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第十一楽章 目指した先には

篠宮先輩の家

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「やばい、、家に来ちまった。」

どうしよう玄関のチャイム押すか、、でも気が引けるなぁ、、。

「何かうちに用ですか?」

「え?」

すると声をかけられた方を見ると小学生くらいだろうかランドセルを背負ってる女の子が雨宮に話しかけてきた。

「あ、えっと、、篠宮美玲さんっていますか?」

「あ、!お姉ちゃんと同じ楽器の人だ。
今思いだました。こんにちは、篠宮真昼です。」

「あ、こ、こんにちは。」

「お姉ちゃん今いないけど中で待っててください!」

「え、、でもあんまり知らない人玄関にあげても大丈夫なの?」

「いえ!お姉ちゃんからよく話は聞いてるから。どうぞどうぞ!」

「じゃあ、お邪魔します。」

玄関に入ると
一枚の写真が立てかけてあった。
お母さんと子供が3人。
だけどこの子は、、、。

「こっちです。」

「あ、ありがとう。」

リビングに案内されテーブルのところにある椅子に座る。

「ちょっと待っててください。」

すると篠宮真昼はリビングの台所に行く。

雨宮は目だけを動かして周りを見る。
リビングにはソファーやテレビが置いてあり普通のごくごく普通の家庭だった。

「お待たせしました。どうぞ!」

「あ、、ごめんね。ありがとうございます。」

すると篠宮真昼は雨宮にお茶を出す。
小さいのにしっかりしてる。

「いえいえ、よくお姉ちゃんから話は聞いてるので喋ってみたかったんです。」

「え?そうなの?」

「はい!」

「ちなみに、、篠宮先輩ってどんなことを話すの?」

「色々ですよ。大海くんが面白いとか
時田くんが変だったとか。」

「変な印象しかないな。」

「あはは、、でも雨宮さんのことはよく聞いてますよ。もう少し自信持てとか練習しないとかこうやったら上手くなるのにとか。」

「、、、あはは、篠宮先輩は厳しいなぁ。」

「でもあのお姉ちゃんが人のことを喋るのは滅多にないんですよね。
でも部活やり始めてからは結構喋るようになって、、。
3年生になってから毎日楽しそうでした。」

「、、、。」

篠宮真昼はとても嬉しそうな顔をしていた。
少し篠宮先輩を知れたような気がした。



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