あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第八楽章 東海大会編

悔いのないように

窓から野球部が一生懸命練習してるのが見える。北浜高校の野球部は県大会が終わったのに暑い中元気よく練習してる姿が見える。

きっと次の大会に向けて練習してるんだろうか。

「なんか随分前のことを思い出してたなぁ。」

河村先輩は愛知県の高校で吹奏楽部を続けている｡今はどこにいるか分からないが
きっと全力で楽器を吹いているだろう。


「悔いが残らないようにか、、、｡」

河村先輩のあの顔は忘れない。
全国にもう一度行きたいことを言っていた河村先輩が行けなかった全国｡

「全国に行ってみたい｡」

雨宮は自然に声に出していた。

雨宮は自分のスマホをポケットから取り出して連絡先から河村先輩の名前を探す｡
しかし連絡先を交換してないことに気づき
雨宮はもう一度ポケットにスマホをしまう。

「まぁ連絡してもなんだしあったら直接話そうかな。」

なんかあの人とはもう一度会いそうな気がする。

「よし、休憩終わり｡もう一度練習｡」

雨宮は廊下から音楽室へ戻るのだった。