寝取りチンポ vs 異世界【邪神によって異世界に送り込まれた俺に与えられたスキルが寝取りチンポだった件】

第三世界(うたかたとわ)

文字の大きさ
上 下
144 / 155

ユーリとベニコの会話

しおりを挟む
 
 路地裏にあるサキュバス族が行きつけにしている休憩所を出て、ベニコはユーリと街を歩いていた。

「じゃあ、ユーリ、飯はどうする……って、いない?」

 しかし、街を歩きながらユーリに話しかけようとすると、ベニコはユーリが近くにいないことに気づく。

「まじか……どこに?」

 ユーリの姿が街の中で突然消えたことに混乱するベニコであるが、前から歩いてくる人物を視界に入れると、そちらに意識を向ける。

「ベニコ、ターゲットは殺害したの?」

「あ……エマ先輩……」

 なんと、黒いシスター服から私服に着替えたエマが、多くの人々で賑わう道の正面から歩いてきたのだ。

 ベニコはとっさにユーリの存在を隠そうとするが、幸運なことに、迷子になったらしいユーリの姿は自分の近くには見えない。

 ベニコに話しかけるエマの私服は黒いサングラスを顔にかけて、紫色のスーツとスカートの上に薄手の暗黒色コートを羽織った、かなりいかつくもセクシーな服装であった。

 コートの裾から見える黒のストッキングと、紫色のハイヒールを履いたエマの両脚がうるわしい。

「こんな時間まで戻ってこれないなんて、かなり手こずったのね?」

「はあ……まあ……」

 淫魔教会の敵として撃退を命じられた相手と、実はさっき中出しセックスしちゃいましたなどと上司に報告できるわけもなく、ベニコはエマにあいまいな返事をすることしかできない。

「今日はこのまま家に直帰かしら?」

「はい……その予定です……」

 そして、ユーリと今から一緒に自分の家に帰って、さらに朝まで中出しセックスを楽しむ予定だとエマに正直に教えるわけにもいかずに、ベニコはエマに生返事をしてしまう。

「ご苦労さま……これ、少ないけど、おいしいものでも食べて」

「ありがとうございます……」

 エマはひと仕事を終えたベニコにねぎらいの言葉をかけると、金貨を三枚手渡してくれた。

 庶民では見ることもできない高額のお金を三枚も、エマはベニコに何でもないことのように、ポケットマネーから贈ってくれている。

 エマは後輩思いの、素晴らしい上司なのであった。

「それじゃあ、また明日……」

「エマ先輩も、お疲れ様です……」

 ベニコに挨拶をすると、エマは帰宅のため、街の雑踏の中に消えていく。

「ベニコ! あっちにおいしそうな屋台があるから、行こうぜ!」

 そうして、エマの姿が見えなくなってすぐあとになると、上司に仕事の報告をごまかしてしまったことに対して罪悪感を抱いているベニコに向かって、気楽な態度でユーリが声をかけてきた。

 なんてタイミングのいい男なのだろう。

「ユーリ! どこに行ってたんだよ! いきなりいなくなって、心配したんだぞ!」

「いやー、めっちゃおいしそうな匂いがするからそっちに歩いていったら、ベニコが隣にいなくなってて、焦ったよ」

「おい! 勝手にふらふら歩くなよ! この街はいつどこで犯罪に巻き込まれても、おかしくないんだからな!」

 運がいいのか悪いのか、ふらふらと屋台に誘われて迷子になっていたユーリに脱力しながら、ベニコはユーリにロストエデンの危険性を改めて説明する。

「いやー、あっちにうなぎの蒲焼みたいないい匂いがするからさー」

「うなぎ? ああ、この匂いはウニューか! ウニューの串焼きはおいしいぞ! それに、精がつく!」

 ユーリが指差す方向から、うねうねと動くヘビみたいな見た目をした魚の串焼きの匂いがしてくるのをベニコは鼻で感じた。

 これは、最近ロストエデンで流行しているショーユタレの匂いだろう。

 ショーユは今まで一部の好事家しか手に入れることのできない嗜好品であったが、この大陸に生まれた新ダンジョンからも手に入るようになったことで、ロストエデンにも安く流通するようになったのだ。

