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第十楽章 駅コンサート

体育祭

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「あー、この日が来てしまった。」

「頑張ろうぜ!!」

「う、大海から凄いオーラが出てる。
溶ける。無理。」

「一緒のチームだし頑張ろうぜ。
それに体育祭はクラス対抗だから。」

「あー出た。そのクラス対抗とか嫌いなんだよ。個人で競い合えばいいじゃん。」

「それはただの個人戦だな。」

「昔、これは中学の知り合いの知り合いの話なんだけどな。」

「はぁ、、?」

「その知り合いはクラスではあまり目立つタイプではなくクラスでは隅にいるようなやつだったんだよ。出場する種目はクラスで出る団体戦だけは出て個人で出るのはなかったそうだ、、、、。
そして中学の体育祭、そいつはクラスの空気に耐えられなくてずっと空気になることだけを考えて、、、時計の針をずっと数えてたそうだ。」

「、、ぅう、、。かなしいなぁ、、、。」

「それ全部、雨宮の体験談でしょ。」

「うるせ!百瀬!」

「なぁーんだ。結局雨宮の話だったのか。
体育祭って楽しくね?てか体育祭って1人で過ごす時間あるの?」

「がはっ!!!!」

「あーあ。金子とどめ刺しちゃったよ。」

「え?なんか俺悪いこと言った?」

「でも雨宮よかったじゃん。個人戦はともかく部活対抗リレーに出れるんだから。
一つくらいは思い出できるじゃん?」

「あーまぁな。」

伊藤に気遣われ雨宮は少し復活した。

そうなぜ部活対抗リレーに出ることになったのかは数日前に遡る。



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