あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第六楽章 北浜高校の夏合宿

宴の準備

外に出るとすでに先生たちがテーブルを敷いたりお肉や野菜を運んだり準備をしてくれていた。

「あっ手伝います！お前らも全員手伝え。」

中畑先輩はみんなに呼びかける。

「はーい！」

お肉の香ばしいいい香り。

「最高だ。」雨宮は呟く。

「やっぱり外で食べるのいいよね。」

優実はすでに自分の箸を持っていた。

準備万端だ。

「おっ雨宮君、ちょうどよかった｡これ一緒に向こうに持っていってくれないか？」

振り向くと野末先輩が大きなキャベツや食材が入っている段ボールを雨宮に渡す。

「了解です。」

雨宮は段ボール箱を受け取る。

「あの野末先輩｡」

「ん？どうしたの？」

「あの、俺もっとメロディーとかまだホルンでうまく吹けないところとかあるんですけど近々教えてもらえないですかね。」

「え？うん。いいよ全然｡
でも美玲に方がいいんじゃないの？」

「いや、篠宮先輩はスパルタだし出来なかったらバカにしてくるし能天気だし違う人にそろそろ教わりたい、、、｡」

「あはは、、」

「でも野末先輩は部内で1番の主旋律のスペシャリストだと思ってるんで！」

「え？、あ、ありがとう。」

暑い夏｡
風がついよく吹いてたのか野末先輩の髪が揺れる｡口角が徐々に上がり可愛らしい表情で自然に嬉しさが顔から出てしまった。

「あっじゃあ俺いきます！」

「うん、あっ雨宮君。」

「なんですか？」

「私は最近、雨宮君を見てて思うんだけどよく周りを気にかけてるよね。みんなを繋いでる。、、、、
将来的にはみんなを引っ張る存在はあなたじゃないかな？」

「え？なんですか？」

「おーい洸｡早く来いよ。」

すると遠くから大海から声をかけられた。

「はーい。」

「じゃあ、雨宮君行って来なよ。」

「はい、絶対練習見てくださいね。」

雨宮は大海のところへ向かう。