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序
序(8)
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確かに、晄は語った。その刀は、通常の用途に用いられる刀ではないと。刀らしい用途に使われぬものであるとも。
けれど、「斬れない」とは一言も言わなかった。
「此れは、現世にあらざるものを斬る刀。常世のものだけを貫き、在るべき場所へと還す刀なのです」
「うつしよ……とこよ?」
「常世とは、この世ならざる場所。死したものがゆく世界、と言えばお分かりいただけますか」
「えーっと……つまり、その、幽霊とか……妖怪とか?」
「はい。それらのような、幽鬼と呼ばれる存在のことです」
分かったような、分からないような。
そんな八雲の思考はまだ幼さを残すおもてにありありと顕れており、更にはえも言われぬ沈黙によって聴覚でさえ伝わるほどであったので、どのみち晄にも知れたことだろう。
とはいえ、それも無理はない。幽霊だの妖怪だのといった、いわゆる普通ではない存在は、八雲に限らず多くの者にとって、物語の中でのみ見聞きするものであった。子どもが寝しなに聞かされる、夜更かしや悪戯をさせないための寓話。古来より語り継がれるおそろしい化物は、おおかた災害などをなぞらえたものであろう。八雲とて、それくらいの認識は持ち合わせていた。
そうした存在を、よもや斬るなどと言われれば、大抵は笑い飛ばすか呆れるか、あるいは正気を疑うかといったところだろう。けれど、八雲はそのどれとも違う反応をしてみせた。
「ってことは、何だ。その、幽鬼たちにとっては自分を斬れる刀だから、そいつを折ることはできなかった?」
「……信じるのですか? 僕の話を」
「あんたが言うなら、そうなんだろ。それを疑っても始まらないし、それに……」
じっ、と八雲は祭刀を見つめる。
鞘に収まったままのそれは、昨日と変わらぬ姿で晄のかたわらに在る。まるで晄こそが刀の鞘であるかのような、しくりと馴染む光景であった。
その中にあるだろう煌めきを、今もなお鮮明に思い起こすことができる。それはあの夜、あの闇の中で見た星の瞬きと、そっくり同じ光だったのだろう。ふつうの刀が、ふつうの存在を斬ったならば、あのような軌跡は見られまい。この刀が、ふつうでない存在を斬ったと言われれば、なるほど納得がいく。喩えそれが、にわかには信じがたい存在であったとしても――だからこそ。
「……確かに、あれは。幽鬼を斬ったように、視えた」
「視えた……目を、開いておられたのですか?」
「や、あんたに言われてからは閉じたよ。けど、その前にも斬ってただろ」
「……気付いておられたのですね」
「まあ、あの時は何が何だかさっぱりだったけどな」
肩をすくめる八雲に、晄は納得した様子で頷いてみせる。
祭刀のこと、昨夜の襲撃者のことは分かった。けれど、八雲にとっては最も重要な問題が残されている。
「で、師匠は?」
「行方は、僕にも分かりません。……昨夜は謂れも無い疑いをかけてしまい、申し訳ありませんでした」
「良いよ、あんたが本気で師匠を盗人だと思ったわけじゃあ無いんだろうし」
「はい。つまるところ、この刀を守るべく、此の地を発たれたのではないかと、思ったのです」
「でも、結局刀は残されて、師匠は行方知れずの儘、か」
躊躇いがちに、晄が頷く。両のてのひらで包み込んだ湯飲みを、そっと見下ろすように。揺らめく茶のおもてに、安吾の姿を(あるいは、彼を表現するための言葉を)探しているようにも見えた。
「昨日、安吾どのが気になることを話しておられたのですが……」
「師匠が?」
「西方の国で、怪しげな噂が囁かれていると。此の刀を振るうことがあるやもしれぬと、仰っていました」
「此の刀って……つまり、幽霊だの妖怪だの、そういう噂ってことか?」
「おそらくは。お尋ねしましたが、仔細まではお聞きすることができず……」
そう言って、晄は考え込むように沈黙する。何かを思い出そうとしているのだろうが、それ以上情報が出てくるとは八雲にも思えなかった。とはいえ、晄の思考を遮る気は無く、自身もまた思考を巡らせる。
