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第七楽章 県大会が始まる。

泣くのはまだはやいですから。

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「この後すぐに楽器詰め込むから移動ね。」

「はい!」

北浜高校は演奏が終わりトラックまで移動していた。

「な、なぁ。雨宮。俺の演奏どうだった?」

大海が心配そうに聞いてきた。

「えっ?あぁ。ごめん。俺あんまり覚えてないや。」

「ええ!!じゃあダメだったのかな?」

「いやぁ?そんなことなかったと思うぞ。
俺自身なんか集中しすぎててとにかく夢中で。」

「そうか、うわああ。結果聴きたくないー。」

「いやよかったとおもうぞ。むしろ三年間で1番いい演奏だった。後悔はない。大海!大丈夫だよ。」

名瀬先輩が大海を励ます。

「そ、そうですか?」

「おう。低音は結構よかったと思うぞ。」

「は、はい。」

「自信持てって。」

大海は先輩に励まされている。
そうか。三年生は今日で引退になるかもしれないんだ。
自分はどうだったのか。
不安になる。

「おっ!こんなところにいた!
おーい北浜高校!!」

すると大きな声でこちらに走ってくる大人が2人いる。

「あっ志柿先生に桃葉先生」

「いやぁ。めちゃくちゃよかったぞ!君たち!!!!!」

「小林くん、若菜さん。ソロめちゃくちゃ上手だった。」

2人とも聞いてくれていたみたいだった。

「ありがとうございます!!」

部員全員で挨拶した。

「いやぁ。本当に感動した。
僕、、う、うううう。」

「志柿先生泣くの早すぎですよ。」

「いやぁ、だって。」

「あっみんなこんなところにいた、、」

「栗本先生。」

「なんで泣いてるんですか志柿先生。」

泣いている志柿先生に栗本先生は
呆れていた。
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