あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第十四楽章 2度目の中日吹

追い込み練習

「もう一度！」

「はい！」

北浜高校吹奏楽部は
中日吹に向けてひたすら練習中。
雨宮も必死についていく。

だけど去年の練習よりだいぶ余裕が出てきた。
やはり一年やって耐性がついてきたのかな。
それよりしっかりできてるのは風見の方だ。
一年生だけど余裕がありそうだ。

他に一年生で余裕がありそうなのは
椎名、葛飾、常田、井口、勢喜、新井。

このメンバーはやっぱり上手い。

特に常田は練習態度はアレだけど
やる時は真剣なんだよなぁ。

「ホルン！もっとここは響かせて。
2人じゃ聞こえません！」

「はい！」

雨宮と風見は大きな声で返事する。

去年、自分は篠宮先輩に常に助けられていたのを思い出す。
音量も大きかったし、技術的にも自分より凄かった。
くそ、、なんか篠宮先輩のこと思い出したら
イライラしてきた。

「あの、、あとで相談いいですか？」

「？、、うん。わかった。」

風見が小さな声で喋りかけてきた。
何だろう、、。