晄の話を聞く限り、安吾は(噂の真偽をどこまで知っているかは兎も角として)その大筋を信じているのではないかと思われた。そも、見聞きもしていない話を無闇矢鱈に拡げるのは、流行り病の類いとさして変わらぬと豪語するような男である。そんな話を態々晄に聞かせたというからには、安吾もまた思うところがあるからに違いない。その理由は分からずとも、意味の無いことをするような師ではない。
「……西方、か」
「八雲どの?」
思考からあふれ、こぼれた言葉を、晄のかたちの良い耳が拾う。上げられた顔に意識を向けられるも、それまでに感じていたような居心地の悪さは消えつつあった。
取って代わるようにして胸裡に収まりつつある存在に、八雲自身気付いていた。師匠という樹を失った場所に、代わりに芽生えたちいさな新芽。かよわくたよりなく、されど空に焦がれる一心でその身を伸ばそうとする熱が、そこにはあった。
目指す先は――陽光を示す名を持ちながら、夜の現身であるかのような男。
「あんた、そっちに向かうのか?」
「僕は……」
途切れた言葉は、迷い子のように立ち尽くす。向かう先に悩んでいると言うよりは、それを八雲に伝えるかどうかを迷っているようであった。
八雲からしてみれば、それを聞いたから、あるいは聞かなかったからといって、この先どうするかが変わるわけではないのだが。それを聞いた方が答えやすいだろうと、宙ぶらりんになった言葉を引っ手繰るように繋げてみせる。
「あんたがどうするにせよ、俺はあんたについて行くから、そのつもりでいろよ」
「え? ええと、それは如何言う……」
「少なくとも、此処に居たって師匠が帰って来るとは思えない。それに……」
今一度、晄の刀へと視線を向ける。師が残した、ただ一振りの刀。その裡に秘められた輝きを、八雲はもう知ってしまった。
そして、今の自分が可能な、数少ない事柄も。
決して長いとは言えない期間の中で、八雲が師から教わったことはそう多くない。お茶の淹れ方、料理の仕方、早寝早起きの習慣。
そして何より、たったひとつ、師から確かに伝えられた業――
「……その刀、手入れできる奴が居ないと困るだろ」
そう締め括れば、晄はぽかんと口を開け放した。やはり目を開けることは無かったが、仮に開いていればまあるく見開いていたに違いない。
訪れた沈黙は何とも言えないもので、それが自分の言葉によって引き起こされたものかと思うと、途端におもばゆくなってしまう。
「何だよ、自分でも図々しいとは思うけどな――」
「いえ、とんでもありません。八雲どのの、仰る通りです」
気恥ずかしさから早口になった八雲をせき止めたのは、眼前で微笑む晄であった。目じりをやおら下げて、降り注ぐ陽光の温もりを湛えた笑みをこぼしている。
堪え切れない笑い声が風にそよぐ小枝のようにざわめいて、先とはまた違った居心地の悪さに視線を思い切り反らしてしまう。安吾が見れば無礼な真似を、とこっぴどく叱られたろうが、幸か不幸か晄には見えていないだろう。とはいえ、ほとんど見えているように振舞う晄のこと、察していても言わないだけであったのかも分からない。
分からない。晄という人物についても、祭刀についても、それを以て斬ることのできる幽鬼とやらについても。それでも、往かねばならなかった。それが最善であるかは分からなくとも、それが最も師へと繋がる道であるはずだと、八雲は確信していた。
それさえも、師が示した道であるかもしれない――あの人は、ごく単純で真っ直ぐな八雲の気性を、誰よりも良く理解していただろうから。
気が付けば、耳を擽る笑い声は止んでいた。代わりに、八雲の真意を探るような、覚悟を問うような意識が、しずかに向けられていることを知る。
八雲は再び視線を上げ、それを真正面から受け止めた。それをさも見届けたかのように、晄は小さく、けれどしっかりと懐いてみせる。
「ともに、西へ参りましょう。貴方と、僕の探しものを見付けるために」
――此れは、物語のほんの始まりに過ぎない。
旅の果て、最奥の地にて二人を待つ真実は、未だ深い暗闇に覆われている。
