あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第五楽章 北浜高校のリベンジの夏

個性的な10人だけど

「もう無理だよーーー｡休憩しようぜ、休憩｡」
大海は叫ぶ｡勉強開始から1時間｡
大海には伊藤と若菜｡
優実には小林と百瀬がついている。

雨宮と金子と絢辻は3人で勉強している。

「まぁ少し疲れたな｡お茶入れてくるわ。」

「さすが洸｡心の友｡」

「やめろ。」

「まぁ一旦休憩しよう｡休憩なしは集中力持たないしね。」と若菜はみんなに声をかける｡

雨宮は席から立ち部屋を出る｡

「洸、お菓子｡」と優実｡

「私、ジュース｡」と絢辻｡

「お前ら満喫しすぎだ｡」

雨宮は台所へ向かう｡
冷蔵庫やテーブルに食べれるお菓子がないかを探す。紙コップとお茶を冷蔵庫から出して持って行こうとすると百瀬梓が台所に入ってきた。

「持ってくよ。」

「おっ。いいのか、ありがとう。」

「せっかく使わせてもらってるしね。」

「じゃあお菓子持っててくれ｡」

「うん。」

二人で準備する｡
部活中に二人で喋ることはあまり少ない。
クラリネットとホルン｡同じパートではないためあまり喋ることは少ない。

勉強会も雨宮から誘ったのではなくトロンボーンの優実が誘ったのだった。

「今日は勉強会ありがとうね。」と百瀬が喋る｡

「いやぁ｡むしろ助かる｡百瀬さんも頭良かったんだな｡」

「そんなことないよ｡普段の授業を受けてるだけだし。」

そんな会話をしながらみんなのいるリビングに向かう｡

「私も全国行きたい。」

と百瀬は突然、雨宮に打ち明けた。
びっくりしたが気持ちは同じのようだ｡

「そのためにはあの二人をなんとかしなくちゃな｡」

「あはは｡まぁそうだね。そういえばお兄ちゃんも頑張ってと言ってたよ。」

「えっ？」

それどう言う意味？と聞こうとしたが百瀬は
リビングにお茶と紙コップを持っていってしまった。

「お兄ちゃんいるのか。」と雨宮は呟く。

知らない人たちも応援してくれている｡
なんだかんだ言って常にみられてることを
雨宮は知った。

「ねぇー洸｡優実がお茶こぼしたんだけどタオルタオル｡」と大きな声で若菜が雨宮を呼ぶ｡

「おい。先に飲むなって｡」と伊藤が金子に
言ってるのだろうか。騒がしい。

「やれやれ｡」

一年生は個性的な奴らが多い気がする。