あの音になりたい! 北浜高校吹奏楽部へようこそ!

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番外編 夏

焼きそばを食べる2人

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「焼きそばうまい!」と荒木。

「そうだね。」と貝原。

貝原優と荒木真美は2人でベンチに座って焼きそばを食べていた。

「私、焼きそばの紅生姜っていらないと思う。焼きそばだけを楽しみたい。」

「えっ。紅生姜おいしくない?私は好きなんだけど。」

「へー。優は好きなんだ。裏切り者。」

「何それ?」

どうでもいいことを話しながら
2人は焼きそばを食べている。
なんか2人っきりになるのは久しぶりな気がする。

「そういえばみんな戻ってくるの遅くない?」

ふと思い貝原は荒木に聞く。

「そうだね。そういえば毎年なんだかんだきてるよね花火大会。」

「うん、結局いつも一緒にいるよね。私たち同期メンバーは。提案するのは三葉と中山が。私はいっつも後ろからついてくタイプでさ。」

「誰か彼氏できたら抜けてもいいって約束だったよね。ははは!」

荒木は笑う。だけどすぐ表情が曇りぼそっとつぶやく。

「でも誰もできなかったよね。3年間。」

「う、、それ言わないで。やめて。」

「あー彼氏欲しい!!」

「ちょっとうるさい、真美!やめて!」

荒木真美の口を塞ごうとするが
間に合わず声が漏れる。歩いている人たちがちらほらこちらを見てるような気がするが。

「だってこのままだと大学でも彼氏できなさそうじゃない?」

「だって部活で忙しいし。時間ないし!
私たちは今を生きてるんだから。JK謳歌してるよ。」

「貝原って案外夢見がちなところあるよね。」

「え?そ、そんなことないよ。」

「いやいや動揺してるし心当たりはあるでしょ。
でも私たちが
一年二年生のときにはチャンスくらいあったでしょ。
東海大会終わってたし。

今は時間ないし!しょうがないしょうがない!」

「えー。まぁ今年はまだ終わらないのか。
恋愛に集中したいのに。」

貝原は手を腰に当てため息ついた。

「じゃあしょうがないか。
もう少し貝原にお世話になるか。」

「はいはい。」

「よし!そろそろお腹も満たされたしいきますか。」

「はーいよ。」

貝原優、北浜高校3年生コントラバス。

まだ部活を続けます。



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