其の閃きは、彼の瞬きは。果たして世界を照らすに値するだろうか。
斯くして、物語は幕を上げる。
けれど、「斬れない」とは一言も言わなかった。
「此れは、現世にあらざるものを斬る刀。常世のものだけを貫き、在るべき場所へと還す刀なのです」
「うつしよ……とこよ?」
「常世とは、この世ならざる場所。死したものがゆく世界、と言えばお分かりいただけますか」
「えーっと……つまり、その、幽霊とか……妖怪とか?」
「はい。それらのような、幽鬼と呼ばれる存在のことです」
分かったような、分からないような。
そんな八雲の思考はまだ幼さを残すおもてにありありと顕れており、更にはえも言われぬ沈黙によって聴覚でさえ伝わるほどであったので、どのみち晄にも知れたことだろう。
とはいえ、それも無理はない。幽霊だの妖怪だのといった、いわゆる普通ではない存在は、八雲に限らず多くの者にとって、物語の中でのみ見聞きするものであった。子どもが寝しなに聞かされる、夜更かしや悪戯をさせないための寓話。古来より語り継がれるおそろしい化物は、おおかた災害などをなぞらえたものであろう。八雲とて、それくらいの認識は持ち合わせていた。
そうした存在を、よもや斬るなどと言われれば、大抵は笑い飛ばすか呆れるか、あるいは正気を疑うかといったところだろう。けれど、八雲はそのどれとも違う反応をしてみせた。
「ってことは、何だ。その、幽鬼たちにとっては自分を斬れる刀だから、そいつを折ることはできなかった?」
「……信じるのですか? 僕の話を」
「あんたが言うなら、そうなんだろ。それを疑っても始まらないし、それに……」
じっ、と八雲は祭刀を見つめる。
鞘に収まったままのそれは、昨日と変わらぬ姿で晄のかたわらに在る。まるで晄こそが刀の鞘であるかのような、しくりと馴染む光景であった。
その中にあるだろう煌めきを、今もなお鮮明に思い起こすことができる。それはあの夜、あの闇の中で見た星の瞬きと、そっくり同じ光だったのだろう。ふつうの刀が、ふつうの存在を斬ったならば、あのような軌跡は見られまい。この刀が、ふつうでない存在を斬ったと言われれば、なるほど納得がいく。喩えそれが、にわかには信じがたい存在であったとしても――だからこそ。
「……確かに、あれは。幽鬼を斬ったように、視えた」
「視えた……目を、開いておられたのですか?」
「や、あんたに言われてからは閉じたよ。けど、その前にも斬ってただろ」
「……気付いておられたのですね」
「まあ、あの時は何が何だかさっぱりだったけどな」
肩をすくめる八雲に、晄は納得した様子で頷いてみせる。
祭刀のこと、昨夜の襲撃者のことは分かった。けれど、八雲にとっては最も重要な問題が残されている。
「で、師匠は?」
「行方は、僕にも分かりません。……昨夜は謂れも無い疑いをかけてしまい、申し訳ありませんでした」
「良いよ、あんたが本気で師匠を盗人だと思ったわけじゃあ無いんだろうし」
「はい。つまるところ、この刀を守るべく、此の地を発たれたのではないかと、思ったのです」
「でも、結局刀は残されて、師匠は行方知れずの儘、か」
躊躇いがちに、晄が頷く。両のてのひらで包み込んだ湯飲みを、そっと見下ろすように。揺らめく茶のおもてに、安吾の姿を(あるいは、彼を表現するための言葉を)探しているようにも見えた。
「昨日、安吾どのが気になることを話しておられたのですが……」
「師匠が?」
「西方の国で、怪しげな噂が囁かれていると。此の刀を振るうことがあるやもしれぬと、仰っていました」
「此の刀って……つまり、幽霊だの妖怪だの、そういう噂ってことか?」
「おそらくは。お尋ねしましたが、仔細まではお聞きすることができず……」
そう言って、晄は考え込むように沈黙する。何かを思い出そうとしているのだろうが、それ以上情報が出てくるとは八雲にも思えなかった。とはいえ、晄の思考を遮る気は無く、自身もまた思考を巡らせる。
