57 / 1,150
本編
9話 豊穣の神の祭りあるいはレインの日 その6
しおりを挟む
「いや、なんかすいません、すごくその買っていただいて」
当初の勢いは何処へやらといった感じで恐縮するブノワトと硬さが抜けないブラスに、
「こちらこそ、良い買い物をいたしました」
とパトリシアは微笑んだ、
「では、もう少しサービス致します、そろそろ祝福の行列が始まると思いますので、特等席を確保しましょう」
ブノワトは率先して一行を案内する、
「この大広場のさらに奥に豊穣の神様の神殿がありまして、行列はそこから始まります、そして大広場から大通りに出てそのまま郊外へ抜けるんですが、地元民としては大広場の手前辺りが一番良いかなぁと思うんですよね」
再びブノワトの良く回る舌が活躍し始めた、
「あ、ほら、あそこ、馬車が準備されてるでしょ、それも馬は神殿の装束です」
ブノワトの指差す方向に派手に着飾った2頭立ての馬車が数台並んでいた、いずれの馬車も馬車本体から幌を外されておりその車体も美しく装飾されている、
「あの馬車から花びらが撒かれるんですよ」
周囲には人だかりができ始めている、大通りとはいえ普段は馬車道と歩道は区別されない、故に慣れないと非常に危ない道ではあるのだが、祭りの日には衛兵がそこかしかに立ちさらにロープで馬車道と歩道が区分けされていた、人々は歩道内を神殿方向に歩を進めつつ行列の開始を待っている、
「楽しみですわね、どのような光景になるんでしょう」
人波とその熱気、遠目に見る馬車の美しさにパトリシアは嫌でも期待をかき立てられる、
「そうですね、ミナ、あの馬車見える?」
「うん、見えるよ、ピカピカ、ヒラヒラだね、お馬さんカッコイイ」
「あれ、そんなにお馬さん好きだっけ?」
ソフィアが問うと、
「うん、お馬さん好き、それと鳩とウサギさん好き、カラス嫌い」
子供らしい好みである、
「では、こんどお城に来たらお馬さんに乗ってみますか?」
パトリシアの誘いに、
「ホント、乗る、乗りたい、えっと、お馬さんは黒いの?それとも白いの?」
「お色ですか、いっぱいいますよ何色がお好きです?」
「えっと、茶色、白もかっこいいけど、茶色がかっこいい」
「茶色ですか、それはまた一般的な・・・渋い選択ですわね」
思っていなかった答えに皆が微笑んでいると、
「祝福の儀式が終わりましたー、祝福の儀式が終わりましたー」
数人の広報官が神殿から出てくると、朗々と儀式の終了を告げる、と同時に神殿の鐘が鳴り響いた、
「巫女のおなり、巫女のおなりー、町娘の帰還、町娘の帰還」
衆目の集まる中神殿から巫女達が静々と歩み出てくる、その手には巨大な籠が抱えられていた、巫女達は歩みを止めずそれぞれ決められた馬車に乗り込み、さらに仮装した町娘もそれに続いた、
「祝福の行列、祝福の行列」
広報官が行列に先立って大通りを練り歩く、広報官は大広場の中央で大通りと支道に別れそれぞれの担当する通りを儀式の始まりを告げながら歩き続けた、
「さぁ、始まりますよ」
ブノワトが皆の視線を馬車に向けさせる、ブノワトの言葉からややあって馬車はゆっくりと動き出した、馬車にはそれぞれ一人の巫女と二人の町娘が乗っている様子である、
「わぁ、動いた、始まった」
ミナが最前列でピョンピョン跳ねる、はぐれては一大事とソフィアは手を繋ぎつつしゃがんでミナの腰を押さえた。
行列は静かに動き出し、大通りの人だかりに差し掛かると巫女は手にしたベルをシャランと鳴らす、それが合図のようで町娘が籠の中から花びらを掬い上げ沿道に撒き散らした、
「なるほど、これは綺麗ですわね」
太陽光を受けて様々な色の花びらが輝きながら風に舞いつつ人々に降り掛かる、
「凱旋式や、国王祝賀では逆ですけど、なるほど、祝福を浴びる側になるのはまた違ったもののようですね」
アフラは関心する、
