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第十一楽章 目指した先には

目指すべき場所

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「うーん、。なんで目標をもう一回決めようかって話をするかというとここまで来れたのはみんなの力があってこそだと思うんだ。
けど全国大会ってのは誰もがみんな目標を掲げてたと思うし金賞とか!
でも中には楽しくやりたいっていう人もいたと思う。」

確かに言われてみるとそうだ。
中畑先輩はみんなで一つの目標を決めることはしてこなかった。
でも中日吹の負けたときにみんなで全国大会は一致団結して決めた。

「全国出場、これはかなったよね。
さぁ次はどうするか」

「、、。金賞でいいと思います。」

雨宮は手をあげ中畑先輩に言う。

「うん。俺もそれを目指したい。みんなはどうかな?」

するとみんなはゆっくり手をあげる。
だが、。
数名手を挙げてない部員がちらほらいた。

手を挙げてないのは 
野俣先輩、片岡先輩、水越先輩。
鈴木優先輩、市ノ瀬先輩、百瀬梓。
そしてなんと小林だった。

「やっぱり金賞は大体手を挙げてくれてるね。他の人たちは違うやつのほうがいい?」

「、、。あのさ。ちょっといいかな?」

「ん?どうした栞子?」

「私はさ、確かに金賞を目指すと言うのは正しいと思う。やっぱり真剣勝負の場だし目指すのが正しいと思う。
でも金賞は取れないと思う。」

「、、!」

確かに片岡先輩の言うことは最も正しい。

「全国初出場。本当に素晴らしい結果。
本当に凄いし十分すぎる結果。だけど他の学校との違いは人数、技量、全てが劣ってる。」

鈴木優先輩は顔を顰めながら喋る。
だけどその顔はとても悔しそうな顔をしていた。

「あの、、結果は正直に言わせてもらうと
銅賞だと思います。」

小林は言う。

「、、、。」

「おい、なんだよその言い方。」

すると反論してきたのは時田先輩だった。

「小林、俺らが全国じゃ銅賞ってことかよ。」

「可能性は高いです。」

「じゃあ頑張るのは無駄ってことかよ?」

「現状はということです。」

「はぁ?」

「やめろ時田。」

「だけど、、有村先輩!」

「俺もなんとなくわかってるよ。
北浜は全国の演奏と聴き比べるとレベルが違う。それはこっちが格下ってことだ。」

「う、、ぐぅ、、。」

「あの、、それにまだ問題が残ってますよね。」

「、、百瀬さん?」

「篠宮先輩はどうしてるんですか?」

「!」

すると3年生全員は核心をつかれびっくりしたのかみんな周りを見る。

「、、、。あのなんで喋ってくれないんですか?私たち気になって気になってしょうがないんですけど。」

「ごめん迷惑かけたよね。だけど理由は何も聞かせてくれないんだ。」

中畑先輩は頭を下げた。

「一番不安に思ってるのは雨宮ですよ。
なんでそれをあの人は伝えないんだよ。」

杉山先輩は中畑先輩に言う。
雨宮はただただ下を向くことしかできなかった。
最悪な空気が流れている。

「篠宮がいれば、、、。」

すると誰かが呟いた。

「そうだよ篠宮。」

「篠宮先輩、、。」

「あのさ、、。ちょっといいですか?」

すると席を立ったのは若菜だった。

「若菜、、。」

「私たちは1人欠けたら普段の生活や演奏で動揺するんですか?」

「、、!」

その発言にみんなびっくりする。

「私は部活って一緒の方向を向いて切磋琢磨するもんだと思いました。やる気がない人、練習にでてない人は気にすることはないと思ってます。」

「ちょっと!!なんて事言うの?」

横山先輩は若菜を止めようとする。

「友達じゃありません。仲良しごっこはいりません。一生懸命やってる人たちの中に
半端な気持ちは要りません。」

「やめて!!!」

すると声を上げたのは野末先輩だった。






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