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第九楽章 ドタバタの文化祭

秋風

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「もしもし、、。」

「おっす。」

「あ、、切ります。」

「ちょっと!やめてよ。」

「なんすか?河村先輩。」

河村千雪先輩。雨宮の中学の先輩で今は明光ヶ丘の吹奏楽部に所属している。

「演奏見たよ。」

「え?いました?」

「うん。たまたま地元に戻ってきてね。それで寄ってみた。よかったよ。」

「今はどこに?」

「もう愛知。明日も練習だからね。」

「そうなんですね。」

「改めて聞いたけどもう県内ではめちゃくちゃ上手い方じゃない?」

「それはないです、、。」

「ははは!」

「でもめちゃくちゃ練習しました。
中学の部活引退した後は結構吹いてました。家の近くの公園で。たまにうるさいって怒られたこともありましたけど。」

「それは言われても仕方ないわ。でもわかるよ。雨宮の音、練習したってのが伝わってくるもん。」

「あ、、ありがとうございます。
珍しいですね。河村先輩が褒めてくれるなんて、、。」

「ふふふ!そろそろ褒めてやってもいいかなって。」

「う、、全国大会で見返してやる。」

「ははは!その意気だ!
ねぇ、、、雨宮は高校卒業後はどうするの?」

「え?あー、、、そうですね。まだ考えてないです。」

「ふーん。まぁまだ一年生だしね。
でも雨宮とまたいつか一緒にホルン吹きたいね。」

「そうですね。何かのコンサートとかで、、、。」

「違う違う!」

「え?」

「全国で待ってるから。」

「あ、、はい。」

河村先輩と雨宮の電話は終わる。
大きな舞台でいつか一緒に吹く。

「少し寒、、。」

こうして文化祭が終わり
秋風が吹き雨宮に寒さを感じさせる。

「雨宮くん。どうした?」

「ん?あー小林か。なんでもない。
行くよ。」

「うん。」




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