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第十五楽章 進化

やる気はある

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「歌山だっけ?」

「歌川だわ!」

俺、歌川竜介は突然常田薫に話しかけられた。
あまりこの数ヶ月あまり喋ったことが少なかったがこいつから話しかけられたのは初めてだ。

「あーごめん歌川かー。」

「、、なんだよ。」

「イライラしてんの?怒ってる?」

「お前のせいだ!」

まじでこいつ、、、何考えてんのかわかんねぇ。
まぁ練習はしっかりやってるみたいだけど。

「おーい。悪いな。歌川くんさ。
こいつアホだもんでデリカシーないんだよね。」

すると話に入ってきたのは勢喜誠。
こいつは常田薫とよくいるやつだ。

「、、歌川さぁ音程悪いよねぇ、、。」

「あ?」

「バカ!なに言ってんだ常田!」

勢喜が宥めるしかし歌川はその常田の発言で怒りのスイッチが入ってしまった。

「ウルセェな。テメェだって自分が自分がって目立つんじゃねぇよ!」

「俺は上手いから栗本先生から注意されたことない、、、。」

「あ?」

「俺ら、、前後の席だしもっと合わせようぜ。
同じ動きしてるから。」

「あ?お、、おう。
だけどその音程悪いっていうな。」

「事実だし。」

「うるせえよ。」

「いちいち一つ一つのことに気にしすぎなんだよお前。ちゃんと吹けるだから前向いて吹け。
そうすれば良くなるから。」

「、、、わかった。」

「おう。じゃあさっそく。」

「だけどマジでお前気に食わない!
お前こそ真面目にやれ!」

「俺は人から言われてやりたくない。」

そのあと常田と歌川は口論が続き
最終的には低音での強化練習が始まった。

勢喜は思った。

「あれ、、なんかこの2人いいんじゃね?」

「ん?仲良く、、なってないか。」

鬼崎も2人の様子を見て思った。
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