上 下
202 / 578
番外編 夏

焼きそばを食べる2人

しおりを挟む
「焼きそばうまい!」と荒木。

「そうだね。」と貝原。

貝原優と荒木真美は2人でベンチに座って焼きそばを食べていた。

「私、焼きそばの紅生姜っていらないと思う。焼きそばだけを楽しみたい。」

「えっ。紅生姜おいしくない?私は好きなんだけど。」

「へー。優は好きなんだ。裏切り者。」

「何それ?」

どうでもいいことを話しながら
2人は焼きそばを食べている。
なんか2人っきりになるのは久しぶりな気がする。

「そういえばみんな戻ってくるの遅くない?」

ふと思い貝原は荒木に聞く。

「そうだね。そういえば毎年なんだかんだきてるよね花火大会。」

「うん、結局いつも一緒にいるよね。私たち同期メンバーは。提案するのは三葉と中山が。私はいっつも後ろからついてくタイプでさ。」

「誰か彼氏できたら抜けてもいいって約束だったよね。ははは!」

荒木は笑う。だけどすぐ表情が曇りぼそっとつぶやく。

「でも誰もできなかったよね。3年間。」

「う、、それ言わないで。やめて。」

「あー彼氏欲しい!!」

「ちょっとうるさい、真美!やめて!」

荒木真美の口を塞ごうとするが
間に合わず声が漏れる。歩いている人たちがちらほらこちらを見てるような気がするが。

「だってこのままだと大学でも彼氏できなさそうじゃない?」

「だって部活で忙しいし。時間ないし!
私たちは今を生きてるんだから。JK謳歌してるよ。」

「貝原って案外夢見がちなところあるよね。」

「え?そ、そんなことないよ。」

「いやいや動揺してるし心当たりはあるでしょ。
でも私たちが
一年二年生のときにはチャンスくらいあったでしょ。
東海大会終わってたし。

今は時間ないし!しょうがないしょうがない!」

「えー。まぁ今年はまだ終わらないのか。
恋愛に集中したいのに。」

貝原は手を腰に当てため息ついた。

「じゃあしょうがないか。
もう少し貝原にお世話になるか。」

「はいはい。」

「よし!そろそろお腹も満たされたしいきますか。」

「はーいよ。」

貝原優、北浜高校3年生コントラバス。

まだ部活を続けます。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。

スタジオ.T
青春
 幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。  そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。    ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。

生意気な女の子久しぶりのお仕置き

恩知らずなわんこ
現代文学
久しくお仕置きを受けていなかった女の子彩花はすっかり調子に乗っていた。そんな彩花はある事から久しぶりに厳しいお仕置きを受けてしまう。

13歳女子は男友達のためヌードモデルになる

矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

夏の決意

S.H.L
青春
主人公の遥(はるか)は高校3年生の女子バスケットボール部のキャプテン。部員たちとともに全国大会出場を目指して練習に励んでいたが、ある日、突然のアクシデントによりチームは崩壊の危機に瀕する。そんな中、遥は自らの決意を示すため、坊主頭になることを決意する。この決意はチームを再び一つにまとめるきっかけとなり、仲間たちとの絆を深め、成長していく青春ストーリー。

処理中です...