「お花、お花、集めないと」
ミナが舞う花びらに手を伸ばす、ソフィアが周囲を見渡すと他の見物客は頭にボールを載せてそれに集めたり、スカートを広げて受け止めたりと様々に祝福の花びら集めを行っていた、
「なるほど、じゃ、ほら、ミナ、こうやって」
ソフィアはミナの前掛けを受け皿のように広げ花びらを受け止めた、
「やった、ソフィ、ありがとう」
馬車の列は6台続きそれぞれが一定の感覚で花びらを撒いていく、やがて馬車は終わってその後ろを午前の行列と同じように賑やかしの楽団が付いて行く、
「あっという間ですね、でも、見れてよかった、これは綺麗で楽しいイベントでしたわ」
パトリシアは輝く笑顔でそう評した、
「良かったです、ほら、私も沢山頂きました」
ブノワトも嬉しそうに両手いっぱいの花びらを見せる、
「なんか、もっと少ないのかと思ってましたよこの花びら、でも、思った以上に量があるんですね」
「えぇ、この場所が良かったのです、毎年大広場と神殿のあいだ辺りが見物客が多いのですね、なもんで撒く量が違うのですよ、それにここを過ぎると馬車が別れちゃって別々に支道に入って行っちゃうんです、ですので、ここが正に特等席なんです」
ブノワトが胸を張る、
「ソフィすんごいいっぱいになちゃった、どうしよう?」
ミナは広げた前掛けに山となった花びらを見て困った顔をする、
「大丈夫、寮に戻ったらそうね、皆に分けたりお守りにしたりしましょう、ちょっと待ってね」
ソフィアは懐から大振りのハンカチを取り出してミナの受け取った花びらを優しく包む、
「はい、これでこれを持って、さて、帰りましょうか?」
「そうですね、ブノワトさん、楽しかったですわ、案内頂きましてありがとうございました」
パトリシアの丁寧な礼に、
「そんな、恐れ多いです、そのまた、お会いする事があればなんなりと・・・はい」
流石のブノワトもパトリシアの前では緊張するようである、
「そうだ、どうします、今日来ます?あの娘達の報告とか聞きたいでしょ?」
「うーん、明日でもいいかなぁとは思ってたんですけどね、うちの片付けもありますし」
「そう、じゃ、あの娘達にはそう言っておくわね」
「ありがとうございます」
パトリシア一行はそこでブノワトと別れて帰路に就いた、道すがら屋台で買い食いしつつ珍しい菓子や肉料理を物色する、
「はぁ、楽しかったですわ」
寮に着いた途端、パトリシアは大きく満足気な吐息を吐いた、
「まったくです」
アフラ達従者も晴れ晴れとした表情である、
「お茶にしましょう、もう少しゆっくりできますでしょう?」
ソフィアはにこやかに一行を食堂に誘うが、そこには先客がいた、
「おかえいなさー」
6人の娘達が死んだようにテーブルに突っ伏していた、
「わ、あんた達どうしたの?」
ソフィアはあまりの様子に何かあったかと大声を上げる、
「えへへ、えっと、大好評でして、売り切れてしまいました」
パウラが疲れ切った顔を隠しもせずに笑顔で答える、
「こちらもです、売り切れてしまいました」
オリビアも同じような顔である、
「えっ、それで撤収しちゃったの?凄いわね屋台で早仕舞なんて・・・、ほら、リシア様が来てますよ、シャンとなさい」
ソフィアの言に6人は何とか上体を起こす、
「いいですよ、ソフィアさん、皆さんお疲れなんでしょう、でも、売り切れとは凄いわね、大したものです、お疲れさまでした」
パトリシアの優しい言葉に、
「ありがとうございますー」
空気が抜ける様に6人は再びテーブルに突っ伏した、
「やれやれ、じゃあ、お茶をいれましょう、あんた達も飲むでしょう、あと、レイン、さっき買った屋台のお菓子みんなで頂きましょう」
「うむ、ほら皆の者しっかりせい、おやつの時間じゃ」
レインの言葉に抑え目の歓声が上がった。
当初の勢いは何処へやらといった感じで恐縮するブノワトと硬さが抜けないブラスに、
