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ずっと憧れていたボクの師匠が、異世界から来た男に簡単に股を開いて、すっごく気持ちよさそうに腰を振っていました4
しおりを挟むシャル視点
(む、侵入者!)
ボクと師匠が、異世界の勇者たちに魔法の授業を始めて5日目。夜も深まり、明日に向けて就寝しようとしているタイミングで、防犯のために宿泊施設の周囲に施しておいた結界魔法に反応が起きる。
どうやら誰かが、ボクと師匠が宿泊している建物に侵入してきたらしい。
賊の正体を確かめるために魔法を使って周囲を探知すると、建物に侵入してきたのは不良グループと呼ばれる不真面目な勇者たちの集団であることがわかった。
彼らはAランク勇者に認定されるくらいに所持スキルが強いのであるが、こうして素行に問題がある集団でもあるのだ。しかも会話を盗み聞きするに、これから彼らはボクたちをレイプをするつもりらしい。
言葉でしつこく誘ってくるだけならまだしも、こうして集団で犯罪をおこなおうとするなど言語道断だ。これは、少し彼らに痛いおしおきをしなければならない。
ボクと師匠は女の子であるということと若い見た目から彼らに侮られたりもしているが、本気を出せばまだまだ勇者たちなど子供扱いできるくらいには強い。今まではあくまで、教師として彼らに手加減をしていたのだ。
そう思い立ったボクは、深夜になって野盗のような行動をしている勇者たちにお仕置きをするために、魔法の杖を手に取り部屋を出る。
「なんだよこれ?!逃げろ!」
しかしボクが彼らに手を下すまでもなく、侵入者たちは師匠が設置したのであろう魔法陣式罠によって撃退されることになった。
どうやら勇者たちは、師匠が部屋のドアに施していた結界を破ることができずに、そのまま罠によって撃退されてしまったようだ。
一応、彼らが去ったあとに周囲の状況を確かめてみるが、特に被害はなさそうである。
それにしても、師匠の部屋にかけられた結界は見事なものであった。
師匠の部屋のドアにかけてあるこの結界ならば、室内でどんなに大声を出しても周囲に何も聞こえないだろう。だから賊がドアに耳を当てて中の様子をうかがおうとしても、一切の無音にしか聞こえず内部の様子を知ることができないのだ。
そして無理やりドアを開けて部屋に侵入しようとすると、電撃が走り賊をあっというまに撃退してしまう。
ボクは、師匠の部屋にかけられた結界構築の緻密さに惚れ惚れとしながら、彼女の無事を確認するために部屋のドアをノックする。
「師匠、無事ですか?」
「~~っ♡~~っ♡――っ♡――っ♡――っ♡」
しかしボクがドアをノックしながら声をかけても、師匠からの返事はなかった。もしかしたら、彼女はもう寝ているのかもしれない。そう考えたボクは、そのまま自分の部屋に戻ることにする。
もう夜も遅い。明日になったら、今日のできごとを話せばいいだろう。
「ふうー」
突然起きた賊の襲撃に興奮して眠れなくなってしまったボクは、バルコニーに出て夜風に当たりながら気分を落ち着けることにする。
それにしても、賊の襲撃があってもぐっすりと寝ている師匠の肝の太さには感心するなぁ。
結界魔法に侵入者の反応があっても廊下にさえ出てこないということは、それだけ師匠は自分の魔法に自信を持っているということだ。
しかし、師匠のその自信に納得がいってしまうくらいに、彼女の部屋にかけられた結界魔法の魔法構築は素晴らしかった。ボクはまだまだ自分の未熟さを痛感しながら、深夜の星空を見上げる。
「……あっ♡……あんっ♡……次は♡……私が責める番なのじゃ♡」
そんなことを考えながらボクがバルコニーで深呼吸をしていると、隣りにある師匠の部屋でモゾモゾと人影が動く気配がした。
(あれ?やっぱり師匠、起きてるのかな?)
師匠の部屋の中で動き続ける人の気配が気になったボクは、いけないこととわかっていながらもバルコニーを伝ってこっそりと師匠の部屋の前に立ち、中の様子をのぞいてみることにする。
賊の襲撃があったばかりだ。少し過敏な気がするが、ボクは師匠の様子をこの目で確かめることで、自分の心の中にわきあがってくる変な不安をなくしたかった。
(……え?……部屋の中に、誰かいる?)