 それまでは、ショーユは凶悪な海竜が生息する海を超えて、東の果てにある竜人族の国から輸入することでしか、手に入らない品物であった。

 しかし、ショーユが同じ大陸にあるダンジョンから産出するようになったことで市場価格が下がり、街の串焼肉屋もショーユ味のタレを気軽に使えるようになるくらいに、ロストエデンの経済が変わったのである。

 ベニコはユーリと話していて、そんなことを思い出した。

「最近、ショーユ味のタレが流行ってて、それでウニューもよく喰われるようになったんだよ! 最近できたダンジョンから手に入った、ウニューのさばき方が書かれた本のおかげらしい。それまで、ウニューはぶつ切りにして、ゼリーに入れるしかこの街では食い方がなかったからな!」

「ふーん」

「たしか、欲望のダンジョンって名前だっけなぁ……ユーリは行ったことある?」

「あるよ」

 ショーユから派生した話題のついでに、ベニコがユーリに新ダンジョンに行ったことがあるかを聞くと、ユーリはなんでもないことのようにあると答えた。

 ベニコが噂でしか聞いたことのない場所にユーリが実際に行ったことがあるとわかると、最近生まれたばかりのダンジョンに関する情報に興味津々になって、ベニコはユーリに質問をする。

 莫大な金が動くことになる新ダンジョンについての本物の情報は、この街では誰もが知りたがる、貴重なものとなっていた。

 ロストエデンでは、誰もが嘘をつく。

「まじか! 欲望のダンジョンはサキュバス族のために生まれたようなダンジョンだって噂されてるから、一回遊びに行ってみたかったんだよなー。どんなダンジョンなんだ?」

「今度、ウォータードラゴンランドっていうテーマパークがダンジョンにオープンするから、現在、従業員を募集中」

「ウォータードラゴン? 水龍? なんだそれ……?」

「性のテーマパーク。まるで食事を楽しむように、みんながセックスを楽しめる場所」

「まるで、サキュバスのためのテーマパークじゃねえか!」

「だから、サキュバス族の従業員をこれから大量に雇用する予定なんだ」

「なんで、ユーリはそんなにダンジョンについて詳しいんだ?」

「この前ダンジョンに行ったときに、従業員募集の張り紙がいくつも貼ってあった」

「なんだその変なダンジョン……」

「よく言われるよ」

 ウニューの串焼きを頬張りながら、ユーリとベニコが他愛も無い会話を続けていく。

「そんなことよりさ、夜はベニコをたっぷりと楽しませるから」

 ウニューの串焼きを食べ終えると、ユーリはベニコに向かって、人差し指と中指の二本の指をクニクニとリズムよく折り曲げながら見せつけてくる。

「もう♡ バカ♡」

 何度も機械的に折り曲げられるユーリの二本の指のリズムを見て、ユーリにされた手マンの気持ちよさを体に思い出してしまったベニコは、照れたように視線をそらしていた。

「そうだ! 夕飯はあそこにしよう! 臨時収入が入ったんだ! 私のおごりでいーぜ!」

 しかし、体が火照っていく中、ベニコはひと仕事を終えたことで上司から臨時収入を得たことを思い出し、ユーリと食べる夕飯のことを提案する。

 ベニコが行きつけにしている食堂に、ユーリを連れて行くことにしたのだ。

「サンキュー、ベニコ」

「少し歩いて腹ごなししたら、夕飯を食いにいこーぜ!」

「それまで、ベニコのおっぱい、もんでいい?」

「今はだめ♡」

「じゃあ、夜にたっぷりとは?」

「いいよ♡」

「夜は、おっぱいだけで、ベニコをイかせる」

「はあー♡ さすがに♡ おっぱいだけじゃイかねーよ♡」

「じゃあ、おっぱいだけでイったら、ベニコは俺の女になってくれる?」

「いいぜ♡ へへー♡ まあ♡ 無理だろうけどな♡」

 そうして、ベニコとユーリは、ロストエデンの都市をのんびりと歩くのであった。

しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?

夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。 気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。 落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。 彼らはこの世界の神。 キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。 ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。 「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」

処理中です...