「こちらこそ、良い買い物をいたしました」
とパトリシアは微笑んだ、
「では、もう少しサービス致します、そろそろ祝福の行列が始まると思いますので、特等席を確保しましょう」
ブノワトは率先して一行を案内する、
「この大広場のさらに奥に豊穣の神様の神殿がありまして、行列はそこから始まります、そして大広場から大通りに出てそのまま郊外へ抜けるんですが、地元民としては大広場の手前辺りが一番良いかなぁと思うんですよね」
再びブノワトの良く回る舌が活躍し始めた、
「あ、ほら、あそこ、馬車が準備されてるでしょ、それも馬は神殿の装束です」
ブノワトの指差す方向に派手に着飾った2頭立ての馬車が数台並んでいた、いずれの馬車も馬車本体から幌を外されておりその車体も美しく装飾されている、
「あの馬車から花びらが撒かれるんですよ」
周囲には人だかりができ始めている、大通りとはいえ普段は馬車道と歩道は区別されない、故に慣れないと非常に危ない道ではあるのだが、祭りの日には衛兵がそこかしかに立ちさらにロープで馬車道と歩道が区分けされていた、人々は歩道内を神殿方向に歩を進めつつ行列の開始を待っている、
「楽しみですわね、どのような光景になるんでしょう」
人波とその熱気、遠目に見る馬車の美しさにパトリシアは嫌でも期待をかき立てられる、
「そうですね、ミナ、あの馬車見える?」
「うん、見えるよ、ピカピカ、ヒラヒラだね、お馬さんカッコイイ」
「あれ、そんなにお馬さん好きだっけ?」
ソフィアが問うと、
「うん、お馬さん好き、それと鳩とウサギさん好き、カラス嫌い」
子供らしい好みである、
「では、こんどお城に来たらお馬さんに乗ってみますか?」
パトリシアの誘いに、
「ホント、乗る、乗りたい、えっと、お馬さんは黒いの?それとも白いの?」
「お色ですか、いっぱいいますよ何色がお好きです?」
「えっと、茶色、白もかっこいいけど、茶色がかっこいい」
「茶色ですか、それはまた一般的な・・・渋い選択ですわね」
思っていなかった答えに皆が微笑んでいると、
「祝福の儀式が終わりましたー、祝福の儀式が終わりましたー」
数人の広報官が神殿から出てくると、朗々と儀式の終了を告げる、と同時に神殿の鐘が鳴り響いた、
「巫女のおなり、巫女のおなりー、町娘の帰還、町娘の帰還」
衆目の集まる中神殿から巫女達が静々と歩み出てくる、その手には巨大な籠が抱えられていた、巫女達は歩みを止めずそれぞれ決められた馬車に乗り込み、さらに仮装した町娘もそれに続いた、
「祝福の行列、祝福の行列」
広報官が行列に先立って大通りを練り歩く、広報官は大広場の中央で大通りと支道に別れそれぞれの担当する通りを儀式の始まりを告げながら歩き続けた、
「さぁ、始まりますよ」
ブノワトが皆の視線を馬車に向けさせる、ブノワトの言葉からややあって馬車はゆっくりと動き出した、馬車にはそれぞれ一人の巫女と二人の町娘が乗っている様子である、
「わぁ、動いた、始まった」
ミナが最前列でピョンピョン跳ねる、はぐれては一大事とソフィアは手を繋ぎつつしゃがんでミナの腰を押さえた。
行列は静かに動き出し、大通りの人だかりに差し掛かると巫女は手にしたベルをシャランと鳴らす、それが合図のようで町娘が籠の中から花びらを掬い上げ沿道に撒き散らした、
「なるほど、これは綺麗ですわね」
太陽光を受けて様々な色の花びらが輝きながら風に舞いつつ人々に降り掛かる、
「凱旋式や、国王祝賀では逆ですけど、なるほど、祝福を浴びる側になるのはまた違ったもののようですね」
アフラは関心する、
「お花、お花、集めないと」
ミナが舞う花びらに手を伸ばす、ソフィアが周囲を見渡すと他の見物客は頭にボールを載せてそれに集めたり、スカートを広げて受け止めたりと様々に祝福の花びら集めを行っていた、
「なるほど、じゃ、ほら、ミナ、こうやって」
