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第十楽章 駅コンサート

偵察

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「ん?」

「どうしたの?優実ちゃん?」と片岡先輩。

楽器の片付けも終わり落し物チェックを
優実と片岡先輩と貝原先輩の3人でステージの最終チェックを行う。ある程度綺麗になっていればいいのだが綺麗に片付けをするのが団体で最後に演奏した北浜高校の役目なのだ。

「あ、いや!見慣れない学校の制服の子を見たんで、、。」

「ふーんもしかして偵察に来ていたのかも。」

貝原先輩は腕組みをしていた。

「私たち注目されてるんですかね?」

「そうかもしれない。見慣れない制服ってことは他県かな。でもわざわざ静岡まで来るかな?」

「片岡先輩、、。急に現実的な話を、、。」

「あはは、、さぁゴミ拾いして終わろう。」

「はい!、、、、あの黒いブレザーの制服どっかで見たことあるんだよなぁ。」

3人は急いでステージを綺麗にした。

そして黒いブレザーを着た2人の高校生が電車で話していた。

「おーい、なんで今日はわざわざ静岡にまで来たんだよ?」

「、、、。見たい演奏があったから。
それに先生に偵察もしてこいって言われただろ。」

「ふーん、でも元々お前の地元だろ?いいのかよ母校寄ってかなくて。」

「別に。早く帰って練習しないと。」

「好きなのな、お前。そんなにあいつに会いたかったんだ?」

「、、元気そうでよかった。早く帰ろう。」

「あ、それと一言言うけど。」

「ん?」

「柏まで3時間くらいかかるから
今から帰ると9時くらいになるから学校開いてないから練習は明日な。」

「、、、、知ってるし!」

「天然か。」

2人の高校生は3時間かけて柏まで戻っていくのだった。





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