そしてボクがバルコニー側にある窓のカーテンの隙間からこっそりと師匠の部屋をのぞくと、部屋の中に師匠以外の誰かがいるのが見える。
しかし、その人物と相対している師匠らしき小さな少女の影は、とくに騒いだりはしていない。どうやら、部屋の中にいる人物は師匠の知り合いのようだ。
こんな時間に二人がなにをしているのかが気になったボクは、部屋の中の様子を探るためにさらに集中して視界を確保しようとする。
しかし、これがまずかった。師匠の部屋の様子をのぞこうとして周囲への警戒がおろそかになったボクは、突然、誰かに後ろから首筋に冷たい刃物を突きつけられてしまったのだ。
「ご主人さまに、何の用かしら?」
そしてボクの首元に刃物を突きつけてきた人物は、ボクの体を後ろから拘束すると同時に、今度はボクの首に刃物を添えたままで質問をぶつけてくる。声の様子から、どうやらボクの体を拘束しているのは若い女の子だということだけがわかった。
「まて、ユキノ。こいつは、ご主人さまに手を出すなと言われている」
さらに気がつくとボクの目の前には、メイド服姿の美しい女性が立っていた。どうやって彼女がボクに近づいたか、まったくわからない。
青くてきれいな髪に冷静沈着な紫色の瞳をした彼女は、たしか城内で孤立してしまったDランク勇者のために、自分の教え子を救うという名目でマーシャ少将が派遣してきたメイドだったと思う。名前は、リンネといったっけ。
彼女の人並み外れた美しい外見と爆乳なメイド服姿を遠目に見て、さすがマーシャ少将が派遣したメイドだと感想を持ったのをボクは覚えている。
ということは、ボクの体を後ろから拘束している少女はマーシャ少将が派遣してきたもうひとりのメイドだろう。ユキノという名前の彼女は体が貧相だったが、気が強そうな赤い瞳に黒い髪、そして健康的な褐色肌と外見の美しさはやはり城内で働く他のメイドたちと比べて群を抜いていた。
Dランク勇者なんぞに手をかけるマーシャ少将はどうかしていると揶揄するものもいたが、教え子に対してならおちこぼれと言われていても深い情を持って接する。
メイドを派遣したという行為は、マーシャ少将の立派な人格がうかがえる話だった。
しかし、マーシャ少将が派遣してきたメイドがこの場所でなにをしているのだろう。
ボクはナイフを突きつけられて後ろから体を拘束された状態で、彼女たちの狙いを探ることにする。ボクと師匠が宿泊している部屋の周囲に、なにか秘密があるとでもいうのだろうか。
ボクは自分が陥ってしまったピンチから脱出するために、状況を整理しながら思考を続けていった。
「念話で確認したのだけど、ご主人さまが部屋の中に招待するって」
しかし、一向に状況がつかめないままのボクに向かって背後から拘束を続けるメイド服姿のユキノが話しかけると、ボクの体に透明化の魔法をかけていく。これからボクは、なにをされるというのだろうか。
さらには壁を透過する魔法までを使い、彼女はボクのことを師匠の部屋の中まで引き込んでいくではないか。
彼女はボクなんかよりもずっと格上の魔法の使い手だ。そのことがわかりゾッとしてしまうくらいに、彼女が使う魔法は素早く精密な魔法構築をしていた。
そして状況に思考が追いつかないまま体が透明になった状態で師匠の部屋に招待されると、暗く静まり返った部屋の中で二人の人物がモゾモゾとうごめいているのが見える。いったい、これがなんだというのか。
でも、師匠は、透明になって部屋の中に入ってきたボクたちのことにまったく気がついていない様子だ。
その事実を前にして、帝国一の魔法の使い手である師匠にすら気づかれない隠蔽魔法を使う人物がメイドをしているという異質さに気づき、ボクは戦慄を覚えることになる。
この場所でいったい、どんな秘密がおこなわれているというのだろうか。わけがわからない。ボクはもう、怖くてたまらなかった。
(……暗視の魔法くらいは使えるでしょ?)
(……はい)
そして今度は部屋の中で音を出さないように、念話魔法でユキノがボクに話しかけてくる。どうやら彼女は、ボクに目の前でおこなわれている行為を見せるつもりらしい。
ボクは躊躇した。こんなにも強力な戦力が警戒をしている場所でおこなわれているような秘め事を知ってしまったら、今後、ボクの身がどうなるかわからない。しかし、ここで危険に飛び込まなくては、ボクの身の安全が確保できないだろう。
そうして、しばらく考えたボクは意を決すると、部屋の中で何がおこなわれているのかをこの目で確かめるために、暗視魔法を自分自身にかけていく。
……ちゅぷ♡……ちゅぷ♡
(し、師匠……)
この日、ボクの性癖が壊れた。
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