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第十一楽章 目指した先には

約束の日

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「あ、今日かぁ。」

「おう、今日だな。戻ってくるかなぁ篠宮先輩。」

「、、、うん。」

今日は篠宮先輩が戻ってくる日。
雨宮は昼休みに大海と昼飯を食べながら喋っていた。
普段は部室に行くのだが今日は
行くのをやめた。
なんか気持ち的に。

「お、アルトサックスとフルート。
すげぇな。小林と大崎は昼休みも練習かぁ。」

「、、。」

「なぁ。もし戻って来なかったらどうする?」

「、、。わかんない。
そのときはそのときだな。」

「そうか、、。」

「おーい。あまっち!大海!!」

「ん?」

雨宮は声をかけられた方を振り向く。

「あ、優実じゃん。どうした?」

「いや、なんか私も一緒に食べていい?」

「おう!いいぜ!」

「うん。他のメンバーは?」

「梓ちゃんは練習。
朝花ちゃんは課題。
明ちゃんはもうすぐ来ると思う。」

「そうか。」

「なんか落ち着かなくてさ。」

「ん、みんな一緒か。」

「あまっちはわかるんだけど大海は?篠宮先輩のことどう思ってんの?」

「え?俺?いや、、篠宮先輩とは楽器も違うし練習してるところはあんまりみたことないけどたまに話すし、、。
それに楽器は上手いし戻ってきてくれたら嬉しい。
俺がどうこう言える立場じゃないしね。」

「そう、、。」

「優実は?どう思ってんの?」

「え?うーん。私は篠宮先輩は結構しゃべる仲だし戻ってきて欲しいよ。
悪い人じゃないしさ!
けどなんかいないと静かだよね部活。」

「うん。そうだな。」

雨宮は買ったお茶を一口飲む。
2人は戻ってきて欲しいのか。

「お疲れ!ほい。」

すると絢辻明が入ってきた。
みんなにお茶を渡す。
またか!!

「先生からもらった。」

「栗本先生?」

「田中先生。」

「そうかあとで感謝しないとな。」

大海は嬉しそうだ。

「私はさ、篠宮先輩が戻ってきても来なくてもどっちでもいい。」

「え?」

絢辻は3人の会話を聞いていたのか
話にそのまま入ってきた。

「みんなやりたいことがあって同じ方向向いてやるのが部活だと思う。友達じゃないし。あれだよ!バンドで言う音楽の方向性の違いってやつ。」

「でた音楽の方向性の違い。」

「それもロックだから!」

「いや、ロックは関係ないと思うんだけど。」

「そうだなぁ、、、頑張るか俺らも。」





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