あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第十一楽章 目指した先には

自分の演奏

栗本先生の合奏練習。

しかし、なんか上手くない。

「ねぇ、みんなどうしたの？」

「、、、。」

「少し深呼吸しましょうか？
まだ本番じゃないですよ？確かに緊張感は大事です。だけどリラックスしてください。」

「はい！！」

「そうだよ～。僕一発ギャグでもやろうか？」

「余計なことはしないで志柿先生。」

「はいはい。」

志柿先生は部員たちを和ませてくれた。
自然に部員は笑顔になる。

「ではもう一度同じところを。」

「はい！」

星の旅のメロディー。
しかし思わぬところでつまづく。

「はい、。ホルン、もっとはっきり！
アクセントついて。」

「はい！」

1stの譜面に切り替えてからやはり上手くいかない。
やはり篠宮先輩みたいに上手く弾けない。

曲とは高中低音があり
メロディーや裏メロやベース、裏打ちなどが重なり曲になる。
そのためホルンの1stがいなくては全体のバランスが崩れたりする。

なので雨宮は篠宮先輩が吹いていた1stの譜面を吹かなくてはならないのだ。

「一回10分間休憩とりましょう。
各パートで話し合ってください。」

「はい！」

栗本先輩は休憩を取る。

雨宮は譜面をもう一度しっかり見直す。

「ホルン。」

「あ、はい！」

栗本先生は雨宮のところに近づいてきて
話しかけてきた。

「あまり1stだからって気張らないでね。
譜面だけをみるのではなく周りの音をよく聞いて。
自分の演奏をすればいいだけだから。」

「は、はい！」

自分らしい、、演奏か。