第13回恋愛小説大賞エントリー作品を集計してみた

スケキヨ

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まとめ

一カ月間、データを取ってみてわかったこと&勝手に受賞予想

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最後に、この一カ月間、データを収集・集計して分かったことをまとめたいと思います。

まずは、アルファポリス「Webコンテンツ大賞」にエントリーする際の最良の投稿(登録)タイミングについて。

もちろん、良い作品・面白い作品を書くことが大前提ではあることは承知していますが……とは言え、投稿タイミングのちょっとした工夫で読んでくれる人が増えるのであれば、それに越したことはないですよね。

順位の推移や、上位作品の登録日を見る限り、以下の2つを満たすことが重要だと言えます。

(1)初日の表示順を上げること。すなわち、前日(前月末日)の閲覧ポイントを上げること

(2)投票期間中に、HOTランキングに掲載されること

おそらく、理想の理想は、1月30日ぐらいに登録して、短時間で「お気に入り」が数十個ついて、その日のうち(もしくは翌日)に、HOTランキングに掲載されること――これです! このパターンが最も理想的!

大賞期間の序盤~中盤にかけてHOTランキングに掲載されていれば、アクセス数のアップが期待できます。
そして期間中はコンスタントに投稿を続けること……これが読者の目に触れる機会を増やすという点において、最も効果的な流れだと思われます。

まぁそれが簡単に出来れば苦労ないわけですが……涙

ちなみに大賞にエントリーしていた自作は1月14日に登録したのですが……。
一応、HOTランキングには掲載されたものの、掲載期間は1月20日~約7日間ほどだったため、閲覧ポイントが重要になる1月31日時点では、すでにランキング外となってしまっていました。
さらに2月3日に完結させてしまったので、その後は右肩下がりで順位が落ちていき、モチベーションもダダ下りです……。

いやいや、そもそも作品自体が「面白くない」「需要がない」という本質から目を背けてはいけませんね……!

というわけで、次は人気のテーマ、キーワードについても考えてみたいと思います。

これはもう「悪役令嬢」の「婚約破棄」モノ、あるいは「〇〇令嬢」の「ざまぁ」モノに尽きます。
キーワードの集計結果でも群を抜いていました。(もう『悪役令嬢』というカテゴリがあってもいいぐらい!?)

プロット的には……

(1)アホで嫌味な婚約者から婚約を破棄される
(2)主人公の○○令嬢は悲嘆に暮れるどころか、「やっと自由になれる!」と婚約破棄されたことを喜ぶ?
(3)元の婚約者以上の地位や名誉、ルックスを備えたヒーローが現れて溺愛される

こんな感じ??
人気のフレーズを詰め込んでみました 笑

主人公を虐める周囲の人物(婚約者とか妹とか)の嫌味度が高ければ高いほど、ざまぁした時のカタルシスが増すんですよね。
さらに、主人公が転生者であれば、現代日本の感覚でスラスラ描写していけるから、書く方も読む方もストレスが少なくて済みますね。

――要するに、ストレス発散のできる物語が好まれている、ということ?

現代人は疲れている。(確信)



最後に、データに基づいて受賞作を勝手に予想してみます。
内容に関しては、すべての作品を読み切れているわけではないので、ほとんど考慮していません。個人の好みによる部分も大きいと思いますし。

そんなわけで、あくまでデータ(数値)に基づく予想となります。
当たったところで特に何もありません 笑
完全なる自己満足ですが、よかったらお付き合いください。


<読者賞予想>
『出涸らし令嬢は今日も生きる!』

(理由)
こちらの作品は大賞期間中(開始前日の1/31の閲覧ポイントも含めて)ずっと1位をキープしていました。
最後(2/29)に取得したデータには最終日のポイントは含まれていないと思われますが、それでも不動の1位の座が揺るぐことはないでしょう。


<大賞予想>
『妹ばかり可愛がられた伯爵令嬢、妹の身代わりにされ残虐非道な冷血公爵の嫁となる』

(理由)
こちらは大賞ランキング暫定2位の作品となります。
この作品を大賞に予想した理由は2つあって、1つは「対象年齢(レーティング)がない」こと、もう1つは「お気に入りが10000を超えている」ことです。

