あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第十四楽章 2度目の中日吹

朝練

「あ、、眠いまだ、、。」

新入生の楽器が決まった次の日。
雨宮はいつも通り朝練にきた。
授業が始まるまでの時間。
部室に向かってる最中に音が聞こえてくる。

クラリネットと、、チューバか。
前田先輩か谷川先輩？
いやチューバは1人みたいだし。
クラリネットの音は、、内山先輩か百瀬？

「あ！おはようございます！」

「おはようございます。」

「あ、おはよう。」

確か新入生のクラリネットの葛飾桜虎と
チューバの歌川竜介。
2人は確か同じ東星中学校出身。

「先輩～。一緒にロングトーンやりませんか～。
ちょうど高音、中音、低音３人でやりたいなって思ってて！」

「お、おい。な、なんで！」

「いいじゃん竜ちゃん。雨宮先輩と喋りたかったんだろ？」

「はぁ？別に！」

な、、なんだぁ？

「あ、あーやろうか？
せっかくだしやりたいなって思ってたし。
歌川くんも嫌じゃなかったらお邪魔させてもらおうかな？」

「、、、いいっすよ。」

「うん。じゃあ準備するね。」

な、、なんだこの状況。
でも葛飾くんは俺のこと歓迎してるみたいだけど
歌川くんの方はなんかあまり歓迎されてないかな、、。

「まぁ、ともかく2人とも早いね。
偉いねぇ。」

「いやいや！先輩だって早いじゃないですか！
雨宮先輩、金管セクションリーダーですし内山先輩と百瀬先輩からも信頼されてるじゃないですか！」

「えー、、そうかぁな？
百瀬にはよく注意されてるけど。
でも内山先輩が言ってたよ。葛飾くんは演奏技術高いって。
歌川くんも。竹下のやつ上手い一年生入ってきたって焦ってたよ。」

「えー！嬉しいっす。
頑張ります！」

「、、うっす。」

「運動部か！竜！お前は褒められたらありがとうございますって言えよ！」

なんかこの2人、、。
いいコンビだ。
例えるならお母さんと小さい子供だ。

「ウルセェ！先輩も。早くロングトーンやりましょう。」

「あ、うん。オッケー！」

この2人、、。
なかなかいいコンビじゃないかな。