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第八楽章 東海大会編

新たな武器

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「ふー練習きつい。」

話の後みっちり曲練習をやり時計を見ると夜7時を過ぎていた。

「うわもうこんな時間。」

「個人練したいやつは言えよ。
俺は残るけど。だけど今日は早めに終わること。」

「はい!」

昼間よりマシだがやっぱりも夜も蒸し暑い。
もう少し涼しくなってくれてもいいのに。

「もっと上手くならないと、よし練習するか。」

雨宮は楽器をタオルで吹きメロディーのところをもう一度確認しながら吹いた。

「、、県大会のとき不思議な感覚だったなぁ。めちゃくちゃ上手くふけた。あれさえできれば!」

しかし今日は調子が悪いのかあのときみたいに吹けない。

「くそー。」

「どうしたの?」

「県大会のときものすごくなんていうか、そのーめちゃくちゃいい感じで吹けてたんです。」

「へー凄いじゃん。」

篠宮先輩は目を丸くし、声のトーンを高くして雨宮の返事をした。

「それをやりたいんですけど上手くできなくて。」

「え?どういうこと?」

「そのーフワーと体が浮いた感じで
自分のことを上手くコントロールできて
周りの音めちゃくちゃ聞こえたんです。」

「え?それどういうこと?
空飛んだの?」

「いやー。あはは。なんというか」

「ふーん。凄い集中してたんでしょ。多分。」

「そんなもんですかね。」

「まぁできたんだからできるよね。」

ニコッと篠宮先輩は雨宮を見て笑う。
なんか表情怖いんだけど。

「は、はい。」

「よし、私は帰る。練習ほどほどに。
あまりやりすぎダメね。」

「はい。」

そのまま篠宮は部室から出ていった。

「確か誰かも前言ってた気がする。
雨宮くんもまさか。いや、まさかね。」






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