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ずっと憧れていたボクの師匠が、異世界から来た男に簡単に股を開いて、すっごく気持ちよさそうに腰を振っていました2
しおりを挟むシャル視点
ボクと師匠が勇者たちに魔法を教え始めて、3日が経った。
最初は魔法に無知だった勇者たちであるが、ボクと師匠が魔法について訓練を始める彼らはあっという間に、一般的な魔法使いでは太刀打ちできないくらいの熟練した実力を見せることになる。
イメージ力がものを言う魔法の行使に関して、異世界人はこの世界の人間にはない突飛で天才的なことをいくつも思いつくと言われているが、実際の現場に居合わせるのは始めてであった。
こうして魔法や知識に対して突飛な才能をみせることが、異世界召喚を様々な国がおこなう理由でもある。
今回、ボクと師匠が指導をした勇者たちも、ゲーム?とやらの必殺技と称して様々なオリジナル魔法を作り合っていた。
魔法を習い始めてたった数日でオリジナル魔法をいくつも製作してしまうなど、まさに前代未聞のできごとである。それくらいに、勇者たちの才能は凄まじかった。
しかし、魔法に関しては天才的な才能を見せる勇者たちであるが、ひとつだけ困ることがある。それは、彼らの素行だ。
「ロクサーシャ先生。エッチしようぜー。そうだ。シャルも参加して、俺と3Pしようよ!」
なんと勇者たちの多くが色を好み、訓練の時間が終わると、あろうことが世界中の魔法使いが畏怖する対象である師匠を卑猥な行為へと誘ってくるのだ。
さらには師匠だけではなく、勇者たちはボクまでも気軽に部屋に誘う始末である。勇者たちは色を好むと帝国側から事前に聞いていたが、まさかこれほどまでとは。
ボクはそんな彼らの信じられないような蛮行にめまいをしながら、いつものように、大声で彼らに抗議の言葉を伝えていく。
「ふ、ふざけるな!師匠とボクを、そんなことに誘うんじゃない!」
こうして、ゲスな勇者が師匠を卑猥なおこないへと誘う行為は、もはや日常茶飯事となっていた。そのたびにボクが、盾となって彼らを大声で追い返している。
まったく。勇者たちの倫理観は、どうなっているのだろう。
ちなみに、ずっと魔法の道に打ち込んできた師匠は、男性経験がないとの噂だ。
その噂に関して真実を聞こうとすると、文字通り師匠から魔法でカミナリを落とされるため、真偽は確かめられずにいるのではあるが。
まあ、魔法のことばかり考えていて、まったく男っ気がない師匠だ。もしかしたら、その噂は本当なのかもしれない。
「師匠はまた、今から居残り授業ですか?」
「う、うむ。で、できの悪い生徒が一人、いるのでなぁ……」
そして、今日の指導が終わり訓練場から帰っていく勇者たちを見送りながら、ボクは師匠に質問をする。
実は異世界からやってきた勇者たちはいずれも天才的な魔法使いなのであるが、一人だけ例外が存在するのだ。
彼はDランク勇者と認定されたユーリという少年で、魔法を使った模擬戦で他の勇者にコテンパンにやられるなど、かわいそうな扱いを受けていた。
それを見かねた師匠が、彼に身を守る防御魔法を教えようと初日に居残り授業を受けさせたのだが、どうやら彼は魔法の覚えが悪いらしく、訓練が3日目になってもまだその居残り授業が続いているようなのだ。
「師匠、本当に、ボクがお手伝いをしなくて大丈夫なんですか?」
「うむ。だ、大丈夫じゃから、お主は先に部屋に帰るのじゃ」
それに、本来なら弟子であるボクが師匠のお手伝いをしなくてはならないが、なぜか居残り授業に関して彼女は絶対にお手伝いをさせてくれない。不思議なものである。
生徒の覚えが悪いのなら師匠が教えるのではなくボクが指導を代わろうかとも聞いてみたが、彼女は絶対に首を縦には振らなかった。
弟子のボクにはわからない、勇者に関する何かしらの秘密があるだろうのか。そんなことを考えながら、ボクは師匠より先に宿泊先の部屋へと帰っていくことにする。
「あ、忘れ物しちゃった!」
しかし部屋へと帰る途中になって、ボクは訓練場に忘れ物をしたことに気がついた。
実は今日、勇者が訓練する様子を視察に来た王族から、差し入れとしてクッキーをいただいたのだ。しかもあれは帝都でも大人気店の商品で、滅多に手に入らないような代物である。
勇者たちへの訓練が終わったら部屋で食べようと楽しみにしていたのであるが、師匠の居残り訓練のことが気になってすっかり忘れてしまっていた。
「あーあ。ボクって、まぬけだなー。まあついでだし、師匠がしている居残り訓練の様子でものぞいてみようかな」
そしてボクは、教官準備室に置き忘れた差し入れのクッキーを取りに戻るために来た道を引き返す。
師匠は今ごろ、何をしているのかな。訓練場へ続く道を歩きながら、ボクはそんな事を考えていた。
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