ソフィアはミナの前掛けを受け皿のように広げ花びらを受け止めた、
「やった、ソフィ、ありがとう」
馬車の列は6台続きそれぞれが一定の感覚で花びらを撒いていく、やがて馬車は終わってその後ろを午前の行列と同じように賑やかしの楽団が付いて行く、
「あっという間ですね、でも、見れてよかった、これは綺麗で楽しいイベントでしたわ」
パトリシアは輝く笑顔でそう評した、
「良かったです、ほら、私も沢山頂きました」
ブノワトも嬉しそうに両手いっぱいの花びらを見せる、
「なんか、もっと少ないのかと思ってましたよこの花びら、でも、思った以上に量があるんですね」
「えぇ、この場所が良かったのです、毎年大広場と神殿のあいだ辺りが見物客が多いのですね、なもんで撒く量が違うのですよ、それにここを過ぎると馬車が別れちゃって別々に支道に入って行っちゃうんです、ですので、ここが正に特等席なんです」
ブノワトが胸を張る、
「ソフィすんごいいっぱいになちゃった、どうしよう?」
ミナは広げた前掛けに山となった花びらを見て困った顔をする、
「大丈夫、寮に戻ったらそうね、皆に分けたりお守りにしたりしましょう、ちょっと待ってね」
ソフィアは懐から大振りのハンカチを取り出してミナの受け取った花びらを優しく包む、
「はい、これでこれを持って、さて、帰りましょうか?」
「そうですね、ブノワトさん、楽しかったですわ、案内頂きましてありがとうございました」
パトリシアの丁寧な礼に、
「そんな、恐れ多いです、そのまた、お会いする事があればなんなりと・・・はい」
流石のブノワトもパトリシアの前では緊張するようである、
「そうだ、どうします、今日来ます?あの娘達の報告とか聞きたいでしょ?」
「うーん、明日でもいいかなぁとは思ってたんですけどね、うちの片付けもありますし」
「そう、じゃ、あの娘達にはそう言っておくわね」
「ありがとうございます」
パトリシア一行はそこでブノワトと別れて帰路に就いた、道すがら屋台で買い食いしつつ珍しい菓子や肉料理を物色する、
「はぁ、楽しかったですわ」
寮に着いた途端、パトリシアは大きく満足気な吐息を吐いた、
「まったくです」
アフラ達従者も晴れ晴れとした表情である、
「お茶にしましょう、もう少しゆっくりできますでしょう?」
ソフィアはにこやかに一行を食堂に誘うが、そこには先客がいた、
「おかえいなさー」
6人の娘達が死んだようにテーブルに突っ伏していた、
「わ、あんた達どうしたの?」
ソフィアはあまりの様子に何かあったかと大声を上げる、
「えへへ、えっと、大好評でして、売り切れてしまいました」
パウラが疲れ切った顔を隠しもせずに笑顔で答える、
「こちらもです、売り切れてしまいました」
オリビアも同じような顔である、
「えっ、それで撤収しちゃったの?凄いわね屋台で早仕舞なんて・・・、ほら、リシア様が来てますよ、シャンとなさい」
ソフィアの言に6人は何とか上体を起こす、
「いいですよ、ソフィアさん、皆さんお疲れなんでしょう、でも、売り切れとは凄いわね、大したものです、お疲れさまでした」
パトリシアの優しい言葉に、
「ありがとうございますー」
空気が抜ける様に6人は再びテーブルに突っ伏した、
「やれやれ、じゃあ、お茶をいれましょう、あんた達も飲むでしょう、あと、レイン、さっき買った屋台のお菓子みんなで頂きましょう」
「うむ、ほら皆の者しっかりせい、おやつの時間じゃ」
レインの言葉に抑え目の歓声が上がった。
1
お気に入りに追加
168
あなたにおすすめの小説

伝説の鍛冶屋ダナイ~聖剣を作るように頼まれて転生したらガチムチドワーフでした~
えながゆうき
ファンタジー
「来るべき戦いに備えて聖剣を作って欲しい」
女神様からのお願いを引き受けて異世界転生してみると、何とガチムチドワーフだった!?
