あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第十四楽章 2度目の中日吹

大会の朝

「うーん、、、。」

雨宮は眠い目を擦りながら自転車を走らせる。
春のあったかい感じはなくもうすでに暑い。
いつもより早く朝飯を済ませ早めに出る。
本番前になるべく楽器に早く触りたかったため
いつもよりまだ太陽が下にある。

「にしても2度目の中日吹、、。
金賞とって東海に、、。」

去年の中日吹。
全てはあそこから始まった気がする。
雨宮は自分を見つめ直す。
あの時の結果があったからもう一度練習して上手くなりたいと思えた。

中学のときは部活なんてそこまで大事ではなかった。
けど自分は吹奏楽が好きだと自覚した。
これは誰にも言えないが、、。

ホルンは誰にも負けたくない。
河村先輩。
そして篠宮先輩に追いつく。

そのためにはこの大会でいい成績残さないとな。

もうすぐ学校が見える。
雨宮は自転車のスピードを上げた。