど、口は悪くて小うるさい人達」
「あー、最後のは言わぬが花です」
「そうね、けど、あなたにはそうなって欲しいけどね」
「どういう意味ですか?」
「ちゃんと結婚して子供を生んで、井戸端会議で旦那と子供と姑の愚痴を言い合うような」
「・・・先の話です」
「そうね、でもそれが幸せなのかもよ、婦人部の人達はとても充実して溌剌としているし、それに・・・」
とエレインは少しばかり言葉を選んで、
「ふふ、そうね、子供はやっぱり可愛いわね、あー、イージスに会いたいなー」
「まったく、お嬢様は・・・」
とオリビアは腰を上げると、
「本日の集計を済ませましょう、明日の釣銭を用意しておかないと、婦人部の人達に何言われるか」
「そうね、やってしまいますか」
エレインもよっこいしょと立ち上がるのであった。
0
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい
こばやん2号
ファンタジー
とある会社に勤める25歳のOL重御寺姫(じゅうおんじひめ)は、漫画やアニメが大好きなオタク女子である。
社員旅行の最中謎の光を発見した姫は、気付けば異世界に来てしまっていた。
頭の中で妄想していたことが現実に起こってしまったことに最初は戸惑う姫だったが、自身の知識と持ち前の性格でなんとか異世界を生きていこうと奮闘する。
オタク女子による異世界生活が今ここに始まる。
※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
今日も誰かが飯を食いに来る。異世界スローライフ希望者の憂鬱。
KBT
ファンタジー
神の気まぐれで異世界転移した荻野遼ことリョウ。
神がお詫びにどんな能力もくれると言う中で、リョウが選んだのは戦闘能力皆無の探索能力と生活魔法だった。
現代日本の荒んだ社会に疲れたリョウは、この地で素材採取の仕事をしながら第二の人生をのんびりと歩もうと決めた。
スローライフ、1人の自由な暮らしに憧れていたリョウは目立たないように、優れた能力をひた隠しにしつつ、街から少し離れた森の中でひっそりと暮らしていた。
しかし、何故か飯時になるとやって来る者達がリョウにのんびりとした生活を許してくれないのだ。
これは地味に生きたいリョウと派手に生きている者達の異世界物語です。
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
身バレしないように奴隷少女を買ってダンジョン配信させるが全部バレて俺がバズる
ぐうのすけ
ファンタジー
呪いを受けて冒険者を休業した俺は閃いた。
安い少女奴隷を購入し冒険者としてダンジョンに送り込みその様子を配信する。
そう、数年で美女になるであろう奴隷は配信で人気が出るはずだ。
もしそうならなくともダンジョンで魔物を狩らせれば稼ぎになる。
俺は偽装の仮面を持っている。
この魔道具があれば顔の認識を阻害し更に女の声に変える事が出来る。
身バレ対策しつつ収入を得られる。
だが現実は違った。
「ご主人様は男の人の匂いがします」
「こいつ面倒見良すぎじゃねwwwお母さんかよwwww」
俺の性別がバレ、身バレし、更には俺が金に困っていない事もバレて元英雄な事もバレた。
面倒見が良いためお母さんと呼ばれてネタにされるようになった。
おかしい、俺はそこまで配信していないのに奴隷より登録者数が伸びている。
思っていたのと違う!
俺の計画は破綻しバズっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる