ぼくはスライム

桃瀬わさび

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スライむてきせいかつ 1

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あたらしい街にくると、ごしゅじんさまはギルドにいく。
ギルドって、おしごとをもらうとこなんだって。
かんたんなのから難しいのまで、いろんなおしごとを選ぶことができてー、コアや素材を買い取ってくれてー、その街でちゅういした方がいいことも教えてくれるんだって。

「人さらい?」
「ああ、それも子供ばっかり攫ってるみたいでな。懸賞金も掛かってるんだが、なかなか捕まらねぇんだ。結構報酬もいいが、どうだ?」
「どうだって、まだ拠点もわかってねェんだろ?人探しは専門外だ。戦うときに呼んでくれ」
「そりゃ残念。今のお前なら受けるかと思ったのになぁ」
「どういう意味だ」

ちらりとおじさんに目を向けられて、ぼくはくてんと首をかしげた。ごしゅじんさまもぼくを見て、はああっとため息をついている。
なんだろ。ぼく、ちゃんとしずかにしてたよねぇ?
ギルドではできるだけしゃべらないこと。ごしゅじんさまの近くにいること。知らない人についていかないこと。
うん、ちゃんと、おぼえてるよ?

宿について部屋に入ると、ごしゅじんさまはキスしてくれる。
最初はちゅってくちびるを重ねて、だんだんそこを食べるみたいにして、最後にはあつい舌で口の中をかきまぜてくる。
キスっていうのは、好きのしるし
ごしゅじんさまとだけ、すること。
大きくなってからしてくれるようになったんだけど、これが、ぼくは、好きみたい。
キスすると、ふわーってしあわせになって、ぽわぽわした気持ちでいっぱいになって、ふにゃふにゃと身体の力がぬけちゃうんだ。

「キスが好きか?」
「んっ、うん、もっと」
「ちょっと待ってろ」

ぽやぽやしたまま答えたら、ごしゅじんさまがだっこしてくれた。
ぎゅうっと首にしがみつくとずるりと下穿きが脱がされて、おしりがくにりと割り広げられる。
そこに熱くて硬いものがひたりとあてられ、そのままずぷすぷと埋め込まれていく。
立ったままのごしゅじんさまに抱え上げられて、奥の奥までくしざしにされて。深くてこわくて、必死に首にしがみつく。

「っあ、あ、ごしゅじん、さまっ」
「ナカとろっとろ。気持ちいいなあ?」
「…………っ、ぁ!ふか、ふかいよぅ」
「大丈夫。ほらこっち見ろ、キスしてやるから」

その言葉にごしゅじんさまを見上げたら、口をぱくりと食べられた。
舌も声も、くちびるも、全部がごしゅじんさまに呑み込まれて、びくびくと身体を震わせる。
お腹の中からぞわぞわしたのが上がってきて、なのに出口がふさがれて、気持ちいいがたまっていく。

「っふ、ぁっ、あっ、ごしゅ、じん、さまぁっ……!」
「この体位やべぇな。すげぇ締まる」
「すきっ、ごしゅじんさま、すきっ、…………っっ!!」

ごじゅりと奥が突き上げられて、声も出せずに背を反らす。勝手に白いのがぴゅくぴゅくと飛び出て、きもちいーがぐるぐるとめぐる。
どろどろにとろけそうなキスをして、お腹の中をかき混ぜて、ごしゅじんさまが小さく笑う。
めいっぱいまで引き抜いて、ずるずるとぜんぶ埋め込んで、ビリビリするところをぎゅむぎゅむとつぶす。

すきがたくさんこぼれちゃったけど、ごしゅじんさまはやさしく頭をなでてくれた。



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