あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第十五楽章 進化

風見と生田

1週間のうち２日、３日は村上先生のところへ行き
して外部指導を受けることになった雨宮。

そして北浜高校吹奏楽部は個々にレベルアップを。
オーディションに受かるため。
全員でとにかく練習漬けになった。

そして雨宮があるとき陣内先輩に話しかけられた。

「え？風見と生田が喋らない？」

「うん、、。金管ではよく喋ってるんだけど
2人で練習してるところ見たことなくて、、。
2人ともコンクールメンバーとサブメンバーだからかな？雨宮くんがいないから余計そうなるのかも。」

「あぁ、、、。」

実はこの問題は結構前からあった。
風見に「生田のこと好きですか？」と聞かれたて
以来、雨宮は2人の関係性については気にしていた。

「まぁ自分の練習もあると思うけど後輩のこともね。気にかけてあげてね。
篠宮先輩、、、は別に後輩に優しくって感じではなかったけど、、、。」

「あの人は自由すぎたんで。」

「あはは、、、自由すぎるのも問題だよね。」

後輩との距離感というものは結構難しい。
雨宮はあまりコミュニティケーションを取るのが苦手なほうだ。
自分より少し年齢が上の人や先輩は大丈夫なのだが後輩だと話しが別だ。

どうしたらよいか、、。

「陣内先輩はどうしてます？
一年生が3人もいますけど。」

「あー、、うちの場合は結構、優実ちゃんが仲を取り持っててくれてるよ。優実ちゃんってすぐ誰とでも仲良くなれるじゃない？
この前も優実ちゃんの誘いで5人でファミレス行ってきた。」

「え？ファミレス、、。」

「うん。他のパートも行ってるみたい。
トランペットはカラオケ行ったんだって。
クラリネットはボウリング。
パーカッションはみんなでラーメンだって。」

「、、、。」

「そういうのもいいんじゃないかな？
雨宮くんも行ってみたら2人誘って。
後輩は先輩に誘われたら嬉しいもんだよ。」

「、、そうですかね、、。
今の時代、セクハラとか言われるんじゃ、、。」

「会社じゃないんだから。」

「、、、。」