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第六楽章 北浜高校の夏合宿

コンクールなんて大っ嫌い

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最近、フルートメンバーの仲が良くない。
別に喧嘩をしているわけではないが
ただ空気が重い。

野末先輩はあいからわず普段と変わらない。
だけどその表情を無理やり作っている。
焦っているのだろうか。

まさかね。うちのエースは野末先輩だし、
あの演奏は完璧。

だけどなんだろうか、小林の演奏。
技術は荒削りだけど誰にも真似できない
フルートの演奏。

「うまいな、、私だって、、、」

二人みたいに上手く吹けたら。

横山はフルートとピッコロを中学から始めた。最初は友達に誘われて吹奏楽部に入ったのがきっかけだった。
中学は県大会では上位入賞するようなそこそこ強いところだった。

常にコンクールメンバーに入っていたが
周りはみんな上手かった。
ソロをやりたくても他のメンバーが選ばれていた。
不動の二番手。
横山雫は一番にはなれない人間だと自分自身
悟った。

「コンクールなんてなければいいのに、、」

横山雫は誰にも言わないが
コンクールは大っ嫌いなのだ。
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