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第八楽章 東海大会編

力を合わせて①

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「はい、ダメ。」

栗本先生は演奏をとめる。

「何?これ?やる気がないなら帰るけど。
今日は個人練にしといと方が良さそうかな?ねぇ、聞いてるんだけど?」

雨宮は下を向いてしまった。
周りの先輩たち、同級生も静かに黙ってしまった。
この場で何も言えない自分にがっかりしてしまう。

だけど栗本先生の言ってることはあってる。

演奏は悪くないだが、個々で疲れが出ているのか動きも良くない。
正直県大会の演奏の時の半分しか力を出せていないだろう。

「今日はもう個人練にしよう。
君たちにはがっかりしたよ。せっかく東海に行けるのに。では失礼。」

「あの、、」

「何部長?」

「あ、その、」

「今日はもう帰ります。一度部員で話し合ってください。」

栗本先生は部室から出て行ってしまった。
周りの先輩たちも驚いていた。

「おい、どうする?」

「いや、栗本先生止めないと。」

「でも一回話し合ったほうが、」

先輩たちは戸惑ってしまっている。

雨宮は自分のホルンを見つめる。

「はいはい!栗本先生に怒られて目冷めたでしょ。ねぇ、雨宮!」

「え?」

すると篠宮先輩は両手で音を鳴らしみんなの視線を集めたと思ったら急に雨宮に話を振ってきたのだ。

「え?あ、いや、あの、」

「動揺しすぎ。」

「えー。」

「ははは」

少し雰囲気は和らいだはずだ。
部員全員はまた静かになってしまう。

「あの、ちょっといいかな?」

すると中畑先輩は指揮者台に立ち
みんなの前で話をし始めた。
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