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第七楽章 県大会が始まる。

掴んだもの

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「お疲れ様!みんな集合してた?」

北浜高校は広場で集まっていた。
すると表彰式を終え賞状を持った中畑先輩と
トロフィーを両手で持った篠宮先輩が戻ってきた。

「てかあんた達喜びすぎ。」

篠宮先輩は部員たちに言った。

「し、篠宮先輩。俺本当に嬉しいよ、、。」

「うわ、時田。あんた顔はいいのに泣くと
不細工ねぇ。」

「うわぁーーーん。」

谷川先輩と日明先輩と時田先輩は大号泣していた。

「全く。泣きすぎだって先輩たち。」

「ははは。若菜お前泣かなくていいのか?」

雨宮は若菜に聞く。

「私たちはこの会場のどの高校にも負けないいい演奏してた。」

「珍しいな。若菜が誉めるなんて。」

まったくだ。
一年生でソロで重圧もあっただろうに。
ちらっと小林を見る。
先輩たちに囲まれており表情は見えないが
嬉しそうだ。

「良かったよ~。」

「大海。お前は泣きすぎた。涙で水分無くなって熱中症になるから気をつけろ。」

大海も大号泣している。

「皆さんお疲れ様でした。」

「お疲れ様です。」

栗本先生が戻ってきた。

「先生、東海大会出場できたのは先生のおかげです。ありがとうございます。」

「ありがとうございます!」

中畑先輩の挨拶に続いて部員全員で
感謝を伝える。

「ん?あっはい。ありがとうございます。
ですが東海大会を突破してからにしてください。やっとスタートラインに立ったところなので。」

「はい!」

「栗本先生、もっと喜んでいいと思うんだけど。」

睦月先輩は栗本先生のクールな性格に少し呆れた。

「同じく。」

チューバの前田先輩もつぶやく。

「皆さんは静岡の代表。
東海に出場を掴みました。
恥ずかしい演奏はできません。東海大会は2週間後。それまでに演奏のレベルを上げて行きましょう。僕からは以上です。今日と明日はゆっくり休んでください。」

「はい!!」

「それでは礼。ありがとうございました。」

静岡の夏。

北浜高校は東海大会に

出場することが決まったのでした。



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