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戦いの女神ポーラ
しおりを挟む「……あんっ♡……あんっ♡……あっ♡」
俺がいつものようにセーラとセックスを楽しんでいると、ダンジョン内に突然強い魔力反応が現れるのがわかった。これはきっと、セーラのお姉さんのものだろう。そう思った俺は、彼女をお出迎えするために準備をすすめる。
ダンジョン内に作った面会場所にお姉さんを案内すると、俺はセーラと一緒にその場所へ向かった。
「セーラ、てめぇ!腑抜けやがって!」
「――ぴぃぃぃぃぃぃ!!!」
目の前に現れたセーラの姿を見て怒りをあらわにしているのは、赤い髪に赤い瞳をしたギザ歯の女の子だ。彼女は爆乳を締め付けるような軽鎧を身に着け、右手には神々しい槍を手にしている。
お姉さんに怒りを向けられたセーラは、怯えるようにして身を縮こまらせてしまっていた。
「男同士がイチャイチャする変な本ばかり集めてると思ったら、今度は受肉した体を汚すとはなぁ。セーラ!帰ったら、たっぷりとお説教だからな!」
「そ、そんなぁ……」
ポーラが言い放ったその言葉に、セーラはがっくりと肩を落としてしまっている。そしてポーラは、その怒りの矛先を俺にも向けてきていた。
「あとはテメーだ。かわいい妹をたぶらかしてくれた責任を、お前にはきっちりと取ってもらうからな」
ギザ歯をむき出しにして怒りながら、ポーラが俺にもケジメを取らせると宣言をしてくる。うーむ。これは、自分の身を守らなければならないようだ。そう思った俺は彼女の興味を引くために、とある提案をすることにした。
「それでは、戦いの女神ポーラ様と戦って俺が勝ったら、責任を免除してもらうというのはどうでしょうか?」
「――ほう!面白え!人間が私に勝負を挑むか!いいぜぇ!お前が私に勝ったら、ケジメは免除してやる。で、何で勝負をするんだ?せっかくだ、私はお前と同じ武器を使って戦ってやるよ!」
戦いが大好きだというポーラに俺が勝負を挑むと、彼女は嗜虐的に微笑みながら楽しそうに俺との勝負に乗ってくる。そしてありがたいことに、彼女は俺と同じ武器を使うことで勝負をしてくれると言っていた。
どうやら戦いの女神であるポーラは、人間相手に普通に戦ったら勝負にならないと考えて俺にハンデをくれたようだ。
実はその条件をどうやって彼女に飲ませるかというのが今回の勝負の鍵となっていたのだが、これは僥倖である。
俺は今回の勝負方法を決めるため、彼女に刃物を提示した。
「はーん、ナイフか。いいぜ。ナイフ同士での戦いだな!」
「いえ、これは包丁です。俺とは料理で勝負してもらいます」
「――はぁぁぁぁぁ?」
俺が手渡した刃物を見てナイフ同士での勝負だと勘違いしてしまったポーラに、俺は今回の勝負方法を正しく伝える。純粋な戦闘で勝負を挑んでも、彼女に敵うわけないからな。
そもそも俺は、戦い自体が好きではない。そんなことをする時間があったら、女の子のおっぱいを揉むために時間と体力を使いたいのだ。
ありがたいことにポーラは俺と同じ武器で戦うと宣言してくれているのだから、俺の有利な土俵に上げてしまえばいいだろう。
料理で勝負をするという俺からの言葉を聞いてあっけに取られてしまったのか、戦いの女神であるポーラは目をパチパチとさせてしまっていた。
「――ダメよ!お姉ちゃんは料理なんかしても、真っ黒い消し炭みたいなものしか作れないんだから!」
「――馬鹿野郎!セーラ!お前、そんなこと教えるんじゃねぇ!」
ポーラに追い打ちをかけるように、セーラが慌てながら俺たちがする料理勝負を止めようとしてくる。どうやらポーラは、戦いばかりしていて料理が苦手らしい。
これは勝ったな。二人のやり取りを見て、俺はそう確信をする。
「戦いの女神であるポーラ様が、挑まれた勝負から逃げるんですか?」
