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北浜高校の定期演奏会

慣れた?

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部活後に少しロングトーンをして雨宮は今日出たいろんな楽曲をスマホで使って動画を再生していた。
とりあえず決まらない。
どれがいいのか考え中だ。

先輩たちや同級生も程よく人数は残ってる。
そして最近入部してきたチューバ吹きの音がする。

「お疲れ、。」

「お、雨宮。お疲れ。」

「どう練習?」

「うーん音伸ばすのむずい。」

「あーそれな。だけどチューバは一つ一つの音がバンドを支えるから音を伸ばすのは1番大事かもしれんなぁ。」

「げー、、、まじかよ。まじでむずいわ。」

「でもやりすぎはよくないからまた明日やりなよ。」

「えー、、、」

「大丈夫。昨日より上手くなってるから。」

「うーん?そうか、、。」

「うん。」

竹下が入部して1ヶ月。
きっと竹下なりに頑張ってるんだろう。
まさか入部してくるとは思ってもなかったが
すごいやる気に満ちているのがわかる。

「あのさ、、竹下はもっと他の楽器やりたかった?」

「え?なんで?」

「いや、なんかこれやりたいなぁだとかあっただろ?トランペットとかクラリネットとか目立つ楽器とか。」

「あー、、確かに目立つ楽器やりたくないかって言ったら嘘になるけど栗本先生が俺にチューバを選んでくれたしチューバでいいんだよ。だってどの楽器も主役だろ?」

「お、いいこと言う。」

「へへ!でも早く上手くなりてぇ。
最近カエルの歌とか吹けるようになって嬉しいしもっと難しい曲いっぱいやりたい。」

「そうか、、。」

「だから洸。3月の演奏会。
俺も頑張ってでるから!難しい曲でも全然オッケーだからな!」

「、、、!わかった!
俺悩んでたみたい。バンドのレベルとか自分たちにこれは無理とかこの曲はとか決めつけてたかも。
北浜の演奏似合う曲をやればいい。
ありがとな。竹下!」

「お、、おう。」

雨宮はすぐさま杉山先輩の方へ走って行った。

「なんか変なものでも食ったのかな?」



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