晄の話を聞く限り、安吾は(噂の真偽をどこまで知っているかは兎も角として)その大筋を信じているのではないかと思われた。そも、見聞きもしていない話を無闇矢鱈に拡げるのは、流行り病の類いとさして変わらぬと豪語するような男である。そんな話を態々晄に聞かせたというからには、安吾もまた思うところがあるからに違いない。その理由は分からずとも、意味の無いことをするような師ではない。
「……西方、か」
「八雲どの?」
思考からあふれ、こぼれた言葉を、晄のかたちの良い耳が拾う。上げられた顔に意識を向けられるも、それまでに感じていたような居心地の悪さは消えつつあった。
取って代わるようにして胸裡に収まりつつある存在に、八雲自身気付いていた。師匠という樹を失った場所に、代わりに芽生えたちいさな新芽。かよわくたよりなく、されど空に焦がれる一心でその身を伸ばそうとする熱が、そこにはあった。
目指す先は――陽光を示す名を持ちながら、夜の現身であるかのような男。
「あんた、そっちに向かうのか?」
「僕は……」
途切れた言葉は、迷い子のように立ち尽くす。向かう先に悩んでいると言うよりは、それを八雲に伝えるかどうかを迷っているようであった。
八雲からしてみれば、それを聞いたから、あるいは聞かなかったからといって、この先どうするかが変わるわけではないのだが。それを聞いた方が答えやすいだろうと、宙ぶらりんになった言葉を引っ手繰るように繋げてみせる。
「あんたがどうするにせよ、俺はあんたについて行くから、そのつもりでいろよ」
「え? ええと、それは如何言う……」
「少なくとも、此処に居たって師匠が帰って来るとは思えない。それに……」
今一度、晄の刀へと視線を向ける。師が残した、ただ一振りの刀。その裡に秘められた輝きを、八雲はもう知ってしまった。
そして、今の自分が可能な、数少ない事柄も。
決して長いとは言えない期間の中で、八雲が師から教わったことはそう多くない。お茶の淹れ方、料理の仕方、早寝早起きの習慣。
そして何より、たったひとつ、師から確かに伝えられた業――
「……その刀、手入れできる奴が居ないと困るだろ」
そう締め括れば、晄はぽかんと口を開け放した。やはり目を開けることは無かったが、仮に開いていればまあるく見開いていたに違いない。
訪れた沈黙は何とも言えないもので、それが自分の言葉によって引き起こされたものかと思うと、途端におもばゆくなってしまう。
「何だよ、自分でも図々しいとは思うけどな――」
「いえ、とんでもありません。八雲どのの、仰る通りです」
気恥ずかしさから早口になった八雲をせき止めたのは、眼前で微笑む晄であった。目じりをやおら下げて、降り注ぐ陽光の温もりを湛えた笑みをこぼしている。
堪え切れない笑い声が風にそよぐ小枝のようにざわめいて、先とはまた違った居心地の悪さに視線を思い切り反らしてしまう。安吾が見れば無礼な真似を、とこっぴどく叱られたろうが、幸か不幸か晄には見えていないだろう。とはいえ、ほとんど見えているように振舞う晄のこと、察していても言わないだけであったのかも分からない。
分からない。晄という人物についても、祭刀についても、それを以て斬ることのできる幽鬼とやらについても。それでも、往かねばならなかった。それが最善であるかは分からなくとも、それが最も師へと繋がる道であるはずだと、八雲は確信していた。
それさえも、師が示した道であるかもしれない――あの人は、ごく単純で真っ直ぐな八雲の気性を、誰よりも良く理解していただろうから。
気が付けば、耳を擽る笑い声は止んでいた。代わりに、八雲の真意を探るような、覚悟を問うような意識が、しずかに向けられていることを知る。
八雲は再び視線を上げ、それを真正面から受け止めた。それをさも見届けたかのように、晄は小さく、けれどしっかりと懐いてみせる。
「ともに、西へ参りましょう。貴方と、僕の探しものを見付けるために」
――此れは、物語のほんの始まりに過ぎない。
旅の果て、最奥の地にて二人を待つ真実は、未だ深い暗闇に覆われている。
其の閃きは、彼の瞬きは。果たして世界を照らすに値するだろうか。
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