アルファポリスさんのIR資料(「2020年3月期_第3四半期決算説明資料」)にこんな記載がありました。
『Webコンテンツ大賞の活性化を促進し、幅広いジャンルにわたって良作の調を可能とする仕組みを引き続き強化。』

この「調達」という言葉が気になりました。「発掘」ではなく「調達」。
これはつまり、すでに人気(需要)があって、書籍化した場合もある程度の売上が見込める作品を求めているということではないでしょうか?
昨年の大賞は読者賞とのダブル受賞でしたが、今年の大賞もランキング下位作品からの発掘ではなく、ランキング上位(かつ、お気に入りも多い)作品から選出されるのではないかと予想します。年齢制限もない方が幅広い層に訴求しやすいはず。


<エタニティ賞予想>
『【R18】お見合い相手は無愛想な警察官僚でした~誤解まみれの溺愛婚~』

(理由)
こちらは、スタートダッシュが物を言う大賞ランキングにおいて、中盤から右肩上がりの急上昇でトップ10に食い込んだ作品です。(2/29表示時点では5位まで上がっていました!)
エタニティサイトはリニューアルもされるみたいですし、人気と勢いのある作品が受賞すれば良い追い風になるのでは? との期待を込めての予想です。


<編集部賞予想>
推奨テーマが複数あったので、受賞作も複数になると予想。

まず1作目はこちら。

『女官になるはずだった妃』

(理由)
「恋愛2020」タグが付いた作品の中で暫定最上位(7位)の作品です。
内容も今回新たに推されたテーマ「中華・後宮ラブ」に該当し、編集部としても出来れば受賞作を出したいのではないかな~……と推察します。

続いて2作目はこちら。

『甘く苦いミルクコーヒーをあなたの隣で』

(理由)
こちらは「恋愛2020」タグが付いた作品の中で5番目に順位が高い作品です(全体の暫定順位は38位)。
「恋愛2020」タグが付いていて、この作品より上位の作品は、すべて異世界を舞台にしているようでした。
それに対し、この作品には「仕事は辛いよ」と「でも頑張るヒロイン」というタグが付いており、編集部推しテーマの「お仕事女子のリアルな恋模様」にバッチリ当てはまっています。
また、恋愛小説の場合は現代が舞台の作品も需要があるかと思いますので、エタニティ賞以外にも、現代が舞台の作品が何作か選ばれると予想します。

「明治・大正ロマンス」をテーマにした作品はそもそもの母数が少ないので、残念ながら今回は選出が難しいように思います。

あと、ありそうでないのが「青春恋愛」。昨年は「受賞作なし」でした。
なんとなく、「年齢制限なし」で「現代の中高生が主人公」で、「主人公たちと同世代の読者にも支持される」ような作品が求められているような気がするのですが……これがなかなか難しいんです。
「恋愛」カテゴリだと他の人気テーマ(悪役令嬢とかTL系とか)に埋もれてしまう。なので、「青春」や「ライト文芸」など他のカテゴリの方が書きやすいような気もしますが、恋愛/ファンタジー以外のカテゴリだとアクセス数がだいぶ少なくて、心が折れるんですよね……。

ライトノベルでは定番のテーマでも、アルファポリスという場所ではなかなか書きにくい(伸びにくい)テーマだと思います……。



予想は以上となります。

一ヶ月間、この駄文エッセイにお付き合いいただき、ありがとうございました。
(アルファポリスサイトのヘビーユーザーさんや、Web小説に詳しい方であれば「今さら」な内容だったかもしれませんが。)

一ヶ月後の結果発表まで特に更新するネタもないので、ここで一旦完結とさせていただきます。

今回学んだことを活かして、またこのお祭りWebコンテンツ大賞に参加できるよう粛々と作品作りに励みたいと思います。気が向いたら、小説作品の方も覗いてみてもらえると嬉しいです。

最後まで(最後だけでも)お読みいただきまして、ありがとうございました。


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