あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第六楽章 北浜高校の夏合宿

バスで移動

「じゃあ忘れ物ないよね。」
と篠宮先輩がみんなに確認する。
雨宮もカバンと５日間の衣類は全て準備していた。
特に忘れ物はないはずだ。

「はい！」

「じゃあバスで移動するからね。」と川村先生｡

「体調悪くなったら行ってください」と田中先生も呼びかける。

今回は合宿のため顧問の先生も引率でついていく。

「じゃあバス運転は自分がするから、事故したらごめん｡」
栗本先生は眠そうに返事する。

「はい。」

「あはははは。」笑えない冗談だ。

気がついたら病院のベッドの上ということはやめてもらいたい｡

それぞれバスに乗り込む｡

「なんか朝早く出発するのってワクワクするな洸！」

大海はテンション高く雨宮に喋りかける｡

「お前はいつもテンション高くていいな｡」

「え、そう？後でお菓子交換するか。」

「遠足と勘違いしてないか？」

そんなことを喋りながら2人は席に着く｡

「お？2人ともテンション高いね｡」

「いや野末先輩、勘違いしないでください。」

「え？違うのてっきり、、、」

「野末先輩、この2人は無視していいですからこっちで一緒に座りましょう｡」

と横山先輩が野末先輩を引っ張っていく。

「えっ、あーうん。また後でね、2人とも」

野末先輩と横山先輩はそのまま後ろの方へ
移動する。

ジーと横山先輩がこちらを見てくる。
何か変な誤解されてないか？

「先が思いやられるなぁ、、」

「大丈夫だよ、あまっち！ほら私もいるし」

と優実は自信満々に少し仰反る｡

「なんも大丈夫じゃねぇ｡」


「はーい｡みんな出発するよー｡」

と原田先輩はみんなに呼びかける｡


「はーい！よろしくお願いしまーす！」


こんなんで合宿大丈夫なんだろうか｡


際先不安になる雨宮だった｡