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第五楽章 北浜高校のリベンジの夏

自分たちの位置

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部員全員が座って演奏を聞く。

「じゃあ曲を流すぞ。」

砂山学園、静名学園、菊川学園の順番で曲を流す。どの学校もとても上手くてクオリティーが高かった。それぞれクオリティーは高かった。

「うまいな。」と先輩たちも呟く。

それもそのはずだ。3校全て強豪校で吹奏楽部に力を入れている学校だ。
果たしてここに勝てるのだろうか。

「よし、じゃあ最後に君たちの演奏を流そう。」

そして栗本先生は北浜高校の演奏を流す。
課題曲、自由曲。
雨宮は北浜高校の演奏は上手い。だがちょこちょこミスが目立つ。
荒削りな気がする。上手いのだが3校の演奏には到底及ばない。

「はい。どうだった?」と栗本先生は全員に質問する。

「すみません。俺ミスりまくっちゃいました。」

と大きな声で大海が謝る。
吹き始めて2ヶ月。緊張もあっただろう大海が
答えた。

「素直でよろしい。」と栗本先生。
自分から言ってくれた大海をなだめる。

「はい。全体的に練習の時の方が良かったです。メンタル的な部分とか。」

と縦石先輩が答える。

「ソロももう少し上手く吹けました。すみません。やっぱりここで聞くと物足りなさを感じました。」と野末先輩。

すると篠宮先輩は前に出て黒板に反省箇所を
板書して行く。

全員発表していく。
反省箇所はかなり多い。

「ありがとう。そうだな。やっぱり今の北浜高校は課題店が多い。三年生と二年生は基礎ができてる分、演奏面での表現力も足りないと思ったかな。」

と栗本先生は話す。

「一年生もまだ楽器を初めて歴が浅い子もいるけど各個人やっぱりまだまだ実力は不十分。他校は50人もいるし、うちは37人しかいない。」

部員全員うつむく。
それもそうだ。北浜は実力不足。
でも雨宮は咄嗟に言葉が出ていた。

「それも北浜高校の武器だと思います。
みんなで力を合わせれば全国も夢じゃない。」

視線が雨宮に集まる。
普段あまり発表するようなキャラではないが
何故か声が出てしまった。

「そうだな。雨宮の言う通りだな。
俺は全国いくぞ。みんなは?」

と中畑先輩はみんなに声をかける。

最初はみんな戸惑っていたが声を出す。

「もちろん!行きます!」大きな声で返事をする。

「わかった。でもやるのは君たち。
俺はただ手伝うだけ。やる気がないと思ったらすぐ手を抜くから。」

と栗本先生。

「はい!!!」

すると扉が開く。

振り向くとそこには顧問の川村先生。

「どうしたんですか?川村先生?」
時田先輩が質問する。

「ごめんね。話途中。栗本先生、取れたよ。」


「本当ですか。ありがとうございます。
えーと皆さん、夏、県大会前に合宿を行います。」






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