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第十一楽章 目指した先には

真面目

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「、、、うーん。」

私、百瀬梓は悩んでいた。
自販機の前でコーヒーにするかココアにするかいつものお茶にするから。

「ほい。これだろ。」

「あーー!!!!悩んでたのに!!」

「え?梓はいつものお茶じゃなかったのか?」

「いや、、そうなんだけどたまには違うのにってあ!!!!!雨宮!!!」

「うるせぇな。静かにしろ。
周り見てるだろ。」

「はぁ、、。なんで押すのよ。」

「いや、だって梓はいつもお茶だろ。
ほぼいつもこれにしてるだろ。」 

「まぁ、、いっか。はぁ、、。」

「う、、すまなかった。」

「ごめんですんだら警察はいらないんだけど。」

「、、、。まぁ、、、まぁ、
いつもの味が落ち着くからな。これがいいよ。」

「、、、じろ。」

「う、、。」

「まぁいいや。、、、調子はどう?」

「うーん。ぼちぼち。
少しずつだけどできてきたよ。
俺の中の理想の形。」

「、、そっか。」

「梓だってあるだろ?
どうよ?」

「うん。だいぶね。でも中山先輩や内山先輩に追いつかないと。」

「でも梓って真面目だな。」

「やめてよ。私真面目って言われるの嫌いなんだけど。」

「いやいや!そうじゃないって!」

「何よ?」

「俺が言いたいのは演奏が真面目ってことよ。だって梓はどんな連符も正確だろ?
外さないじゃん。しかもめちゃくちゃ練習してるだろ?
一番練習してるのって梓だろ?」

「、、、別に。」

「えー。」

「ほら!練習行く!」

「はいはい。」

、、、一番練習。
なんだそんなところまで見てくれてたんだ
雨宮って。本当よく見てるな。


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