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第四楽章 中部日本吹奏楽コンクール
ひたすらに
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打楽器のティンパニーのロールからの
大きな音。演奏している原田先輩の力強い演奏。それに続いて木管楽器、金管楽器も続いて全体的にクレッシェンドしていく。
栗本先生の指揮に合わせて大きく膨れあがたものを爆発させる。ゴールに到達し、栗本先生が手を挙げる。
全ての楽器がぴたりと止まる。
「はい。全体的にまだあげられます。伸ばす音汚くなりがち。ダメ。」
「はい。」部員全員で返事する。
「では次、一回ソロ。アルトサックスはその後で先にフルート。」
「はい。」とフルート全員で返事をする。
「えっ。と部員全員が驚く。
小さな声で隣同士で喋りだす。
それもそのはずだ。フルートのソロは野末先輩のはずだ。他の2人の可能性もあるのだろうか。横山先輩と小林は準備をする。
「じゃあ。3人とも。まず野末から。」
「はい。」
野末先輩はフルートを構え栗本先生の指揮に合わせて吹く。綺麗な音。まっすぐ伸びた音
誰もが聞いても上手な演奏。
北浜高校で3年間を支えたエースの音だろう。
安定感がある。
「はい。次、横山。」
「はい。」
横山先輩も楽器を構えて栗本先生を見る。
ゆったりしたフレーズ。そこから忠実に音を指揮に合わせてはめていく。
課題曲ではピッコロも担当している横山先輩だが、フルートもかなりの実力者だ。
一年生指導係もしているが教え役になるのもわかる。野末先輩に負けないくらいの実力者だ。
「はい。では次、小林くん。」
「はい。」
すると小林は楽器を構える。
栗本先生の指揮に合わせる。ゆったりとしたフレーズ。だが小林の音は2人の先輩とは全く違う音をしていた。芯があり何かに訴えようとしている。一つ一つ綺麗な音。
吹き終わり拍手が飛び交った。
拍手は強制ではない。
「はい。ソロは全員練習しておいてください。今回は野末でいきましょう。」
「はい。」野末先輩は大きく返事をする。
今回は栗本先生は三年生の野末先輩にソロを託したようだ。小林は今回は残念だったようだ。
でも雨宮はソロは小林が1番上手だと思った。
贔屓はしてない。だが野末先輩も横山先輩も凄く上手だった。
「では次に大崎さん。アルトのソロを。」
「はい。」若菜は返事をする。
雨宮は小林の後ろ姿を見る。
しかし、雨宮の目には悔しいそうな小林の姿がそこにはあった。
大きな音。演奏している原田先輩の力強い演奏。それに続いて木管楽器、金管楽器も続いて全体的にクレッシェンドしていく。
栗本先生の指揮に合わせて大きく膨れあがたものを爆発させる。ゴールに到達し、栗本先生が手を挙げる。
全ての楽器がぴたりと止まる。
「はい。全体的にまだあげられます。伸ばす音汚くなりがち。ダメ。」
「はい。」部員全員で返事する。
「では次、一回ソロ。アルトサックスはその後で先にフルート。」
「はい。」とフルート全員で返事をする。
「えっ。と部員全員が驚く。
小さな声で隣同士で喋りだす。
それもそのはずだ。フルートのソロは野末先輩のはずだ。他の2人の可能性もあるのだろうか。横山先輩と小林は準備をする。
「じゃあ。3人とも。まず野末から。」
「はい。」
野末先輩はフルートを構え栗本先生の指揮に合わせて吹く。綺麗な音。まっすぐ伸びた音
誰もが聞いても上手な演奏。
北浜高校で3年間を支えたエースの音だろう。
安定感がある。
「はい。次、横山。」
「はい。」
横山先輩も楽器を構えて栗本先生を見る。
ゆったりしたフレーズ。そこから忠実に音を指揮に合わせてはめていく。
課題曲ではピッコロも担当している横山先輩だが、フルートもかなりの実力者だ。
一年生指導係もしているが教え役になるのもわかる。野末先輩に負けないくらいの実力者だ。
「はい。では次、小林くん。」
「はい。」
すると小林は楽器を構える。
栗本先生の指揮に合わせる。ゆったりとしたフレーズ。だが小林の音は2人の先輩とは全く違う音をしていた。芯があり何かに訴えようとしている。一つ一つ綺麗な音。
吹き終わり拍手が飛び交った。
拍手は強制ではない。
「はい。ソロは全員練習しておいてください。今回は野末でいきましょう。」
「はい。」野末先輩は大きく返事をする。
今回は栗本先生は三年生の野末先輩にソロを託したようだ。小林は今回は残念だったようだ。
でも雨宮はソロは小林が1番上手だと思った。
贔屓はしてない。だが野末先輩も横山先輩も凄く上手だった。
「では次に大崎さん。アルトのソロを。」
「はい。」若菜は返事をする。
雨宮は小林の後ろ姿を見る。
しかし、雨宮の目には悔しいそうな小林の姿がそこにはあった。
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