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第十一楽章 目指した先には

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昼休み。
雨宮は新聞記事を見ていた。
全国大会に出場する学校だ。

吹奏楽のニュースは探せば山のように出てくるが今は全国大会の記事が多い。
雨宮は目で字を追いながらスマホを指でスクロールする。

「、、、歌川先生、来年から静岡の東星学園就任。
ふーん。
、、、柏高校が悲願の金へ。
天才アルトサックス奏者現る。
石川の名門桜山、、。」

「お、勉強か。すげぇな。」

竹下が話しかけてくる。

「邪魔だどっかいけ。」

「ひどいなぁ。」

「集中してるんだよ。1人にしてくれ。」

「へいへい。」

竹下はどこかへ行った。
雨宮は記事を読む。
やはりどこの高校も上手い。そして出場校の演奏をスマホで流してイヤホンを通して聴く。
別に自分たちの練習をすれば良いのだが他校の演奏が気になってしまう。

「大丈夫。俺自身の勉強のために聞いてるんだ。別に気になるからではない、、。」

そして吹奏楽部あるあるなのだが
自分が担当してる楽器をよく聞いてしまう。
やはりホルンは上手い。

何か取り入れれるものがあるなら吸収したい。日にちは少ないができることは。

「おーい雨宮。」

「はい。あ、、、。」

すると雨宮を呼んだのは担任の中島先生。

「没収な。授業前は禁止だから。」

「あ、、はい。すんません。」

集中しすぎてスマホを取られてしまった。
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