妖怪ゴブリンを何とか倒したダナイは、聖剣作成の依頼を果たすため、まずは鍛冶屋に弟子入りすることにした。
しかし、お金が心許ないことに気づき、まずは冒険者としてお金を稼ぐことに。
だがそこに待ち受けていたのは、ちょっとしたハプニングとエルフの美女!?
職人としての誇りを胸に、今日もダナイの鎚がうなりを上げる!
例え魔道具作りや錬金術に手を出そうが、心は一つ聖剣作り!
※小説家になろう、カクヨム、ノベリズムでも同じものを公開してます。

王女、豹妃を狩る
遠野エン
ファンタジー
ベルハイム王国の王子マルセスは身分の差を超えて農家の娘ガルナと結婚を決意。王家からは驚きと反対の声が上がるが、マルセスはガルナの自由闊達な魅力に惹かれ押し切る。彼女は結婚式で大胆不敵な豹柄のドレスをまとい、周囲をあ然とさせる。
ガルナは王子の妻としての地位を得ると、侍女や家臣たちを手の平で転がすかのように振る舞い始める。王宮に新しい風を吹かせると豪語し、次第に無茶な要求をし出すようになる。
マルセスの妹・フュリア王女はガルナの存在に潜む危険を察知し、独自に調査を開始する。ガルナは常に豹柄の服を身にまとい人々の視線を引きつけ、畏怖の念を込めて“豹妃”というあだ名で囁かれるのだった。


ぬいぐるみばかり作っていたら実家を追い出された件〜だけど作ったぬいぐるみが意志を持ったので何も不自由してません〜
望月かれん
ファンタジー
中流貴族シーラ・カロンは、ある日勘当された。理由はぬいぐるみ作りしかしないから。
戸惑いながらも少量の荷物と作りかけのぬいぐるみ1つを持って家を出たシーラは1番近い町を目指すが、その日のうちに辿り着けず野宿をすることに。
暇だったので、ぬいぐるみを完成させようと意気込み、ついに夜更けに完成させる。
疲れから眠りこけていると聞き慣れない低い声。
なんと、ぬいぐるみが喋っていた。
しかもぬいぐるみには帰りたい場所があるようで……。
天真爛漫娘✕ワケアリぬいぐるみのドタバタ冒険ファンタジー。
※この作品は小説家になろう・ノベルアップ+にも掲載しています。
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

【完結】転生したらもふもふだった。クマ獣人の王子は前世の婚約者を見つけだし今度こそ幸せになりたい。
金峯蓮華
ファンタジー
デーニッツ王国の王太子リオネルは魅了の魔法にかけられ、婚約者カナリアを断罪し処刑した。
デーニッツ王国はジンメル王国に攻め込まれ滅ぼされ、リオネルも亡くなってしまう。
天に上る前に神様と出会い、魅了が解けたリオネルは神様のお情けで転生することになった。
そして転生した先はクマ獣人の国、アウラー王国の王子。どこから見ても立派なもふもふの黒いクマだった。
リオネルはリオンハルトとして仲間達と魔獣退治をしながら婚約者のカナリアを探す。
しかし、仲間のツェツィーの姉、アマーリアがカナリアかもしれないと気になっている。
さて、カナリアは見つかるのか?
アマーリアはカナリアなのか?
緩い世界の緩いお話です。
独自の異世界の話です。
初めて次世代ファンタジーカップにエントリーします。
応援してもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします。

形成級メイクで異世界転生してしまった〜まじか最高!〜
ななこ
ファンタジー
ぱっちり二重、艶やかな唇、薄く色付いた頬、乳白色の肌、細身すぎないプロポーション。
全部努力の賜物だけどほんとの姿じゃない。
神様は勘違いしていたらしい。
形成級ナチュラルメイクのこの顔面が、素の顔だと!!
……ラッキーサイコー!!!
すっぴんが地味系女子だった主人公OL(二十代後半)が、全身形成級の姿が素の姿となった美少女冒険者(16歳)になり異世界を謳歌する話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる