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ジュニアユース編

36話 ドヤ顔

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合宿2日目

昨夜の事もあり僕は気合いが入っていた

朝食を全部食べてグラウンドに行きすぐにアップが始まった

今日もいっぱい試合がある

今日こそは全勝だ

そう思って1試合目が始まった


僕は右のトップ

絶対シュートを決めてやる

どのチームもディフェンスの選手はみんなでかい

小柄な僕は体じゃ勝てない

考えた僕は相手の死角に入る為にディフェンスの後ろを取る事

前に後ろにと常に走り回る事を意識した

なんども良いパスが来たのにタイミングを間違えてオフサイドになったり逆に追い付けなかったりで結局シュートを決められなかった

試合はツカサのミドルで1点

それとツカサのフリーキックをショウゴがヘッドで合わせて1点で2対0で勝った


ベンチに戻るとアキラさんが


「空、さっきの動き凄く良かったぞ。トップもありだな。」


と言って来たので僕は思わず


「僕トップなのにシュート決めてませんよ?」


と言った

するとアキラさんは


「さっきの動き天然でやってたの?面白いな。次の試合もトップにするからディフェンスの顔を良く見てみな。」


と言われ僕は言われた通りに走り回りながらディフェンスの顔を良く見た

すると途中で後ろを向いたりキョロキョロと僕を探してるのが分かった

そのせいでツカサやショウゴの対応にワンテンポ遅れる


そうか

僕が囮になることで他の子が自由になれるんだ


それに気付いた僕は徹底的に囮になった

結果2試合目も3対0で勝てた

僕はだんだんサッカーの事が分かる様になった気がしてドヤ顔でベンチに戻った


「空、今のはダメだよ~。」


アキラさんはちょっとガッカリした感じで言った


僕は何がなんだかよく分からなくなってしまった

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