「……ぐぬぬぬ!」
そして俺は彼女を逃さないために、ダメ出しの煽りをおこなった。俺とセーラにここまで言われてしまったポーラは、俺が提示した料理勝負から逃げられなくなってしまう。
俺とポーラは勝敗を決める審判をセーラに任せると、三人でキッチンへと移動した。
……
……
……
「勝者!ユーリ!」
「ちくしょう!こんなの認めねーぞ!」
謎の真っ黒な消し炭を作り出してしまったポーラが、勝敗を前にして悔しそうに地団駄を踏んでいる。俺はそんなポーラに、とある提案をすることにした。この料理勝負は、いわば前座である。ここからが、本番なのだ。
「よかったら、もうひと勝負しませんか?今度は、無手での純粋な耐久力勝負です。武器は使いません。単純な体と体をぶつかり合いを、俺としてもらいます」
「……あぁ?」
勝負が終わり不完全燃焼を見せていたポーラに、俺はもう一度勝負を持ちかけてみる。上手く勝ちを拾ったはずの俺からさらに持ちかけられた勝負に、今度は警戒をあらわにしながら彼女がルールを問いかけてきた。
俺はそんなポーラに、次にする勝負のルールを提示する。
「体同士をとあるルールの中でぶつけ合い、先に音を上げたほうが負けというシンプルな戦いです。ある意味、格闘技と言っていいでしょう」
「へえ!格闘技か!それで、その勝負が決まったらどうしたいんだ?戦いの女神である私に今度は純粋な力比べ勝負を持ちかけたんだ。私に勝ったら、特別にお前の願いを一つ聞いてやるよ!」
格闘技による力比べだと聞いたポーラが、ギザ歯をちらつかせながら楽しそうに笑っている。さらには自分の大好きな戦いでの勝負だと聞いて気を良くした彼女は、俺が勝利したらご褒美に俺の願いを叶えてくれるとも宣言してくれていた。
そう。俺はポーラから、この言葉が聞きたかったのだ。俺は報酬について決めるために、彼女との話を続けていく。
「俺が勝ったら、ポーラ様にしてほしいことがあります」
「……あぁ?!私にか?大抵の人間は強い武器がほしいってお願いしてくるもんだが、まあいいだろう。お前が勝ったら何でも一つ、私が言うことを聞いてやる!」
「本当ですか?」
「――ああ!乙女に二言はねぇ!」
聞きたかった言葉を、俺は無事にポーラから引き出した。ここからが、本番である。
今回の勝負は先程おこなった技術勝負などではなく純粋な体同士のぶつかり合いだと聞いたポーラは、攻撃的に興奮しながら俺の提案を受け入れてくれた。そして気が昂ぶってしまった彼女は、その場の勢いで俺から提示された報酬も約束してしまう。
あとはポーラとの勝負に、俺が勝てばいい。彼女とこれから戦うことができるなんて、まさに最高の気分だ。
「私にお前が体力勝負で勝ったら、何でも言うことを聞いてやるという条件でいいな!……で、ルールは何だ?」
早く俺とぶつかり合いの勝負がしたくて待ちきれない様子のポーラと戦うために、俺は戦闘をするために用意した特別会場へと彼女を連れて歩く。
今回の戦いは激しくなることが予想されるため、セーラには別室に待機してもらうことにしていた。
「ほーん。セーラを別室に待機させるとは、本気で私とぶつかり合いたいみたいだな。いいぜぇ!お前の全部を、戦いの女神である私が受け止めてやる!」
「ええ。今回は俺も、全力であなたに体をぶつけます」
激しい戦いの予感に、ポーラがギザ歯を嗜虐的にニヤつかせながらワクワクとした表情で笑みを浮かべている。そしてついに、俺とポーラがお互いの体をぶつけ合う予定の場所にたどり着いた。
「さて、勝負を始めますか。今回のルールですが……」
俺はとある部屋に入ると、今回の戦いのルールをポーラに説明していく。
俺たちの勝負が、密室にて行われることになった。
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