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第六楽章 北浜高校の夏合宿

3日目の朝

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3日目の朝。

「ふわぁーー。」

雨宮は眠たい目を擦りながら廊下を歩いていた。
今日で3日目。パート練習、個人練習は今日で終わりだ。

今日で良い感触を掴めるといいんだが。
まだ志柿先生に教えてもらった響く音は
まだ成功率70%といったところか。

「よし、頑張るか。」

雨宮は廊下にある洗面所で勢いよく水を出し顔を洗う。

「あっ、、タオル忘れた。」

雨宮はタオルを持ってくるのを忘れてしまったのを気づいた。

「はい。」 聞き慣れた声がする。

「あっ、」

白いタオルを受け取り顔を拭く。
見上げると若菜の姿があった。

「助かった。」

「なんでタオル持ってきてないのよ。」

「、、忘れたんだよ。」

タオルを首にかけ雨宮はそのまま歯を磨く。
若菜もそのまま歯ブラシを口に咥える。

「ソロどうなんだよ。」

「私を誰だと思ってるの?」

「いつも通りで助かるよ。」

若菜は常に自信満々というかなんというか、、、

「他のメンバーは、特に女子は?」

雨宮は同部屋の女子たちのことが気になり
若菜に聞く。 

「うーんまぁみんな疲れが溜まってる感じかな。明ちゃんも優実ちゃんもなんとか先輩についてってる感じ。先輩たちいるから大丈夫なんだと思うけど。」

「そうか、」

「だけど、、、」若菜は少し表情を曇らせる。

「だけど?」

「梓ちゃんがね。少しイライラしてるっていうか。」

「梓?百瀬か。」

「うん。昨日すぐ寝ちゃって。
頑張ってたんだと思うけど。」

「まあ、慣れない3日目だし疲れも溜まってるだろうしな。それに昼間はこの暑さだしな。」

雨宮は外を見る。朝は涼しいが昼間はかなり暑くなる。

「日本ってこんなに暑いんだね。
向こうのほうが涼しいかも。冬の方が寒いくらい。」

「そうか。百瀬、一年生の中でも経験者で上手いし特に心配はしてなかった。けど案外神経質な方なのかもしれないな。
なるべく気にかけてやるかな。」

「そうね。」

2人は歯磨きを終え、そのまま部屋に向かう。

3日目、始まる。
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