ぼくはスライム

桃瀬わさび

文字の大きさ
上 下
9 / 15

スライむてきせいかつ 1

しおりを挟む

あたらしい街にくると、ごしゅじんさまはギルドにいく。
ギルドって、おしごとをもらうとこなんだって。
かんたんなのから難しいのまで、いろんなおしごとを選ぶことができてー、コアや素材を買い取ってくれてー、その街でちゅういした方がいいことも教えてくれるんだって。

「人さらい?」
「ああ、それも子供ばっかり攫ってるみたいでな。懸賞金も掛かってるんだが、なかなか捕まらねぇんだ。結構報酬もいいが、どうだ?」
「どうだって、まだ拠点もわかってねェんだろ?人探しは専門外だ。戦うときに呼んでくれ」
「そりゃ残念。今のお前なら受けるかと思ったのになぁ」
「どういう意味だ」

ちらりとおじさんに目を向けられて、ぼくはくてんと首をかしげた。ごしゅじんさまもぼくを見て、はああっとため息をついている。
なんだろ。ぼく、ちゃんとしずかにしてたよねぇ?
ギルドではできるだけしゃべらないこと。ごしゅじんさまの近くにいること。知らない人についていかないこと。
うん、ちゃんと、おぼえてるよ?

宿について部屋に入ると、ごしゅじんさまはキスしてくれる。
最初はちゅってくちびるを重ねて、だんだんそこを食べるみたいにして、最後にはあつい舌で口の中をかきまぜてくる。
キスっていうのは、好きのしるし
ごしゅじんさまとだけ、すること。
大きくなってからしてくれるようになったんだけど、これが、ぼくは、好きみたい。
キスすると、ふわーってしあわせになって、ぽわぽわした気持ちでいっぱいになって、ふにゃふにゃと身体の力がぬけちゃうんだ。

「キスが好きか?」
「んっ、うん、もっと」
「ちょっと待ってろ」

ぽやぽやしたまま答えたら、ごしゅじんさまがだっこしてくれた。
ぎゅうっと首にしがみつくとずるりと下穿きが脱がされて、おしりがくにりと割り広げられる。
そこに熱くて硬いものがひたりとあてられ、そのままずぷすぷと埋め込まれていく。
立ったままのごしゅじんさまに抱え上げられて、奥の奥までくしざしにされて。深くてこわくて、必死に首にしがみつく。

「っあ、あ、ごしゅじん、さまっ」
「ナカとろっとろ。気持ちいいなあ?」
「…………っ、ぁ!ふか、ふかいよぅ」
「大丈夫。ほらこっち見ろ、キスしてやるから」

その言葉にごしゅじんさまを見上げたら、口をぱくりと食べられた。
舌も声も、くちびるも、全部がごしゅじんさまに呑み込まれて、びくびくと身体を震わせる。
お腹の中からぞわぞわしたのが上がってきて、なのに出口がふさがれて、気持ちいいがたまっていく。

「っふ、ぁっ、あっ、ごしゅ、じん、さまぁっ……!」
「この体位やべぇな。すげぇ締まる」
「すきっ、ごしゅじんさま、すきっ、…………っっ!!」

ごじゅりと奥が突き上げられて、声も出せずに背を反らす。勝手に白いのがぴゅくぴゅくと飛び出て、きもちいーがぐるぐるとめぐる。
どろどろにとろけそうなキスをして、お腹の中をかき混ぜて、ごしゅじんさまが小さく笑う。
めいっぱいまで引き抜いて、ずるずるとぜんぶ埋め込んで、ビリビリするところをぎゅむぎゅむとつぶす。

すきがたくさんこぼれちゃったけど、ごしゅじんさまはやさしく頭をなでてくれた。



しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

『これで最後だから』と、抱きしめた腕の中で泣いていた

和泉奏
BL
「…俺も、愛しています」と返した従者の表情は、泣きそうなのに綺麗で。 皇太子×従者

成り行き番の溺愛生活

アオ
BL
タイトルそのままです 成り行きで番になってしまったら溺愛生活が待っていたというありきたりな話です 始めて投稿するので変なところが多々あると思いますがそこは勘弁してください オメガバースで独自の設定があるかもです 27歳×16歳のカップルです この小説の世界では法律上大丈夫です  オメガバの世界だからね それでもよければ読んでくださるとうれしいです

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます

夏ノ宮萄玄
BL
 オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。  ――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。  懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。  義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

捨て猫はエリート騎士に溺愛される

135
BL
絶賛反抗期中のヤンキーが異世界でエリート騎士に甘やかされて、飼い猫になる話。 目つきの悪い野良猫が飼い猫になって目きゅるんきゅるんの愛される存在になる感じで読んでください。 お話をうまく書けるようになったら続きを書いてみたいなって。 京也は総受け。

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

処理中です...